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寅ビア Part1

今回は『男はつらいよ』の【豆知識】ということで、寅さんトリビア、人呼んで「とらビア」を紹介したいと思います。

毎回寅さんとの恋物語を展開することになる「マドンナ」。
幾多の女優さんがいるその中で、複数回登場した「マドンナ」が存在します。 
そんな愛すべきマドンナはどなたで、その理由とは?

【最多登場】


先日紹介したマドンナは浅丘ルリ子さんですが…

その浅丘さんは、『寅次郎ハイビスカスの花』の他に何と!!

3回も「リリー」役で登場してます。

合計で4回のご登場
 第11作『寅次郎忘れな草』
 第15作『寅次郎相合い傘』
 第25作『寅次郎ハイビスカスの花』
 第48作『寅次郎紅の花』


初出演した『寅次郎忘れな草』での、寅さんとの掛け合いが評判となり、このようにことある毎に出演する運びとなります。

マドンナには珍しく渡世人で、寅さんとの息もピッタリ。

ファンの間では、寅さんのお嫁さん候補No.1になるわけです。

【一番人気のシリーズ】


2度目の登場となる『寅次郎相合い傘』では、寅さんに加え船越英ニさん演じる「パパ」と、3人の愉快な旅を見せてくれます。
この旅の様子はとても楽しくて見どころのひとつであることは間違いないのですが。
なんと言っても「リリー」が啖呵を切る場面に勝るものはないでしょう。

楽しい旅も、「リリー」が、しみったれの「パパ」を叱りつけ、それを庇った寅さんの心ない言葉に傷つき、呆気なく終わってしまうのですが…
この叱りつけるセリフが、巻き舌のべらんめぇ調で迫力があります。

極めつきは、「メロン騒動」。
とらやの皆さんの目の前で、寅さんに啖呵を切ります。
これがまたおっかないのなんの。
立場の無くなった寅さんは飲みに出て行ってしまいます。

https://youtu.be/-WC2qNYV1AE

「リリー」もさすがにちょっと言い過ぎたと、とらやの皆さんに詫びを入れます。
ところが、「一度言ってやりたかったんだ!」とか
「あーすっきりた」とか
そんな感想が返ってきます。
とまぁ寅さん勝りのヤクザっぷりが、ファンの心を惹きつけるのです。

あ!最新作『おかえり寅さん』にも出演してましたので、実に通算5回の出演です!

他に複数回登場されてる女優さんはいますが、浅丘さんに敵う方はおりません。

【2回出演のみなさん】


では2回出演されているのはどなたか?

栗原小巻さん 
 第4作『新 男はつらいよ』
 第36作『柴又より愛をこめて』
吉永小百合さん
 第9作『柴又慕情』
 第13作』寅次郎恋やつれ』
大原麗子さん
 第22作『噂の寅次郎』
 第34作『寅次郎真実一路』
松坂慶子さん
 第27作『浪速の恋の寅次郎』
 第46作『寅次郎の縁談』

そして、浅丘さんに次ぐ3回は、
竹下景子さんです。
 第32作『口笛を吹く寅次郎』
 第38作『知床慕情』
 第41作『寅次郎心の旅路』


【同じ役を演じたのは稀】


その中にあって同じマドンナ役で登場し続けたのは浅丘さん以外には、吉永さんだけです。
これまた実にレアなケース。

【関係ないですが…(笑)】


吉永さんは「歌子さん」を演じてらっしゃいます。

ちなみに、私が小学生の時に音楽の先生がいらして、歌子というお名前でした。歌子さんが音楽の教師になるって、すごい話だと今更ながら思う次第です。

【寅さんとのコントラスト】


『男はつらいよ』には「マドンナ」の存在が欠かせません。

このマドンナのイメージといえば

「まじめに人生を生きる」
「まじめだからこそ人生に悩む」
「分け隔てない人付き合い」

などが浮かびます。

寅さんも「分け隔てない」のですが、それ以外にはマドンナとは対照的な人生ですよね。

ところが、そんなマドンナ像を打ち破り、破天荒な寅さんと絶妙な間柄の「リリー」は他のマドンナとは一線を画して確固たる登場人物となります。

それぞれ個性溢れるマドンナと寅さんの物語。
どんな展開が待ち受けているのか、毎回楽しみです。

そして、あなたの好きなマドンナは誰でしょうか?

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