6年目の新人そらともによるライブ感想
2024年4月6日を、私は一生忘れない。
ときのそら 6th Anniversary Party『Keep Shinin'』はそらちゃんにとって通算5度目のワンマンライブである。2019年以前と同じ、"本来あるべき姿"として開催された本ライブ。今回はそれに参加した感想をまとめていく。
夢と、涙と、4年半
「そらぱ2024」にて初めてご挨拶したそらともの方も多いので、まずは私の経歴と本ライブを迎えるまでの過去について紹介する。
バーチャルYouTuberという新たな文化が誕生し、飛躍した2017年。当時17歳、高校2年生の私はその年末にときのそらを知った。その当時は界隈全体を広く浅く見る程度だったが、2018年1月29日に出会ったとある歌が、特別誰か一人を応援したこともなく、アイドルやサブカルチャー文化に疎い男子高校生の目に夢色を魅せ、"れーよん31"が生まれた。
このような形で私はそらともとして歩き出し、あっという間に6年が経過した。そして、彼女とのたくさんの思い出の中で一番忘れられないのが1stワンマンライブ『Dream!』である。そらちゃんの夢、そらともの夢が叶った最高の瞬間であり、参戦した私の記憶は今も鮮明である。
そんな『Dream!』にて、よく覚えている出来事について。
池袋HUMAX会場にて、私の周りのそらともは皆感極まり、目に涙を溜めていたのを覚えている。私も泣いた。ただ、なぜ泣いているのかよく分からない涙だった。自分にとっての『Dream!』は、音楽ライブの参加自体人生初で感情表現がよく分からなかったことや、私が参加したのがVeats SHIBUYA会場を映すライブビューイング(LV)であったこと、そらともとほとんど話せなかったこと、そもそも初めての単独東京遠征であり、翌日普通に大学に行くため帰りのバスに乗れるか不安になっていたことも思い出である。今年24歳になる私にとって、19歳が体験したこの一日はとても初々しく感じる。
また、私はライブ翌日に投稿された『ファンサ(Dream! 音源)』を聴いて、アパートで一人、何度も号泣していた。息が苦しくなるほど目から溢れ、昨日の涙と全く違うのは肌感覚で分かる。これもまた不思議である。
楽しかった。嬉しかった。しかし今思うと、自分の感性を言葉にすることがまだまだ不十分だった。人生で初めて好きになったアイドルのライブに参加した大学1年生の私は、今回の反省と次回への熱意を高めた。『Dream!』『ファンサ』の涙の理由を探すために。LVではなく現地会場で、彼女に想いを伝えるために。もっと大人になって、時間や金銭面に余裕をもって、そらともの先輩方に認めてもらうために。
ご存知の通り、『Dream!』から4年半もの間、その時が訪れることはなかった。2020年から全世界を襲った社会情勢が主な理由であるが、この数年で私は迷走した。そらちゃんが大好きなこと、応援していることに変わりはない。それでも、どこか斜に構えるような私の態度は2018年の私からはかけ離れていたと感じている。彼女には勿論のこと、多くのそらともにも迷惑をかけてしまっていると思う。
自分自身でも良くないことは理解している。あの頃に戻りたい。それでも気持ちは簡単に変われない。何に苦しんで、どこに助けを求めたらいいかも分からない不治の悩みを慢性的に抱えていた。そんな日々を過ごしていた2024年1月27日、"声出し復活"の"ワンマンライブ"である『Keep Shinin'』開催決定の一報を知った。
ゲーフラの意図
誰もやらないことをやろう。その強い気持ちの下、本計画は始動した。
サッカー観戦を趣味とする私は昨年、ゲーフラと呼ばれる手持ちタイプの横断幕を手作りで制作した。比較的完成度が高く、納得のいくものを作ることができたが、その時から「そらちゃんの幕も作りたい」と思い始め、なんとなく草案を練っていた。
その空想を現実化しようと意識したのはライブ開催発表日、即ちSorAZによる1stライブ『First Gravity』である。ライブに関するポストをエゴサしたところ「(AZKiちゃんのファンである)開拓者の人数の方が多い」「周りみんな開拓者だった」「そらちゃんのオリ曲初めて聴いた」という声を複数見かけた。SorAZのライブに参加しているのは基本的に普段そらちゃん、AZKiちゃんを応援している方のみであるはず(そらまめは一旦除く)。それなのに人数の割合に差が生まれていることはどうやら事実らしい。この傾向はhololive 5th fes. 『Capture the Moment』にも表れている。
