とても静かな昼下がり
とても静かな雨が降る
私に遠慮するかのように
雨の日は眠りたい
雨が降り続く間だけ
あなたが夢に現れそうで
雨男のあなただもの
雨に託した私の言葉
読み取ってくれたかしら
私に告げたい言葉は無いの?
知りたい気持ちは空回り
あなたが帰りたい場所はね
私の部屋ではなかったの
ずっと前から知っていた
知っているのは悲しいことよ
私の帰りたい場所はね
あの小さなウィンドウのあるお店
あなたと白いドレスに見入ったわ
そうよ あの場所なのよ
詮ないことだと雨は言う
そうよねと私も小さく呟いた
了
山根あきらさんの今回のお題
『帰りたい場所』に参加させていただきます。
よろしくお願いいたします。
#青ブラ文学部
#帰りたい場所