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仮装 シロクマ文芸部

「懐かしい顔が揃うのが楽しみだね」
魔女はひとりごとを言った。
ハロウィンは来月だが、それは人間の祭り。
我々の祭りではないのに、わざわざ一部の本物の魔物の若者たちがパレードに参加しているとも聞く。若者たちは突飛なことをするものだが、何が面白いのやら。

そう思っていたんだがね。私の仲間たちが人間のハロウィンのパレードに参加したいと言い出してね。たくさんの若者たちが魔物ネットで楽しかったと投稿するもんだからさ。まあそういう事で仲間が集うのさ。

それで、私も参加することになりそうなんだよ。うちの黒猫も参加したいとさ。まあ付き合いは大事だからね。だけど我々は仮装しなくてもそのままでいいだろ。なのにさ、みんなは仮装すると張り切っていてね。
まさか、人間に仮装するわけにもいかないだろ。めちゃくちゃ目立つと思うんだよね。

私は堂々と魔女そのままでパレードに参加したいと思っているんだ。
えぇっ、仮装大賞間違いないって?そうさね、それも困るね。目立つのはね。

さて、どうするかね。まだひと月以上あるからさ、よく考えてみるよ。
ところでアンタはどうするんだい?



了 467文字



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