私に見えるもの見えないもの
お疲れ様です、5thです。
早速ですがIxy先生が「もったいない質問」の記事を投稿されていましたね。
私は自分の思考を言語化するのが苦手で、最近は例のターゲットであるN先生にどんな質問を送るべきかと考えてもやもやしていたので、Ixy先生のこの記事はかなりタイムリーなものでした。
で、結論から言いたいところですがまず私の身体的特徴について説明しておくと私、色の識別が苦手な目を持っていまして、ハレーションを感じにくいタイプの色盲なんですよね。補色関係にある色が並ぶと無彩色に見える、らしい、みたいな、自分じゃよくわからんので「こいつ赤と緑の違いがわかんねぇんだな」くらいの認識でOKです。
まぁそんな私なので、人間が明るい水色の服を着てても白い服を着ているみたいな認識なんですよね。だから質問の仕方がわからないというか……見えているものがそもそも違う、見えているものに感じているものが根本的に違うので「まず質問をする前に、あなたから見た空気の色は何色ですか?」というような、なんて言えばいいか……質問をする為の擦り合わせみたいな作業をしなくちゃいけないんですよね。
それでよく言われるのが「色が見えないならグリザイユすればいいじゃん」なんですけど、逆なんです。グリザイユって影の色と張り、照り、色、って別れてるじゃないですか。色が見えない状態なので、万が一口の中を緑で塗っていたとしてもわからなくなるんです。
今自分の持っている筆の色が、物体のどこまで塗れているのかがわからなくなるので無理なんです。
具体的に言うとこんな感じ。
緑と赤の区別が付かず、無彩色に見えるので右の灰色の部分のように見えていて(たぶん)、どっちが緑でどっちが赤なのかがわからない。私はグリザイユ以上に不可能な塗りはないと言っても過言では無いんですよね。
グリザイユを行った場合、1ピクセルごとにスポイトで取って塗り間違いを確認しなければならないので手間どころではないんですよ。A4サイズで解像度300くらいのイラストを描いたとして、確認するのに8750000回スポイトであの画面の小さな四角を確認しなきゃいけません。画面の隅から隅まで、スポイトで取って、色相環を見て変動を確認。無理。
白黒作品で塗り無しということならOKなんですけど、その方面のイラストレーターは私の理想ではないので私はグリザイユはやりません。N先生にもグリザイユやればいいんだよと言われたのですが、無理なもんは無理なんでその辺の話はなかったことにしておきました(ง ˘ω˘ )ว
で、本題に戻るとそんな私の世界からどう質問をすべきかという問題なんですよね。
「あなたの描く空の色は何色ですか? その色のカラーコードはなんですか? 色相環ではどの位置でしょうか」そんな質問から始めるしかないので初手から手詰まりです。
私から見た色相環ってたぶんこんなで、皆さんには色や明度のグラデーションに見えてると思うんですけど私には三角形や台形?のような、図形が組み合わさった四角と円にしか見えないんですよ。
こんな感じで……だから色相環の位置やカラーコードで色のイメージなんかを暗記している、という感じなんですけど、この状態で質問をしても相手を混乱させるだけなんですよね。
「下半分の真ん中の三角形の部分の色についてなんですけど」とかいきなり言われても「は?」って話ですし、色相環も円と四角のアイビスみたいなものなら話がギリできるかもしれませんがクリスタの真ん中が三角のやつだとまた話が変わってくるんですよ。
とは言え、色相環だってグラデーションで、1ピクセル事に覚えていられるわけもなく……「このくらいの位置(色)かな?」「これが同じ位置(色)かな?」と私が思っていても色が見える人からしたら「全然違うよ」となるって言う……正直気が滅入る話なので、この記事を書きながらちょっと泣いているんですけど、まぁそのなんていうか、質問をしたいんですけど、これがまぁまぁまぁ難しいわけですね。
そもそも「もったいない質問」にも到達できていない質問をすることしかできない、ただ自分の絵を見せて「これどうですか?」と聞く以外の質問ができない問題。
……とまぁここまで書いてますけど、実の所色については不安があるものの「何を描いているのかわかればいい、絵柄として昇華させればOK」とも思っているポジティブマンなので別の所を質問してみようとも思ってます。例えば、今気になっているもので言うとカメラワーク、アングル、アイレベルによる具体的な効果がわからないのでオススメの本があったら知りたい、みたいな。
私、身体は結構描けるんですよ。描けるは描けるんですけど、理想の効果を期待できるアングルがわからなくてアイレベルで真正面からのイラストばかりなんですよね。
「ローアングルで描いて」と言われたら違和感なく描ける、ハイアングルでも描ける、「なら自分で描きたいものを描いて」ってなったらそりゃもう乳と肉と膝なんで、アイレベルからのだっちゅーのポーズ。そればっかです。
というのも、身体を描くに当たっての参考書がグラドルの画集とかハンターハンターやワンピースなんで、「乳と肉を強調した構図」か「読者に伝わりやすい説明を兼ねたシーン(複数のコマから構成されるもの)」を見て育った私は「何をしているのか分かりやすい画」を良いものと認識してしまってるんだと思うんです。たぶん無意識というか、目と脳みそがそれに慣れてるんです。
だから映える画面の作り方が全く育ってない。私に足りないものは構図力、ポージング力、色による心理的効果の認識不足、柔らかい肉とそれを映えさせる存在への執着を捨てられない心、だと思うので、それを学べる本とか漫画とか動画とかそういったものを聞いてみようと思います。
余談なんですけど、参考書としてイラスト画集を選ばなかった理由は「同じ明るさや光度の塗りだと境目が分からずそもそもシルエットすら把握できない、というかぶっちゃけ見えねぇ」という理由です。
動体視力はあるので動画とかゲームなら見えるんですけど、静止画はちょっと、あんまり……見えぬ……マジで。