後悔なく死ぬために人を愛し、別れていく
今年はたくさんのお別れをした。
彼女、長年住んだ街、会社、仲間…
どれも「嫌になったから」とか「喧嘩したから」とか「辞めさせられたから」とか。
そんな別れざるを得ない理由ではなく。
自分と向き合い、どうありたいのかを考え、そのためにこの道でいいのかと自分に問うた結果、より良い未来を作るには離れたほうがいいという結論になったから。
違う道を選ばなくても今の延長は幸せになれると思う。
なんせ違う道を選ぶということは
何も悪いことをしていない人から離れることだし、今の幸せを手放しているのだ。
それでもどうしてその道を選んだのか?
「死んだ時に選んだことを後悔しない」
そんな思いになれると思ったから。
自分の人生には常に「死」というものが隣り合わせ。
小さい時に怖いと思っていた死が、今や自分にとって必要なものになった。
判断軸、全力の行動、後悔しない勇気。
自分はいつか死ぬ。
そんな当たり前だけど受け入れたくない、考えたくない事実がこれまでたくさんのことを学ばせてくれた。
そして今年も。
学んだことは
「大好きな人たちでも別れないといけない時が来る」ということ。
今年別れた人たちは
嫌いになったわけでもない。
物理的に離れないといけなくなったわけでもない。
自分がより良い未来を選んだ結果、
別れざるを得なくなった。
誰でもない自分が選んだのだ。
ポジティブな未来を選んだはずなのに。
自分は哀しさや虚しさ、寂しさも選んだ。
辛くなかったかと聞かれれば辛かった。
平気に振る舞うことなんてできないし、後悔してないとは言い切れない。
これらは選んだ選択肢のために味わなければいけない感情なのだ。
それでも今年選んだ選択肢はネガティブな感情も物理的な距離も同じように幸せになれる未来を断つことも含めて、選びたい未来だ。
そして今回きりの話ではない。
私はこれからの決断でたくさんの良い未来や出会いと同じくらい辛い別れや手放しを味わっていく。
会社や仲間と出会い、最愛のパートナーと一緒に過ごす。子供ができたり、親友達もできるだろう。
その出会いと同じくらい、会社と仲間と離れる機会も増え、子供の数だけ親離れをし、いつか最愛のパートナーとも離れてしまう。そして自分からも。
それが死ぬ時に必要で、今は練習しているのだ。
死ぬ瞬間まで続くのだ。
そんなことを今年は学ばせて頂いた。
来年も別れた時の儚さや寂しさ、苦しさ、切なさを味わい切っていくだろう。
この日々を積み重ねれば
きっと死ぬ時に生きることに執着せず、生きることをやり切ったと言える自分になれるから。