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【第2回】躍進の鍵はSNS!?ペッパーランチのマーケティングを考えてみた。#マーケティングトレース

こんにちは!たいま せいやです。前回のnoteでもお知らせした通り、今回はペッパーランチのマーケティングトレースです。
※前回の投稿はこちら☟

それではさっそくトレースしていきましょう!

ペッパーランチの概要

ペッパーランチは1994年にスタートした、長らくペッパーフードサービスの主力事業としてけん引してきたステーキレストランです。

事業コンセプトは

「美味しい笑顔」はいつもここから発信。底的にこだわったステーキ肉、目の前でジュージューと音を立てながら焼き上げるペッパーランチならではのスタイル、オリジナルのペッパーペーストとステーキソース、そして笑顔の「おもてなし」「自身に魅力の無い商品は提供しない。」これがペッパーランチのこだわりです。

引用元:公式HP

素敵なコンセプトですね。HPには創業社長の一瀬邦夫氏の思いも掲載されているので見てみてください。

価格は約1000円~2000円と非常にリーズナブルな値段で提供されています。国内で140店舗、海外では316店舗も展開しています。

ビジネスモデル

フランチャイズ経営と直営事業
ペッパーランチの店舗はフランチャイズ店舗と直営店舗の2種類があります。

フランチャイズは加盟店(フランチャイジー)がロイヤリティ(加盟料)を払うことで本部(フランチャイザー)が運営ノウハウやブランド力を提供して店舗運営を行うモデルです。フランチャイズと直営店の構成は表の通りです。(2018年12月末)

国内外を合わせると全体の約88%がFC店舗のようです。また、ペッパーランチの場合、ロイヤリティは売り上げの3%です。
※ちなみに大手コンビニチェーン店は売り上げ総利益の40%ほどがロイヤリティとして本部への支払いとなります。

売り上げ状況

簡単にペッパーランチの売上高と営業利益を確認します。

ペッパーランチの売上高は全事業の約12%を占めています。ペッパーフードサービスの稼ぎ頭は実は後発のいきなり!ステーキのようです。しかし、注目は営業利益率です。ペッパーランチの営業利益率は約17%と他の事業と比較しても高い割合を誇っています。古いデータになりますが、飲食店の利益率平均が8.6%と考えると驚異的な高さと言えます。
データ引用:2018年12月期決算説明会資料
     2007年経済産業省商工業実態基本調査

マーケティング戦略分析

ここからは基本的なフレームワークを用いて、ペッパーランチのマーケティング戦略を分析します。今回使うフレームワークはSTP分析と4P分析です。

STP分析

S=セグメンテーション
家族連れのお父さん(20代後半~40代前半の男性)もしくは子ども
T=ターゲティング
週末のショッピングを楽しむファミリー
(ショッピングセンターのフードコートでランチを楽しむ層)

このように設定した理由はペッパーランチの出店形態にあります。前述の表を再掲します。

出店形態にフォーカスして見てみると、SC(ショッピングセンター)への出店数が圧倒的に多い特徴があります。割合にすると、国内外で約89%はショッピングセンターに出店しています。週末家族連れで賑わうショッピングセンターのフードコート内に出店しているようです。(確かに、よく行くイオンモールにもあります……。)
図にするとこのような位置になります。

P=ポジショニング
リーズナブルに高品質なステーキを楽しめる

ペッパーランチは最も低価格なメニューで700円と非常にリーズナブルにお肉を楽しめます。また、「自身に魅力の無い商品は提供しない。」と銘打っているように品質管理にこだわった牛肉を提供しています。参照:ペッパーランチとは? おいしさの理由

ポジショニングを簡単に表にするとこのような位置になります。

4P分析
続いて、4P分析で既存の戦略を整理します。

Product  高品質な牛肉を提供。
       目の前で焼きあがるシズル感

Price         非常にリーズナブル。
                 低価格から中価格まで選択肢が豊富。

Place      全国&海外展開 
            ショッピングセンターのフードコートに出店

Promotion 他社とのコラボ企画
       ポイントカード(自社)やdポイント、楽天ポイント

ペッパーランチのステーキは肉に完全に火が通り切る前に提供されます。肉は熱々の鉄板に乗った状態で提供され、お客様自身で焼き上げるスタイルをとっています。目の前で厚切りのステーキを焼くシズル感は商品の強みと言って良いでしょう。

