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飲み会の定番レモンサワー マーケティングトレース01

あけましておめでとうございます!
ついにオリンピックイヤー2020年になりました。私は新年早々、家族、友達に囲まれて幸せな時間を過ごしています。幸先良いスタートです。
今年もマーケティングトレースを中心にnoteを更新します。(ノルマはマーケティングトレース30本です。)

今回は、令和時代の新定番、“レモンサワー”についてトレースします。
人気の2ブランド「檸檬堂」と「こだわり酒場のレモンサワー」をピックアップします。

それでは早速、いきましょう。

レモンサワーとは


レモンサワーは焼酎のソーダ割りにレモン果汁を絞ったお酒です。
ここ数年で一気に人気が上昇し、レモンサワーフェスティバルやレモンサワー専門店なども登場するほどの定番メニューとなっています。

レモンサワー_Gトレンド画像


※2018年夏ごろから、検索数が増加しています。画像引用: Googleトレンド

人気の要因は大きく3つ挙げられます。
1つは大衆居酒屋ブームです。味の濃い料理が多い大衆居酒屋で、料理の味を邪魔ぜず、飲みやすい飲み物として「レモンサワー」が選ばれているようです。

2つ目は健康ブームです。
低カロリーかつ、ビタミンC、クエン酸など健康に良い成分が多くふくまれていることからビールなどの他のお酒に比べ、選ばれやすいようです。

3つ目はインスタ映えです。
最近のレモンサワーは趣向を凝らしたものが多く、おしゃれで、ついついSNSにアップしたくなるサワーを提供するお店が多いようです。

※余談
「レモンサワー」といえば、EXILEを代表とするLDHの方々を思い浮かべる人も多いでしょう。LDHの飲み会ではレモンサワーで乾杯するのが定番らしく、テレビなどで話題になりました。LDH=レモンサワーも人気の1要因にかもしれません。

最近、LDH監修のレモンサワーがローソン限定で発売されました。
早速、飲んでみたいと思います。


ブランド分析

檸檬堂
日本コカ・コーラ株式会社が提供するレモンサワーです。2019年10月28日から全国展開
を開始しました。九州限定で一足先に販売を開始し、テストマーケティングを行っていました。コカ・コーラはこれまで、アルコール飲料を発売しないというスタンスを貫いてきました。アルコール飲料を販売しているのは世界でも日本だけで、異例のチャレンジです。
コカ・コーラが得意な果汁飲料の技術を使い、前割りレモンという製法で作り上げています。
阿部寛さんが職人の恰好をした、渋い広告やCMはよく目にしますね。

Product
1ブランドで4種類の商品を展開しています。

檸檬堂商品説明

4商品を展開するのには、戦略がありました。世代を問わず人気なレモンサワーはターゲットをデモグラフィックだけでは分けきれないため、シーンと好みに合わせてた、幅広いニーズに答えられるよう、度数と味を分けているようです。ブランドサイトインタビューに以下の記載がありました。


──どうして、それぞれアルコール度数を変えてあるんですか?
サブストロームスーパーマーケットやコンビニエンスストアのアルコール飲料の棚を見ていて、気づいたことがあるんです。ビールはどの商品もアルコールの度数がある程度揃っているのに対し、缶チューハイはブランドによって3%から9%まで幅がある。缶チューハイには、強いお酒を楽しみたい人から、お酒はそんなに強くないけど気分は楽しみたいという人まで、幅広いニーズが存在しているのでしょう。だったら、レモンサワー専門ブランドとしては、そのニーズに応えていかないといけないんじゃないかと考えたんです。

引用:檸檬堂HP

Price
150円(メーカー希望小売価格)

Place
Amazon 楽天などネット通販
最寄りのスーパー、コンビニ

Promotion

ほぼすべての主要なチャネルでプロモーションを行っています。
・TVCM
https://www.youtube.com/watch?v=SrN1MgkhNpE
・SNS
Twitter 11.3万人
フォロ&RTキャンペーン実施

https://twitter.com/lemondo_JP
・Instagaram ハッシュタグボリューム 14.8K

全国展開された日の前後で、UGC数が多かったように思えます。

(Twitterでよく見ました。)

・交通広告 広尾駅か恵比寿駅のホームで大きな看板を見かけました。
・新聞広告


・実店舗
全国展開前は2日間の期間限定店舗

こだわりレモン酒場

サントリーが提供するレモンサワーです。2019年レモンサワー人気ランキング1位にランクインする、缶レモンサワーの代表格です。※缶チューハイ 売れ筋ランキング 日経メディアマーケティング
梅沢冨美男さんを起用した、キャッチーなCMが話題になっています。

Product

缶チューハイは度数7%で味は1種類のみの展開です。※350mlと500mlの2パターン提供。檸檬堂との違いはお家で飲める「こだわり酒場のレモンサワーの素」を提供している点です。また、甘さが控えめでお酒感がしっかりした味が特徴です。

Price
141円 (メーカー希望小売価格)

Place
サントリーECサイト「イエノバ」
最寄りのスーパー、コンビニ

Promotion
特徴的なのは家飲み需要に合わせた、訴求を行っている点です。
ブランドサイトでは商品紹介や広告紹介などと合わせて、「おすすめレモンサワーのつくり方」を紹介しています。

こだわり酒場のレモンサワー_レモンサワーのつくり方

画像引用: こだわり酒場のレモンサワーHP

消費増税の影響により、家でお酒を飲み、コストを抑えたという需要が増大。その需要に合わせた商品展開とプロモーションをこだわり酒場のレモンサワーは行っていると読み取れます。

また、BSテレ東でレモンサワー番組を放送しています。
ブランドキャラクターの梅沢富美男さんが街で評判のこだわり酒場でこだわり料理とレモンサワーを食べ歩きする番組です。

考察

そもそも、レモンサワーをトレースしようと思ったきっかけは「周囲の反応違い」でした。
年末年始の飲み会で同世代の友人は「檸檬堂派」が圧倒的なのに対し、父母世代(40~50代)は「こだわり酒場のレモンサワー派」が多いことに気づきました。

実際分析してみると、SNSでの発信とお酒が弱い人から強い人、シーンに合わせて飲み分けられる「檸檬堂」は若者に支持されやすく、お酒として飲みごたえがあり、居酒屋の味が楽しめる「こだわり酒場のレモンサワー」は舌が肥えている大人に支持されやすいと予測できました。
※確かに、実際飲んでみると、檸檬堂は甘さが強めで飲みやすかったです。

まとめ

1つ疑問として残るのは、今後の檸檬堂のマーケティング戦略です。
幅広い世代にアプローチするために4種類展開をしているにも関わらず、年齢の高い世代をとりきれていいないようです。

こだわり酒場のレモンサワー派の“お酒好きの大人”の層をいかに塩レモンと鬼レモン派に引き込めるかが今後のポイントになると思われます。

今後は個人的に檸檬堂のブランディング戦略に注目していきます。

今回はこれで以上です。
お読みいただきありがとうございました!
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