フシギドライバー2 毎週ショートショートnote
私は、しがない流しのタクシードライバー。
ある日の夕刻、二人の少女を拾った。
「どこまで?」
返事は無い。
二人はクスクス笑い始めた。
くすぐられるような笑い声。
二人は双子のようだ。
「お客さん、行き先を教えくださいねー」
相手が子どもなので、怖がらせないように尋ねた。
「あのぉー、私達おうちに帰りたいの」
「だから、どこにあるの?」
私は少しイラつく。
「ねえ、オジサン、ワープしてよ。
AS-DF地点よ」
「はあ、お前らばかにするな、子どもだからって許さん、降りろ!」
「ドマ、乗る車、間違えたみたい」
「これフシギな車よ、ベネ」
「オジサン、ごめんなさい。私達乗り間違いをしました。お詫びにこれを」
そう言って渡してくれたのは、地球レトロ印『フシギドライバー』のバッチ。
これをつけていると、私達の星のお客がこのタクシーに乗ってくれるわ。
確かに、有り難い事に二人の星の人達が大勢このタクシーを利用してくれる。
でも、円で払って欲しいよな。何だこの石?
410
たらはかにさんの企画です。
フシギドライバーさんが、料金として受け取っている『石』。もしかして、
ダイヤの原石?
隕石?
彼らの星にある、価値ある石?
彼らにとって珍しい、地球のその辺の石?
石に見える彼らのお金?
気になる😄