ちいかわパートさん②
続き
そこにいるだけで他所様のプライベートが丸裸になるような女性トークの荒波に揉まれながら、日々をそこそこに過ごしていた。
そんな時、自分が責任者になってから初めてパートさんを雇うことになった。
40代女性、既婚。2人子どもがいるが成人済み。
簡単な作業をお願いする予定だったので、未経験だが採用となった。
慣れない作業が多く最初は苦戦していたが、一生懸命やっていたし、なんとかできるようになり一安心、といったところで、唐突に退職したいと相談される。
何か辛いことがあるか、改善できるならしましょうとヒアリングもしたが退職となった。
私の中では、想像していたより仕事がハードだったかな?パートとして求められるところは最初に説明していたが、彼女のキャパには収まっていなかったかもしれない。残念だけど、仕方ないか、という印象だった。
しかし、他のパートさんから全く違う角度の指摘をされてびっくりした。
「◯◯さんは、もっとあなたとおしゃべりしたかったんだと思うよ?」
えっ…(゚Д゚)
お、おしゃべり…∑(゚Д゚)!?
青天の霹靂すぎる。本当にこんな顔をしてしまった。
日々トークが繰り広げられていて、みんな楽しそうにしているからよかった、と
なんなら安心していたくらいだったので、本当にびっくりした。
しかし思い当たるところがないといえば嘘になる。
プライベートなことは相変わらず適当に答えていたが、その人は結構めげずに聞いてきた印象がある。だけど私は適度に適当に答え続けていた(つもり)。
それがダメだったのか…?
もう一つ思い当たるとすれば、LINEのスタンプでちいかわ好きがバレ、その人も娘とともにちいかわグッズを集めていると写真を見せながら話してくれた。
その場は、へぇーかわいいね、ガチ勢ですね!なんて話したが、
問題は、その後日。
ちいかわグッズを私にプレゼントしてくるようになった…。
最初は100均にもあるようなもので、被りだから、と言われたので受け取ってしまっていた。
しかし次第に、娘が行ったからついでに買ってきてもらいました、と
おひとりさま1個限定とかのグッズまで渡される始末(頼んでない)。
さすがに受け取れない、と断るがなかなかにゴリ押しされ受け取ってしまった。
お返しにうちにあったご当地キーホルダーを持っていったが、この渡し渡されのループが続くのはしんどすぎるため、今後グッズは私のために買わなくていいと丁重に説明し、グッズのお礼を言ってその件は終わった。
これがダメだったのか…??(そうだろうよ)
難しい。難しすぎる。
仕事に来ているのであってちいかわグッズを交換しに来ているわけではないはずだが、これもコミュニケーションの一環と言われてしまうと私はもうどうしたらいいのかわからない。
でも、今後パートさんを雇う機会があったら、もっとちゃんとお話をしよう、それも友達感覚くらいに。
あと、安易にちいかわのスタンプを送らないようにしよう、と決意した。