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MYSTERY TOUR 2024 @KT ZEPP YOKOHAMA

⚠️以下のnoteはセトリのネタバレを含みます。

04 Limited Sazabys主催のミステリーツアー。対バン相手は当日、幕が降りるまで分からない。限られたヒントの中でみんなが頭を凝らして考える。そんな独創的な企画力が光るツアー。フォーリミは、若手バンドを中心に対バンツアーを組んだり、YONFESも少し風変わりなアーティスト揃いだったり、革新的な中堅バンドだ。前回のミステリーツアーには残念ながら行けなかったが、今回は友達がチケットを手に入れてくれたおかげで横浜に参戦することができた。

W/SHANK

開演するまで、会場内では色々なBGMが流れていた。その中で、マカロニえんぴつなど今回のツアーで対バンしたアーティストも流されていた。もしかしてここにもヒントが?と勘繰らされてしまうほどフォーリミに翻弄されていた。照明が落ちて、映像が映し出される。観客は今か今かと待ち侘びている。その高揚感だったり、興奮が肌で感じること、それが現場のいいところだと思う。そんなことを考えていると、OP映像も終わり、また照明が落ちる。逆光の中、影を落とす三人。私の予想はELLEGARDEN だったので、この時点で、もう全く誰か予想が付かなかった。ただ、きっとみんな誰かわかってないのに鳴り止まない悲鳴や歓声、雄叫び。それだけで隠されたものを知りたい衝動に突き動かされた人間の力を感じた。

「There’s nothing holding us back」

とゆっくりと一曲目が始まる。呼吸というか、緊迫感、ここに立つことのプレッシャーを感じられないくらいの気負いのない伸びる声。私はこの曲を最近サブスクで聴いていたからすぐにSHANKだと気づいた。「SHANKだ!SHANKだ!!」そういって友達の肩をバシバシと叩いた。観客は一人も対バン相手を知らないはずなのに、一曲目のこの曲、幕が降りてそこに立つSHANKに向かって人はごった返した。もう既に飛んでいく人たちもいて、SHANKの根強い人気を感じる。
私はドがつくほどのSHANKにわかで、サブスクで少し聴いたことあるくらいでどのような系統か知ってるくらいだった。失礼ながらお目にかかったこともなく、ただボーカルの名前が庵原さんということで、自分の名前に似ていて、少し親近感を感じていた。なので最初幕が降りた瞬間に「あ、生の庵原さんや、」と思った。
「life is…」では、スカサウンドに、前後の人たちがスカダンスを踏んでいて、とてつもなく楽しい空間だった。
次の曲、「Good night Darling 」。最初イントロが鳴った時、「Lost my way」なのか?と思ってしまうほど似通ずるサウンド。後にGENさんが尊敬しており、リスペクトを込めた曲作りだったことを明かしていたが、もちろんそんな曲をフォーリミファンが嫌いなわけもなく、かっこいいサウンドに、ギター。英詞で紡がれていく曲に、庵原さんの圧倒的な歌唱力が堪らなかった。
何曲か後の、MCにて、庵原さんは

「緊張した〜」

と溢した。あ、この人意外と"普通の人"なんだな、と思った。私自身なんとなく、メロディックパンクやメロコアに思う敷居の高さを、特にSHANKには感じていた。ただ、この人もこの状況に緊張するくらいには普通の人であることを知った。その瞬間なんだかSHANKが非常に人間味を持ったバンドなんだと感じた。このあと何曲か毎にMCが入ってたんだけど、英詞からは感じられない程の長崎訛りと、長崎訛りで発言される毒のある愛が彼らの魅力をとてつもなく出しているように感じた。この後も何曲もカッコいい曲が続いたんだが、私の記憶に強く残るのはきっと「submarine 」。SHANKのショートチューンとして以前から好んで聴いていたこの曲。ただ音源とは違う、熱気というか生きている力を存分に感じた。SHANKもドラムの方が脱退し、数多の苦痛や打ちひしがれたことがあるだろうが、それでも変わらずに音楽をし続けること、メロディックパンクの最前線にて引っ張っていったことも、全て音楽を愛しているからなんだろうな、と思う。SHANKを見れる機会を作っていただき本当にありがとう。

04 Limited Sazabys

まだ本人が出てきたわけでもないのに会場は後ろからの圧が止まらなかった。転換が終わり、照明が落ちる。いつものSEが流れる。全員がそれに合わせて拍手する。ここにいる人、全員が04Limited Sazabysというバンドが出てくることを待ってる。そう4人が出てきて、待望の一曲目。

