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逆さ富士七転八倒 #毎週ショートショートnote

オレは今、七転八倒中だ。声をかけるな。
えっ?話を聞いてやるって?
そうだな、一息つくついでに聞いてもらおう。あ、タバコ一本くれ。

おれは悪魔だ、ただのジジイではない。
悪魔のランクは高くは無いが、二千年のキャリアはある。だが、もう疲れた。でな、悪魔の神様に引退を申し出た。すると悪魔の神様は『逆さ富士』は湖面に映るものだが、本物の富士山を逆さにできたら許すと言われたんだ。一瞬でも良いからって。だとしても、悪魔の神様だからって酷すぎるだろ?

でな、無い知恵を絞っていたが、到底オレにできるわけは無い。悪魔をやめられそうに無いって頭を抱えていたのさ。

ええっ!あんたにはできるのか?オレをおちょくると許さんぞ!あんた、いったい誰たい?

なんと、神様の悪魔だって⁉︎
話には聞いていたが、本当にいるとはな。
あ、失礼しましたと言うべきだろうか。

え?オレを助けてくれるんですかい?
その代わりにって……

神様の悪魔はオレの代わりに逆さ富士の難題をクリアしてくれ、オレは普通のジジイになれた。オレは悪魔の秘密をぶちまけただけだ。

そうそう、神様の悪魔から年賀状が届いた。
一句、認めてあった。

『めでたやな 七転八倒 逆さ富士』


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初めて、一人芝居的に書いてみました。
文字オーバー、まあ良いか。