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世界一しょぼいタイムスリップ 毎週ショートショートnote

タイムマシンがついに登場したと言う噂が広がり始めているが本当だろうか。
私は懇意にしている科学者の元を訪ねた。
彼は否定はしなかったが奥歯に物が挟まったような言い方をした。
「行けるのは過去だけ。何と言いますか、賛同は得られないかも」
彼はそれ以上は語らない。多分、問題のあるマシンなのだろう。

このマシンの販売の予定は無かったが、この超小型のタイムマシンが闇の世界で売られ始めているとの情報。
悪人でなくても、全世界の人々の注目の的。悪人ならばなおさら犯罪に使うことのメリットを知っているはずだ。

正規のルートで作られてはいないであろうマシンの恐ろしさを想像するだけで腰が引ける。しかし私のボスは手に入れることを私に命じた。首尾よく私は手に入れた。やはり結局私がタイムスリップをも命じられた。
銀行を襲う事を命じられるかとワクワクしたが。違った。

ボスの出生の場に赴き、ボスの隣の新生児の身元を調べると言うモノ。
ボスの初恋に興味は無い。


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たらはかにさんの今週のお題『世界一しょぼいタイムスリップ』です。
私が生きている間にタイムマシンは出来そうにない。残念です。


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