新しくそらちゃんに興味を持ち、そらともになった方が急増したのはとても嬉しい。実際彼女は年数に関係なくそらともを大切に思い、愛しているのが伝わる。ならば、我々の気持ちを一つにしたい。初めて参加するホロリスも、そこまで彼女のことを知らない方も含めて、会場にいるそらともが一体となり、自らがれっきとしたそらともであることを嬉しく感じられるような自覚を持たせたい。ファーストインプレッションこそ「誇り高き」なんてカッコつけた言葉を使ったけど、これが私にとっての真意である。
……と、ここまでが前日譚である。いつも長くてごめん。笑
ここからライブ当日についてまとめるが、すべての曲について語るとリアルの私が執筆している修士論文並みに大長編になってしまうので、要所要所をピックアップしながら語っていこうと思う。
そらぱ昼公演2024
抽選番号はA185。悲願の前方席である。
今回の舞台であるYAMANO HALLの会場を降りると、広いスペースの片側にそらともが密接して固まっているのが見えた。わりと広いけどここまで密集するんだ?とこの時は考えていたが、最終的に会場は満員のそらともで埋まった。私の場所は大体最前列から6列目。また、右隣の方がとても気さくに話しかけてくれて嬉しかった。Xアカウントを持たず、生放送のコメントのみで接しているそらともであり、ライブ参加は昼公演のみと伺った。改めて、そらともの多様性とライブへの熱意が知れて良かった。私のnoteが彼に届くかは分からないけど、楽しいひと時をありがとうございました。
ライブ開始10~15分前にそらちゃんからのアナウンスが入る。この瞬間、まさかの落涙。え、こんなので泣いちゃうのれーよんさん。ちょっとビックリするほど耐性が下がっていた。『Dream!』の歓声から4年半、その期間は私にとってもあまりに長かったようだ。興奮と、感涙と、もどかしさ。心臓の鼓動が早くなっているのを感じる。そんな気持ちに揺さぶられながら、音楽が切り替わり、映像が始まった。
6th Anniversary Partyと題されているように、今回のライブは6年間の集大成がテーマである。オープニングで映される過去のライブ映像から私自身の思い出が脳内で再生され、また泣き出しそうになる。いっぱいの感情で全力でカウントダウンを叫ぶ。ここから先の時間は本能が思考を先走った。
『Rolling, Loading!!』の明るく、どこか儚い雰囲気に最高にフィットしたそらともの「さんきゅー!ろっきゅー!」が堪らない。この瞬間を前線で味わうために、どんなに苦しい時期も乗り越えてきたんだ。早くも顔がボロボロになり、ショルダーバッグに結び付けたフェイスタオルで拭きながら、何年も溜めてきたコールを叫ぶ。新規も古参も関係ないとは言うものの、やはり彼女の歌を聴いてきた時間は裏切らない。特段練習していない『デジタリックリリック』も感覚でコールができ、難易度の高い『傘賛歌』もほぼ完璧に合わせた。とあるそらともが言っていた「100回のコール練習より1回の現地」という言葉はまさにその通りである。(勝手な引用失礼致します。)
中盤では『Chu-Chu-Lu』の野太い大声援がとっても楽しかった。やっぱ毎回やりましょこれ。この曲が披露される度に触れている「笑顔のバンドエイド」、あまりの可愛さに今回もしっかり射抜かれましたよ(吐血)
そしてそらちゃんからそらともへの手紙。オープニング同様に過去の映像を振り返るのに加え、そらちゃん直筆のメッセージが涙腺に直撃する。今日を迎えるまで本当に長かった。声を出したかった。その気持ちはそらちゃんも同じだったんだ。翌日の生放送にてほとんど自分の言葉で想いを綴ったと聞き、より深い意味を持つ場面。ここで『Beyond』ですよ。顔がぐちゃぐちゃになりながらも、空色のペンライトで彼女に輝きを纏わせる時間、そらともの気持ちはコメント欄のみんなも含め一つだった。感極まる彼女に愛のある言葉を投げるそらとも。私は彼女がちょうど歌っていたフレーズである「大丈夫、大丈夫だって歌うから」と一緒に歌ったのを覚えている。そらちゃんからそらともへ、そらともからそらちゃんへ。気持ちの共有ができる関係性が何より美しく、愛しかった。ありがとう。
