稀代の悪女、日野富子を完全弁護致します!
日本の悪女と言えば出てくる
淀君、北条政子
一番酷い言われ様は日野富子さんです。
日野富子さんを全力で弁護させて頂きます!
日野富子さんは代々足利家の正室となる、名門日野家のお生まれです。
夫、足利義政は将軍でありながら政治には全く興味なし。
日々公家達と和歌を読み、蹴鞠に興じておりました。
当然、武家達は足利家を舐めきってますし、幕府の財政はガタガタです。
富子は正室の役目を果たすべく、見事に男子を産みますが、夭折してしまいます。
しかし富子は諦めず、見事に長男義尚を産みました。
それでも、夫、義政は政治に見向きもせず、遊びほうけてばかり。
そして、あの応仁の乱が始まります。
幕府の威信は地に落ち、存続さえも危うい状態に。
富子は次期将軍の母として義尚に将軍としての帝王学を叩き込みます。
富子自体も日野家出身ですので、富子もまた
御台所としての帝王学を学んでいたのです。
しかし…父親に似たのか義尚もまた愚鈍でありました。
一番富子がショックだったのは、将軍の年賀会に義政も義尚も欠席してしまいました。
理由は…同じ女性を二人で取り合い、喧嘩になり欠席したとの事。
それでも富子は頑張ります。
私なら自殺レベルです。
そして、元々政治に興味のない義政はとっとと将軍職を息子義尚に譲ります。
一度譲ったのだから口をはさばねば良いのに引退した後も義政は政治にあーだこーだ口を出します。
それが的を得ていれば良いのですがなんせ政治音痴の義政です。
息子義尚も父親の義政を憎むようになりました。
富子は必死に義尚を教育しますが、母子の間にも亀裂が入ります。
元々勉強嫌いの義尚は母富子を疎んじるようになりました。
しかし応仁の乱はどんどん激しくなり、京都の街はめちゃくちゃになりました。
富子は実家の援助や、質素倹約して集めた財産を武家達に高利貸しで貸付ます
そして、幕府の財政を立て直したのです。
息子義尚も25歳で亡くなりました。
高利貸しで莫大な財産を作ったと言われる富子。
彼女が出家した時はほとんどのお金を幕府に費やし、僅かなお金で質素に余生を送りました。
さて、皆様方!これでも富子を悪女と言いますか?
私は富子が悪く言われる事に胸が痛みます。
皆様方もご存知じの通り、富子没後、足利将軍家の没落は加速していきました。
終