「ライライ未来へfry」

すぐに分かる、大好きな曲。本当に堪らなく好きなこの曲。CAVUの中でも一曲目という重役を担ってるdays。もちろん会場は一気にボルテージマックスになる。私も正直、頭おかしくなって飛んでたんじゃないのか?ってくらい発狂していたし、もうその時点で横浜まで来た価値が感じられた。そして次曲fiction 。この繋ぎが大好きで、daysが来たら次はfictionがいいと、思っていたからこれもまた嬉しかった。信じられないくらい指が早く動いてるヒロカズさんのギターが鳴り響く。なんとも言えぬ、カッコいい曲。初めてこの曲を聴いた時、本当に心臓までもが鳥肌が立つような、そんな感覚だった。それは今も変わらずで、勿論途轍もなくレア曲というわけでもないけど、それでも毎回セトリに入っていても不快じゃなくむしろ嬉しいくらいにはこの曲が好きだ。 
fadeからFinder。どちらも新しいアルバムHarvest に収録されてる。その中でもフォーリミの中では比較的音が重めというか、fadeなんかは特にヘドバンもあり、とてもカッコいい。Finderはよく火の特効が使われるくらい、アツい楽曲になっていてよかった。

「みなさんで、もっともっと高いところまで行きましょう〜」

最初higherかと思ったが、こちらも新しいアルバムにも収録されているJumperであった。この曲は、GENさんも私も好きなReebokとのコラボ楽曲。MVはオレンジ色の照明が煌めく、疾走感に溢れたサウンド。私は初めて聴いた時に、Reebok特有の飛んでいけそうな軽さだったり、GENさんのReebokへの気持ちが出ていながら、フォーリミらしい曲ですぐにお気に入りになったのを覚えている。ヒロカズさんのギターが特に輝いているこの曲、どうしたらこのギターを見ずに観客を見渡しながらこの曲が弾けるのだろうか?と思うほど、ギターが凄い。
そのままの繋ぎでGalapagos 、GalapagosII。観客のコールが多めのGalapagos 。勿論これもとてもお気に入りの曲で、しっちゃかめっちゃかな騒がしい慌ただしいなかで、頓知気な歌詞をいかにもカッコよく唄うGENさんが良い。Galapagos IIが出てきた時は、正直始めを超えられないのでは?と思ったけど、今になると同じくらい好きだ。少しこちらの方がキャッチーなサウンドで、可愛らしい感じが増していて、違う魅力が出ていると感じる。

「もっともっと、行ってみる?」

climb。この曲には何度も救われたし、イントロの軽快なドラムから始まって止まらない疾走感。爽やかでとにかくフォーリミらしい全体的に水色のようなこの曲。ダイバーが続出しながらも、私はひっそりと涙を流しながら、拳を高く突き上げる。eurekaの中でも、この曲は贔屓して聴いてるくらい好きで、例えば他のことをしていてもこの曲が流れたら意識がそっちに持ってかれちゃうくらいこの曲には惹きつけられる。連続で紡がれるCycleもとてもフォーリミらしい。YON EXPO(参戦していないが)のCycleで幕が降りる仕様を、今でも私は凄く記憶に残っていて、Cycleは初動でも、こういう中盤でも輝ける、素敵な曲で、新しいアルバムにも収録されて良かったと思う。

「ちょっと昔の曲やっちゃおうかな〜」

Do it Do it 。聴きたかった。勿論ここでも、気狂いのように喜んでいた私は、もうどうにかなってしまいそうだった。聴けるのか。sonor の中の曲がそもそも全く聴ける機会に巡り会えないと思っていて、しかもその中でとても好きな曲。可愛らしくて、みんなで「Do it Do it!!!」と叫べて良かった。そしてsonorの中でも隣に並んでいる、「Lost my way 」。でもきっと、この日を超えることは、この先ないんだろうな、と思う。SHANKと対バンだからこその付加価値というか、そしてそもそもあまりありつけないこの曲を聴くにはとんでもなく良い機会だったと思う。道に迷ったら、いつでも自分がバンドを好きになった初期から聞いてるフォーリミを信じてみようと思う。そしたら彼らはいつでも道標になってくれるだろう。

「いつかこうやって話した頃の夢が醒めないまま」

Milestone だって、滅多に聴けることがない。イントロがない分、息を呑むほどGENさんの声に惹きつけられる。GENさんの消えそうで、消えなさそうな儚い感じの声や、なんとも言えない苦悩だったり、煩悶、人生の挫折を感じる。バンドマンだって、人に夢を与える仕事な分、周囲には理解されないだろうし、それでもめげずに辞めずに、この仕事が合うと思って続けてくれてること、本当にありがたく思う。

本編はmonolithで締められて、それはいつもの通り盛り上がったまま、アンコールにつながって良い。もう一年以上、久しぶりにフォーリミを見て、自分が本当に好きなものはこれだ!って気付かされたし、いつだって、フォーリミの音楽は他に圧倒されないかっこよさがあって、メロコアシーンを盛り上げてきただろうし、これからも盛り上げていくと思う。自分が何をしたいのか、分からなくなったらなんでも教えてくれるし、実家のような安心感のあるバンド。とにかく、今日のことは一切取りこぼさずに覚えておきたい!

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