たくさん涙が溢れた前半~中盤だったが、後半戦は別の意味でめっちゃ泣いちゃった。本ライブでみんなが楽しみにしていた『スタースタースタート』のコール、最高でした。声にしやすく、覚えやすいコールで雰囲気も良く、正にPartyの気分でした。こんなコールをずっとしたかったんだ、とまた想いに耽っていた直後の『フレーフレーLOVE』『Dream☆Story』という2019感。流石にそれはずるすぎるでしょ。ホロの全体フェス未経験の私にとって、この2曲は本当に『Dream!』以来の感覚であり、あの日から長い時間が経っている。それでも100%のコールができてしまう私がいた。外出自粛期間中、どれだけ家で一人で練習したと思っているんだ。すべては今日のためだったんだ。長年蓄積した想いが凝縮したコールは、20191006の光景から動きたくなかった執着心を4年半抱いていた自分をようやく成仏させた。
大粒の涙を流しながらも、最後は笑顔で。ずっと熱望だった前線でのコール、全てが最高だった昼公演、関わっているみんなに、ありがとう。
ちなみになんですけど、『ぐるぐる・ラブストーリー』のサビを叫んだ人って自分以外にいますか?最初全力で「ラブストーリー!!!」したの周辺では自分だけでめっちゃ浮いちゃった。
そらぱ夜公演2024
抽選番号はA126。連続の前方席であり、昼よりも更に前に陣取ることができそう。
ただ、昼公演にて全力フルパワーを出し切った私はすでに燃焼しており、終了後のブレイクタイムをほぼ体力回復の時間として消費した。思えば昼夜2公演が定着したのは3rdワンマンライブ『Role:Play』以降のことであり、1日に2回のワンマンライブを声出し環境で参加するのは初めてである。会場入りする頃には両足がフラついており、よろけて前にいた人に身体をぶつけてしまったりもした。前の方ごめんなさい。予想通り、私の場所は最前列から数えて3~4列目にジャンプアップした。体力的な不安を抱えつつも、深呼吸で息を整え、胸を叩き、気合を入れてその時を待った。
開幕は昼公演同様懐かしい映像と共に彼女が映し出される。本ライブは全公演通して、画面のそらちゃんが着ている従来の衣装を着用することなく、パーカー(黒、ピンク)とドレス衣装で統一していたのも印象的だった。
今度は泣かずに声を張れたカウントダウンが終わり、夜公演の口火を切ったのは『ケ・セラ・ソラ!』。曲の雰囲気や曲名を叫ぶコールがとてもそらちゃんらしい。オリ曲としては比較的新しい部類に入る『ケ・セラ・ソラ!』だが、私は何故かずっと昔から存在しているかのような感覚を覚えた。EP『Beyond』の感想noteで語ったように、2018~19年のそらちゃんを思い起こさせる歌詞がインセンティブになっているのかは分からないが、原寸大のときのそらをダイレクトで感じられる、素敵な時間だった。翌日の生放送にて「ホラボコラベ~!」でジト目をしていたことを初めて知り、現地で気付けなかったことだけちょっと悔しかったり。その分、『エゴナデ・ラビリンス』にて"小悪魔のそら"の過剰供給を前方で喰らえたのが堪らなかった。多分この時だけ私の目はハートになってた。その後の早めに披露された『スタースタースタート』のキレはより光り、夜公演を彩った。右隣の初参戦そらともと「ナナナナ~」のコール部分を一緒に左右に揺れながら踊れたのも良い思い出。
また、その前後のMCパートではそらちゃんの姿が映らず、暗転のまま会話するシュールなひと時もあった。予期せぬアクシデントであり、普通なら大焦りすると思うが、そこは百戦錬磨のときのそら。姿が映し出されるまでの間を軽快なトークで運び、難なく潜り抜けた。「ちょっといっぱい踊って疲れちゃったから後ろでうろうろしてる(๑╹ᆺ╹)」とそらともを心配させないように、臨機応変にいつもの調子で振る舞うそらちゃんには本当に尊敬する。オイ誰だ「うろうろ助かる!」なんて叫んでるそらともは。YouTubeのチラ見せ枠に声入ってたぞ。
……ごめん俺だ。笑
序盤では昼公演でも披露された『ダンスパート』が印象に残っている。DJ.ANKIMOが奏でるオリジナルミュージックに乗せて踊るそらちゃん。昼はキュートに、夜はクールにキマった裏には地道な練習を積んできた努力の跡が感じられ、彼女に大きな拍手を送った。この前後で挟まれる『ナイトキューブパラドクス』のカッコよさ、『ブルーディスコ』の可憐さ、あまりに久しぶりで"エモ"が爆発した『IMAGE source』など、見どころ満載のパートである。
中盤には社会情勢の困難を乗り越えるために、何度も勇気を戴いてきた『Step and Go!!』が、そして誰もが驚いたであろうこのタイミングで『夢色アスタリスク』が連続して披露された。とくに後者について、『Dream!』以来の「あの時の空へ」をそらちゃんと一緒に歌えたことが何より幸せだった。どこか神格化されていた印象を持つ本楽曲が、良い意味で一般化され、一つのsoraSongとして定着した瞬間であると捉えている。言い換えるなら、涙の"夢色"が笑顔の"夢色"に変化したといったところだろうか。
