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片軸ピニオン角度のまとめと考察
今回は片軸(ピンク、オレンジクラウン)におけるピニオン角度についてまとめます。
先日、片軸についてもモデル式の作成を行いました。
実測に傾向が近い結果が出たので多分参考程度にはなると思います。しかし、詳細を説明すると長くなるのでそれについては後日、別枠か追記にて公開します。
その為、分かりにくい部分もあるでしょうが、ご容赦ください。
〇ピニオン角度とその時の関連項目の値
結果をまとめるとこの表のようになります。
なお、モデル条件はまた後日提示します(;´Д`)
ここでの「推奨角度」とは、「モデル式で良い値になったので、ここを起点に調整すると楽だよー」という値です。
また、ピンククラウンの逆転時に「-3°」という値が推奨角度になっております。
この「-3°」はフレキシブルピニオンインサートを使用する場合、
-3°=42°
となります。使用する際はご注意ください。
〇片軸と両軸での違い
片軸と両軸との相違点は下記のとおりです。
・トルク伝達率の平均値がピニオン角度で変化する。
・実測とモデル式の結果の比較より、伝達率の変動値よりもトルク伝達率の平均値がタイムに与える影響が大きい。
・上記2項目の結果より、両軸と片軸では速度向上の原理が異なる。
以上です。
両軸においてはトルク伝達率の平均値は変動しませんが、片軸においては変動します。その結果、変化の影響がタイムに一番現れるのではないかと推定しています。
※あくまで実測結果と照らし合わせた考察です。伝達波形も変化するので参考程度にお願いします。
〇トルク伝達率とは
「トルク伝達率」という言葉ではイメージしにくいと思います。
そこで、ボールを転がすときの地面の状態に置き換えて考えて説明します。
・モータから伝わるトルクの大きさ⇒ボールの転がる距離
・トルク伝達率⇒低いと地面が凸凹になり、高いほど平な状態となる
ボールを同じ力で転がすとき、地面が凸凹な場合と平らな場合、どちらが遠くに転がっていくでしょうか?
平な状態=トルク伝達率が高い状態
です。
トルク伝達率が高いほうがモータの力を無駄なく走行に使用できます。
〇ピンククラウンの正転・逆転による違い
また、ピンククラウンでは車軸とプロペラシャフトの中心位置がずれていることにより、正転・逆転状態においてピニオン角の推奨値が異なりました。
また、それぞれの推奨値で逆転させるとトルク伝達率の平均値が低下することもわかりました。
「ピンククラウンのシャーシを逆転させると、駆動系が悪くなる」
これは実際に経験がある方もいると思います。
今回の結果はその内容も包括できているようです。
逆転シャーシを作成している方は是非お試しください。
〇推奨値の変化条件
なお、片軸のトルク伝達率の平均値はプロペラシャフトの高さやかみ合わせにより微妙に変化することも確認できました。
例)プロペラシャフトの位置を0.1mm下に下げた場合⇒3.5°が推奨値に
プロペラシャフトのピニオン角度の最適値はマシン毎に違います。
ぜひ、皆さんのマシンの最適な角度を見つけてください。
〇最後に
計算式や角度ごとの変化、グラフ、正転・逆転でのトルク伝達率の平均値の差etcなど、詳細を挙げればまだまだありますが、取り急ぎ最低必要であろう要点だけまとめました(時間がかかりそうな為)
今後も追記としてイラストや写真等を載せていくと思います。
その為、説明不足な点もあるとは思いますが、今回はこれにて〆させていただきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました^^