お店を持った理由
人一倍慎重で、意気地なし(と自分では思ってます)、そして人に対しての気苦労の多い自分が、お店を持った理由です。
独立するって、大変でしょ?
勇気あるね…とも言われますが、それは全然違って。
僕が一番しんどかったのは、美容師雇われの頃(~20代中頃まで)でした。
当時はむちゃくちゃ忙しいお店に勤めていて、そして次から次へとお客さんを詰め込み放題…な経営者。
※当時は美容室の軒数も多くなくて、故に、どこのお店も繁盛というか、詰め込み放題。
で、そんな状態だから、店内のお客さまもイライラ待たされ、怒っていらっしゃる方も多くて、そして僕はそれが気が気じゃなかった。
次から次へと自分に振られてくる、山のような仕事。
タイマーを数個持たされ、鳴ったらシャンプー、鳴ったらパーマ液付け、そしてまた鳴ったら別の方をシャンプー…みたいな流れでした。
その間にもブローや受付け、先輩のヘルプなどが盛りだくさん。
そして、((お前、もっと早くやれよ!!))の店長&先輩からの無言のイライラ圧力(時には睨みや罵声も)が凄かった…。
もちろんトイレにも行けず、昼飯なんて夕方、もしくは夜なんて事もざらでした。
そして要領のいい奴(=度胸のある人)は、そんな状況でも堂々とトイレにも行き、昼飯も食べる。
で、僕はと言えば、気を使って我慢、我慢、我慢…の連続。
今思えば、自分が未熟なだけだったんですが、でも当時の遠慮気味な自分には、ムリでした。
で、そんな時に店長からは「まだお前、食べとらんのか!!ほんとにク○要領の悪い奴だな…」と、説教が飛ぶ。
そして僕はと言えば、その説教が怖くて、店長から「おい、もう食べたか?」と訊かれれば、
「はい、食べました」とウソの返事をしたこと、数知れずでした。
で結果、営業終了後まで、昼飯抜きな状況に…(泣
ま、素直に言えばよかったんですが、でもそんな自分だったから、独立したって感じです。
弱さゆえの独立(?)というか、でもいろんな形もありますよね。
「けんさん、起業してるって度胸あるね!」って言われますが、でも実際はそんな感じです。
また、もちろん自営で苦労したこともあったんですが、でもそれも雇われ時代と比べれば何十倍、何億倍もマシというか、自営、大好きです!
もう二度と雇われには戻りたくもないし、僕は根が気弱なので、自分が主導権を握れる状況じゃないと、まるっきしダメになってしまうのですよね…。
で、起業したら気楽だし、自由だし、やるべき事は明確で打ち込め(変なしがらみとかも無し)、やる気も出てきて(やったらやった分だけ貰える実力の世界)、まるで水を得た魚のように、一気に夢中になれた感じです。
燃える場所とか、得意なやり方って、ほんと人それぞれですね(笑
個人事業主は、ある意味やったらやった分だけの信賞必罰型ですが、でも、やり方は自分任せ。
それが僕にはフィットしてたんですが、自分に合った場所や環境/働き方、見つけましょうね。
僕もまだまだ見つけていきます。