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質問力UP【学習者が夢中になる日本語フリートーク】7つ質問パターン

こんにちは
Jessicaです


今回は50分間のフリートークの授業で


学生さんが
・しっかりと会話の練習できて大満足
・話すことに夢中でレッスンがあっという間に過ぎた



そんなふうに感じてもらえるような
充実した授業を行うために



私が普段意識している事
会話が盛り上がる質問パターン




について
ご紹介しようと思います



「フリートークに自信がない」



「フリートークで
何を話したらいいか分からない」



「今よりの更にフリートークの
スキルを磨きたい」



そんな方に向けた
内容になっています



もしよろしければ
参考にしてみてください




『話せなかった』が続くと
学習者は【挫折感】を感じる



以前私の友人に
英語のフリートークレッスンを受けている
子がいました



当時私は
フリートークの学生が全く定着せず
悩んでいたので



ある日その友人に
どんな先生の授業だったら受けてみたい?
と尋ねてみたことがあります




その友人曰く



話のフリが上手くて
自分がたくさん話をすることができる授業は
受けていて楽しいし
時間が過ぎるのもあっという間に感じる




と言っていました




逆にどんな授業が
受けていてしんどい?
と聞くと




先生の話が多すぎて
一方的な授業
は楽しくない



逆に会話が盛り上がらないで
沈黙の時間が出来てしまうと
とても気まずい




自信がない英語を伸ばそうと
がんばって思って受けているのに
上手く話せないのが続くと
それはそれで辛い




だから
そういう先生に当たった場合は
他の先生に変えることがある





なるほど




その会話がきっかけで
私は自分のレッスンの進め方を見直し
友人から言われたことをヒントに
フリートークを工夫してみたところ





今まで苦手と感じていたフリートークが
文法を教えるよりも楽しくなり



それまで全く定着しなかった生徒さんが
びっくりするくらい
定着するようになりました




ではどんなことを意識して工夫をしたら
そんなふうに180度も変わったのか




以下で私がフリートークで意識している事を
具体的にご紹介していこうと思います





学習者のタイプを見分けよう


失敗を恐れない【積極的な学生さん】



学生さんには大きく分けて
2つのタイプがあると考えます




1つは
日本語のスキルが高い低い関係なく
「話す」ということに抵抗感があまりないタイプ




基本的に元々コミュニケーション力が高く
1つ質問をすると
回答だけではなく更にプラスアルファで
自分の意見やこちらに質問するという形で
会話ができるタイプ




このタイプの学生さんは
会話の質を重視します
ようは話をしていて楽しいかどうか




このような学生さんは
いったん話題が盛り上がれば
会話のリレーが続くので
沈黙になって気まずくなるということは
まずありません




本人にとって興味関心のあるトピックであれば
たくさん話してくれるので




まずは彼らの
【興味関心を把握する】
これがなによりも大事になります




例えば
アニメが好きという学生さんが
いたとしましょう




じゃあフリートークでは
アニメの話をすればいいかと思い


自分の知っているアニメの話をしても
会話が全く盛り上がらない


こんなこと
ざらにあります





興味のある話をしているのに
なぜ??