シズル感に関して詳しく知りたい方は以下を見てみてください。

また、ベタですがポイントカードでリピーターを増やす施策も行っているようです。1度の食事で1ポイント貯まるルールです。ポイントカードもあるのとないのとでは大きく違う気がします。


ペッパーランチはまだまだ伸びる!?~自分がCMOだったら~

最後に、分析を踏まえたうえでの、マーケティング施策を考えます。

私が注目したのは「プロモーション戦略」です。
ペッパーランチの弱みはズバリ「知名度」でしょう。いきなり!ステーキに比べ、認知度が低い現状があります。 Googleトレンドで過去5年間の検索ボリュームを比較してみました。青色のグラフが「いきなりステーキ」、赤色のグラフが「ペッパーランチ」です。

「指名検索数=認知度」と仮定するならば、ペッパーランチの知名度はイマイチと言えるでしょう。※「ペッパーランチ」と認知がなければ指名検索数も増えないことから判断しています。

確かに「お肉が食べたい!→いきなり!ステーキがいいかも!」とはなりますが「お肉が食べたい!→ペッパーランチに行こう!」とはならず、顧客の想起度も低いと予測できます。

この状況から以下の戦略コンセプトを立てて施策を提案します。

「週末のお昼ごはんは”ペッパーランチ“へ」

認知度を上げ、ペッパーランチが外出のきっかけになる状況を作りだします。

認知度、想起度を上げる施策といえば、TVCMが最も手っ取り早い方法です。しかし、その分コストも莫大になるほか効果測定も行いづらいです。

ゆえに今回はSNS施策を行います。

ちなみ現在のSNSはこのような状況

あら、全然、活用できてないじゃん……。

この状況ではSNS施策は実は厳しいのかも……と思いました。
が、リサーチを進めているとペッパーランチはSNS施策が成功しやすい素地が整っていることが分かりました。

SNSで「ペッパーランチ」や「#ペッパーランチ」で検索してみると……。

TwitterとInstagramでかなりの※UGCが発生しています。
☟#をクリックすると各SNSのページに飛べます!☟
・Twitter #ペッパーランチ
・Instagram #ペッパーランチ

一定のペッパーランチファンが存在し、キャンペーンやプロモーションを打たなくても自然発生でメンションが生まれている状況はチャンスと捉えるべきでしょう。(メンションを生み出すのがどれだけ大変なことか……。)

さらに、ペッパーランチが定期的に行っているコラボ企画やキャンペーンを公式アカウントで発信することで、質の良いフォロワーがさらに情報を広げ、新規顧客のペッパーランチへの認知度、想起度を高められる可能性が大きいと予想できます。

また、ステーキ自体のコンテンツ力も魅力です。前述しましたが「シズル感」が強みの一つでもあります。Twitterだけでなく、Instagramでも受けも十分に狙えます。最近のInstagramの傾向として”インスタ映え”キラキラした日常の投稿から※“日常を切り取った投稿”へとトーンが変化してきています。また、ストーリーズで気軽に動画を投稿するユーザーが増え、よりステーキの焼きあがる瞬間を臨場感もって発信されやすくなっています。
この流れも追い風となると期待できます。

※UGCや活用法についてはホットリンクCMO 飯髙悠太さん@yutaiitakaのインタビュー記事を参考にすると分かりやすいです。ぜひ、ご一読くだざい。

※インスタグラムは現状についてはライスカレー製作所 🍛川上さん@okyaaaannのnoteがめちゃくちゃ勉強になります。ぜひ、ご一読ください。

以上ここまでがペッパーランチのマーケティングトレースになります。

余談

Instagramで#ペッパーランチで検索すると面白いタグを発見しました。
#ペッパーランチ風」です。
投稿を見てみると、ペッパーランチ風のガーリックライスを作るお家が多いことが分かりました。さらに、Googleでも検索してみると「ペッパーランチ風」ごはんのレシピが沢山出てきます。

あらたな商品開発の1つとして、「ペッパーランチごはん」の素を発売すると人気になるのではと思いました。ニーズも十分あるほか、スーパーやコンビニなどで販売できるようになれば新たな市場を狙うこと可能かと思われます。

最後に

今回はこれで終わりです!この投稿にもぜひ、読者の皆さまからフィードバックを頂けたら幸いです。

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