星屑ドライブ 毎週ショートショートnote
私は、最新の宇宙船で遥か彼方の星々を巡る旅をしている。危険な星、情報が無い星は近づかず、定められたロードを利用して旅を楽しんできた。
ある日、モニターに見た事のない美し過ぎる星が映し出された。まるで天使の棲家ではないのかと思うほどの優しい光を放っている。
どんな人達が住んでいるのだろう。
私は情報の無い星に、吸い込まれるように向かった。
着陸すると、宇宙船の周りに集まって来たのはモグラに似た人々。お世辞にも美しいとは思えない。
しかし、彼らは歓迎してくれているようだ。安心した。
彼らは集団で、もみ手をしながら集まって来た。次から次へと。
「星屑屋にようこそ!」
彼らは数で私を威圧する。
私は集団の彼らに恐れをなして、大量の星屑を買ってしまった。
帰ったら大切な宇宙船を手放すことになる。
星屑は、宇宙船に詰め込める量ではない。仕方なく地球方面へのロードに流し込む。
船よ、美しい光のロードを辿って帰ろう。
船よ、お別れの星屑ドライブだよ。
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たらはかにさんの企画です。
『星屑ドライブ』が、今回の裏お題です。
子どもの頃、大人になる頃には月くらいには行けると信じていました。
あと、何年生きると行けるようになるのかな。料金はいくらかな?もちろんエコノミークラスで。
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