これはその学生さんの
【興味関心を把握しきれていない】
ことが原因です




私が考える
学生さんの【興味関心を把握する】
とは



もっと具体的に
なんのアニメが好きなのか
どんなジャンルのアニメを好んでみているのか
どういった要素に惹かれるのか
まで把握するということになります




アニメ一つをとっても
ジャンルは様々です




ダークファンタジー/癒し系/異世界転生物/熱血バトルストーリー/作画が緻密で美しい作品/青春もの/ラブコメ
などなど




戦闘シーンやアクションシーンが
盛りだくさんの
ダークファンタジーやバトルものが
好きな人は




爽やかな青春ものや恋愛系
癒し系の世界観のコンテンツは
専門外なことが多いので




彼らの興味のないジャンルのアニメの話をしても
全然話が盛り上がりません



こちらが話を振っても
「ふーん、そうなんですねー」



質問したところで
本人が全くタッチていない分野の話ですから
「あまりよく分かりません」



で終わってしまいます



しかし
彼らの興味がある分野の話になったとたん
かなり饒舌になり話が広がります




こちらが1つ質問すれば10返ってくる
くらい



ですから
このような生徒さんと会話を盛り上げるには
まずは
学生さんの【興味関心を把握する】
ことを意識して
レッスンを進めるようにしてみましょう




学生さんの興味関心分野が
自分の興味無いものの場合


もしも学生さんが好きなものと
自分の好きなものが似ている場合
それは超ラッキー



それは相性のいい生徒さんなので
会話が盛り上がらない心配はありません



一方で学生さんの興味関心の分野が
自分は全く知らない興味が無い場合は
どうしますか??




私の場合
もし自分がその分野について
全く興味関心が無かったなら
まずは少し調べてみる
触れてみることをしています



そうすると
おのずと疑問や質問
自分なりの感想が出てくるので
それを学生さんに振ることで
必ず会話は盛り上がります



詳しくなる必要はないのです
分からなければ分からないなりに
その疑問質問を学生さんに直接聞いてみると
彼らは喜んでたくさん教えてくれます




学生さんにとっては
日本語の会話の練習にもなりますし
講師自身もその教えてもらった知識を使って
他の学生さんとも使えるネタになるので
一石二鳥なのです




そこまでくれば
学生さんにとって




この先生と話していて楽しい
この先もこの先生のレッスンを受けたい



と間違いなく思ってもらえるはずです




余計なことは言わない【保守的な学生さん】


先ほどの学生さんとは対象的に
「話す」ことに抵抗がある学生さんが
2つめのタイプです



このような学生さんは
もともと失敗することが怖いので
正しく間違いがない日本語
強いこだわりがあります



できるだけ失敗しないように
質問に対しては1つ質問されたら1つ返す
余計なことは言わない
そんな感じです



私の友人はどちらかというと
このタイプでした



ですから
あまり会話が盛り上がらないからといって
こちらがしゃべりすぎてしまうと


先生が一方的に話していてつまらない授業だった
と思われてしまいますし


逆に学生さんのペースに
合わせすぎてしまうと


話が盛り上がらなくて気まずい時間だった
と思われる可能性が出てきます




こういった学生さんは
自分から会話を進んですることはないので
こちらの「質問力」がかなり
鍵になってきます




上手くいろんな角度からの質問
組み合わせることで
こちらが会話をリードしつつも
ちゃんと本人にとっても
日本語の会話練習ができている
という達成感を持ってもらえようになります



7つの質問レパートリー


先ほど
いろいろな角度からの質問を組み合わせる
と言いましたが
わたしが意識している
質問のパターンをいくつかご紹介します



・事実ベースの質問(なんの/どんな)
・価値観に関する質問(どう思う/どう考える)
・理由(なぜ/どうして)
・比較(○と○)
・時間軸(過去/現在/未来)
・一番○○
・仮定(もし)


一つ一つ詳しく説明します



事実ベースの答えやすい質問


これは

・今「なんの」仕事をしていますか?
(仕事のテーマ)
・学生時代に「どんな」勉強をしてきましたか?(勉強のテーマ)
・どこの国に住んでいてそれは「どんな」国/地域ですか?(国地域のテーマ)


など


事実を元にした質問です



この質問は
学生さんにとって
事実をちゃんと日本語で伝えれば
問題ないので
割とやさしい質問になります



答えやすい質問なので
こういった質問をたくさんすることで
学生さんのアウトプットの
機会を増やしてあげます



価値観に関する質問


これは

・今している仕事について
「どう感じていますか」?(仕事のテーマ)
・学生時代勉強は好きでしたか?
「どうしてそう感じましたか」?(勉強のテーマ)
・あなたの国/地域の「いいと思うところ」は
何ですか?(国地域のテーマ)


など
あなたはどう思いますか?
どう感じますか?
のように



はっきりと自分の意見を相手に分かるように
伝えなければいけないので
自分の意見・日本語に自信が無い学生さんにとっては
初めのうちは少し難しいと感じるかもしれません


