「CAFE PASS」話題のカフェのサブスクリプションを#マーケティングトレース
今回はカフェのサブスクリプションサービスとして注目のCAFE PASSをマーケティングトレースします。コーヒー好きの私も注目のサービスです。
それでは早速トレースしていきましょう。
CAFE PASSとは
CAFE PASS
株式会社Same Skyが提供するカフェのサブスクリプションサービスです。
ユーザーはCAFÉ PASSのWEBサイトに登録された店舗から利用するカフェと注文したい商品を選択し、店頭で見せるだけで商品を受け取れます。
現在、全国で75店舗が加盟し、20代から30代の女性が中心に利用しています。
運営元のSame Skyの概要は以下の通りです。
ビジョン インターネットサービスを通して、世の中の格差をなくす新しい仕組みを創り続ける。
会社名 株式会社Same Sky / Same Sky, Inc.
代表取締役 二方 隼人
設立 2017年7月7日
Team 11名(業務委託含む)
事業内容 カフェのポータルサイト「CAFE PASS」の運営など
ビジネスモデル
CAFÉ PASSは会員収益のみで運営しています。しかし、今後、加盟店舗の増加したタイミングで成果報酬型のビジネスモデルへ転換を図る方針のようです。また、Same SkyはCAFÉ PASSのほかにコーヒー豆のサブスクリプションサービスも行っており、2つのサービスを合わせて収益を上げるモデルを構築する予定のようです。
画像引用:FUNDINNO
市場分析
カフェ業界の市場規模は1835億円(2017-2018)で、市場も+5.0%と伸びています。
国内カフェ市場はスターバックスコーヒーとドトールコーヒーが高いシェアを誇っています。
もともとコーヒーを飲める場所といえば、喫茶店が主流でしたがスターバックスコーヒーなどの参入やコンビニのカフェ商品の展開などで競争が激化している現状があります。
国内のコーヒー消費量も47万トンと10年前と比較して5万トンも増加し、日本におけるコーヒー需要が高まっている一方、喫茶店の数は減少しており個人経営のカフェや喫茶店が苦境に立たされています。
喫茶店の数
データ引用:全日本コーヒー協会
このような状況を課題に感じ、個人経営店に光を与えるべく立ち上げられたのがCAFEPASSというサービスです。
マーケティング分析
ここからはフレームワークに合わせてマーケティングトレースを行っていきます。STP、4P分析、5フォース分析でCAFÉ PASSの状況を読み解きます。
STP分析
表にまとめました。
Webサービスであること、サブスクリプションモデルであることを踏まえると、この形態のサービスに抵抗がない若い世代がターゲットになると考えられます。
また、その中でも比較的時間がある時に、ゆったりとコーヒーを楽しむ人がサービスのメインユーザーになるでしょう。
これらを踏まえ、既存の店舗とのポジショニングを整理します。(厳密にはCAFEPASSと既存店舗を比較できないのですが、加盟店の総称として比較します。)
CAFÉ PASSは知名度が低く、ブランド力がある大手コーヒーショップと対峙しています。
「コーヒーが飲みたい」と思った際の想起度はスターバックスやブルーボトルコーヒーにはかなわない。しかしません。、提供されるコーヒーの質はどこもこだわり抜いた一杯を提供するため、遜色ないどころか凌駕するでしょう。
4P
続いて、4P分析です。
Product
CAFÉ PASS自体は商品の在庫は抱えません。(※コーヒー豆のサブスクリプションサービスは抜く)Webサイト上でコーヒーを飲める権利を提供するサービスです。そのため、在庫が余るといったリスクがありません。
加盟店としても、CAFÉ PASSに掲載されることで広告宣伝費を抑えられるメリットがあります。個人経営の店や喫茶店はマスに向けたリーチや集客に費用がかけられません。
CAFÉ PASSに掲載することで、質の高いユーザーにリーチでき、コストパフォーマンスが高い投資が可能になります。
Price
一杯のコーヒーを安く飲めます。通常、個人経営の店では500円台で提供する店舗が多いようです。CAFÉ PASSでは300円程度で抑えることができ、およそ200円程度お得になりあます。非常にうれしい価格帯でコーヒーを楽しめます。
Promotion
オウンドメディアとSNSの運用を行っています。
オウンドメディアは「カフェを巡る旅を綴った webマガジン」をコンセプトにコーヒーショップの紹介を定期的に配信しています。カフェ好き、コーヒー好きにとっては非常にうれしいコンテンツです。また、グーグルのオーガニックからの流入も見込めるため、CAFÉ PASSの新規ユーザー獲得にも大きな役割を果たしているといえるでしょう。SNSはInstagramがうまく活用されています。公式アカウントのフォロワーは4011人(9月2日現在)でカフェの紹介やリポストを活用して、おしゃれな世界観を作っています。また、#cafepassで1000件以上のUGCが生まれており、カフェ界隈の主要なタグになっているようです。
Place
提供するサービス自体はオンライン上で完結しています。オフラインで店舗に集客する、O2O(Online to Offline)の形態です。
5フォース分析
続いて、5フォース分析です。
そもそも、このサービスを展開している企業はすくなくブルーオーシャンと言えます。
既存のコーヒー、カフェ市場には刺激となるでしょう。
個人経営店や喫茶店の競争力を高められるサービスなのが分かります。
ブランド力が高い大手チェーン店が似たサブスクリプション形態のサービスを展開するとさらに競争が激化する予測できます。
もし自分がCMOだったら
オウンドメディア「CAFÉ PASS MAGAZIN」の強化
4P分析のPromotionの時点でも触れましたが、CAFE PASSの主な導線は加盟店舗におかれるフライヤーとCAFÉ PASS MAGAZINです。
フライヤーで獲得できる新規ユーザーは既に個人経営店に足を運んでいるコアコーヒードランカーです。また、各加盟店のファンが多いと考えられます。ゆえに、CAFÉ PASSのユーザーになる可能性は高いと言えます。しかし、母数自体は少ないため数は稼げないと予測できます。
そのため、検索でカフェを検索するライトなコーヒー好き、カフェ好きの潜在顧客に対してリーチできるようオウンドメディアのコンテンツの拡充を行います。
現在のCAFEPASSのメインユーザーは20~30代の女性となっています。
しかし、コーヒーやカフェが好きな層はほかのターゲットにも存在します。
(周りの男子大学生もおしゃれなカフェ好きな人は多いです。)
ゆえにユーザー数の拡大を狙い、オウンドメディアの拡充を行います。
以上で今回のマーケティングトレースは終了です。
参照
CAFE PASS
https://cafepass.me/
FUNFINNO
https://fundinno.com/
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