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だんだん高くなるドライブ 毎週ショートショートnote
続きにしましました。↑
不思議ドライバーの彼から「最後の空のドライブになる」と、いきなり告げられた。
私は不思議ドライバーになるべきか迷う。
不思議ドライバーになってもならなくても、彼とは二度と会えないのだ。
どちらにしてもお互いを忘れてしまう。
抗えない事なのか。
彼もまた、過去に愛しい人を忘れてしまった事があるのかもしれない。
不思議ドライバーは悲しさと諦めの中で飛んでいるのか。いや、それさえも気づいていない気がする。
彼と飛ぶ最後の夜に。
私は彼の手をいつもより強く握りしめた。
二度と離したくない、この優しい手。
不思議な世界を飛ぶより、あなたといたい。あなたと生きていきたい。
それは許されない想いなのか。あなたは私を想ってはくれないのか。
彼はいつもより高く飛ぶ。
二人の、最後の空のドライブ。
気づけば、不思議ドライバーが私を強く抱きしめてくれていた。
不思議な美しい世界が遥か下に見えた。
だんだん高くなるドライブ。
最後のドライブ。
あとは二人、落ちるだけ。
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たらはかにさんの企画に参加させて頂いています。今回は『だんだん高くなるドライブ』
何も浮かばないので半年前の『フシギドライバー』の続編といたしました。とりあえずということで💦