ただし
自分の意見をしっかりと主張できた
という体験をすると
本人の中で達成感を感じやすいので
こういった質問は適宜入れるようにしています



理由

これは

・「どうして」仕事その仕事を選んだんですか?(仕事のテーマ)
・「どうして」日本語を勉強しようと思ったんですか?(勉強のテーマ)
・「なぜ」その街に住もうと思ったんですか?(国地域のテーマ)


など
それを選択した背景
なにを基準に物事を判断しているかを
深ぼっていく質問です


理由の部分を聞いていくと
その学生さんにまつわる
色んなストーリーが聞けることがあります



例え「話すこと」に自信がない生徒さんでも
自分なりのストーリーを話すときは
割とたくさんしゃべってくれます




比較

これは

・「今の仕事」と「前の仕事」
大きく違うところは何ですか?(仕事のテーマ)
・「日本語」と「英語」はどちらが難しいですか?どこで難しさを感じますか?
(勉強のテーマ)
・「日本」と「あなたの国」を比べて、どんなところが日本の方が良くてどんなところがあなたの国の方がいいですか?
(国地域のテーマ)


など
2つの物を比較しながら
話を広げていくアプローチです


比較の質問も
学生さんにとっては割と答えやすいので
よく聞いています



時間軸

これは

・仕事を「始めた時」はどんな感じでしたか?「今」はどうなっていますか?
(仕事のテーマ)
・「昔」と「今」では日本語はどのように成長したと思いますか?「これから」もっと日本語が話せるようになったらどうしたいですか?
(勉強のテーマ)
・「小さいころ」と「大人になった今」ではあなたの住む地域はどう変わりましたか?
(国地域のテーマ)


など
これも比較の1つだと思いますが
時間軸に注目して質問することで


質問のレパートリーは増え
会話の内容も広がります


一番○○


これは


・「一番」仕事で大変なことはなんですか?(仕事のテーマ)
・今までしてきた勉強で「一番」役にたった勉強はなんですか?(勉強のテーマ)
・日本で「一番」住んでみたい場所はどこですか?(国地域のテーマ)


など
一番に対象を絞るというのも
会話が盛り上がったりする質問の一つです



特に「一番努力したこと」や
「一番意識している事」など
その人が一番こだわっていることの話を振ると
本人にとっては熱量が高いポイントになるので
かなり話が広がります



仮定

これは

・「もし」仕事をしなくても暮らしていけるとしたらどうしますか?(仕事のテーマ)
・「もし」日本語がペラペラになったら何がしたいですか?(勉強のテーマ)
・「もし」あなたが国のトップになったらこの国をどうしたいですか?(国地域のテーマ)


など
仮にもし~だったらという
ちょっと現実離れした面白い発想で
生徒さん自身も楽しそうに答えてくれます




こんな感じで
いろんな角度からの質問を
つど会話に合わせて学生さんに
問いかけていきます



口数の多い学生さんなら
8:2の割合で学生さんが話をし



口数が少ない学生さんでも
5:5あるいは6:4
できるだけ学生さんに
たくさん話してもらうように
工夫しています



もちろん
積極的な学生さんでも
コンディションが悪い日もあるので



そんな日はこちらが話す用のネタも
一応ストックしておいて
必要があれば
こちらがたくさん話すこともありますし



逆に
保守的な学生さんでも
その学生さんにとって
話したい話題だなと感じれば
質問をするよりは
相槌を打って出来るだけ話を聞く



そんな風にバランスをとりながら
状況に合わせていろいろ変えています




もともと人と話すことが得意ではないので
毎回レッスンが終わるたびに



今日のフリートークは果たして良かったのだろうか?
もっといい質問が出来たのではないだろうか?
しゃべりすぎていなかっただろうか?



と反省することがほとんどですが




今のところは
ありがたいことに
フリートークを受けてくださっている
学生さんみなさん1年、2年と
続けて受講してくださってるので




今のところはこのやり方で
間違いはないんだろうな
と思っています



たくさんのフリートークを行ってきたので
トークネタもご紹介しようと思いましたが



それはまた次回の記事で
ご紹介しようと思います



最後まで読んで下さり
ありがとうございます


なにか少しでも参考になれたら
うれしいです



では
また

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