恋人ではなかったけれど
遠い日。
恋人ではなかったけれど。
誘われればお付き合いする。
誘われて出掛け、そして帰る。
それの繰り返し。
例えば映画に。
例えばコンサートに。
例えばショッピング。
例えばドライブ。
例えばテニスコートに。
それって付き合ってるって事よ。
友人は言った。
でも、好きだと言われたことも無いし
言ったことも無い。
でも気が合うと思っていた。
男の子の友達。
それが心地よかったあの頃。
ある日、突然言われた。
『結婚が決まった』と。
「おめでとう。あなたに先を越されたわ」
そう言った私。
私は彼が好きだったのだろうか。
結婚の話を聞いて、手放すであろう楽しみ。
気軽で楽しかった、二人の関係。
彼も同じだったのだ。
今、私は彼に手紙を書いてみたい。
『良い思い出をありがとう』ってね。
彼は私を覚えているかしら。
返事は…、どうだろう。
了
私は人生の中で一度もラブレターを書いたことがありません(多分)
この記事がお題に沿っていると思えませんが、私の精一杯です。
三羽さん、よろしくお願いいたします。めい