昼公演で大きく心を揺さぶられた手紙のパートは夜公演でも組み込まれた。昼とメッセージが異なっていることは勿論、初公開された彼女の笑顔が本当に眩しかった。そういえば、そらちゃんが笑った顔も大好きだったんだよな。色々と思い出し、涙が溢れた。ライブでは初披露となる『サヨナラブロッサム』の温かさ、心に宿った熱い気持ちを、これからも大切にしたい。
後半戦ではみんな大好き『エレクトリカル・サーフィン』で再び会場を沸かせた後、強烈なエモを有する3連発が待っていた。先日の全体フェスでも披露された『ゆっくり走れば風は吹く』に始まり、新曲『はじまりは一直線』に至る流れは美しく、2017~2024という歴史の中で、どの世代のそらともにも特攻で突き刺さる感情があったことだろう。彼女のサインが画面いっぱいに描かれる演出でまた涙腺が崩壊した私は、彼女とゆっくり走ってきた道を一直線に示すかのように、両手のペンライトをまっすぐ彼女に向け、空色の輝きを、私の愛を精一杯届けた。ありがとう。本当にありがとう。
「いっかないで!」「ぬーんぬん!(๑╹ᆺ╹)」という懐かしく、アイデンティティ満載のアンコールを振り絞って叫んだ後、本日最後に披露されたのは『ユメゾラ☆ファンファーレ』。集大成と謳いつつ、夢色の空の向こうを指し示してくれたことが何より嬉しい。ラスサビ直前の「キミの声を聞かせてよ」というフレーズはこんなにも重みのあるものだったのか。「もっともっと近くで」「ずっとずっとずっと、、、」というコールは特に言及されていないが、感じ取ったそらともは自然と発していたことだろう。この先10年、20年、夢色に辿り着いたその先も、そらちゃんに声を届けたい。
ライブが終わった。思えば夜公演前に蓄積された疲労はカウントダウンの時点で完全に消えていた。そらちゃんの声で力が漲ったんだ。
4年半、『Dream!』以前の感情を含めれば6年、ずっとずっと待ち焦がれた一日は瞬く間に終わりを迎えた。曲間ではひたすらに「そらちゃーん!」「ありがとう!」「大好きだー!」と叫んだ。私の願望はついに実現したんだ。……心から、幸せだった。
オフ会で得たもの
会場を退出し、YAMANO HALLに向けて深く一礼した私は、とあるそらともに誘われたオフ会へ足を運んだ。地方在住の私にとってそらともと直接話す機会は滅多になく、自分自身得たいものが沢山あったため、ライブ後の時間も本当に楽しみにしていた。
40人前後の大所帯で始まったオフ会。ヘトヘトになった後のビールってこんなに美味しいんだね。多彩な牛タン料理も美味しかった(๑╹ᆺ╹)
自作の名札片手に挨拶に行くとほぼ全員が私のことを認知していることに相変わらず驚かされた。台湾から来日したそらとも、北海道から飛んで来たそらとも、"待機所"時代から知る古株そらとも、互いの文章を称え合うnote仲間のそらとも、そらともフォトグラファー、ぬいそらのプロフェッショナル、個人的にノリが大好きな福岡そらとも達、くまさん。貸切の店内では間違いなく年少だった私を可愛がるかのように熱く、優しく接してくれたおじお兄様方には本当に感謝してもし足りない。
ずっと負い目を感じて活動していた私を否定することなく、ちゃんと認めてくれたこと。「君には色々なもの、色々な考えを知ってほしいから、たくさん話してきな!」と言葉をくれた主催者。そらともの価値観は広かった。私は一人じゃなかった。酒の席ではとても楽しく過ごしていたが、内心嬉し泣きの感情もあった。文面とは違う、Face to Faceの関係は直接心に訴えるものがあり、本当に多くの価値、学びを深めることができた。
また、とあるそらともの価値観が今でも脳裏に残っている。
"推し"という言葉について、その概念がイマイチ分からないという内容でトークをした際に、私は「そらちゃんは"推し"ではなく、"好き"の気持ちで応援している」と発言したところ、彼は「(自分は)"好き"ではなく、"そらちゃん、がんばれ"と思って応援している」と語った。
あぁ、確かに。"好き"の理由ってなんだろう、と考えを巡らせ、私の中で最終的に辿り着いたのは純粋無垢な"がんばれ"だった。彼女のブレない軸に、真っ直ぐな姿勢に、ときのそら"らしい"ときのそらに過去の私は心を動かされたのだった。これまであまり関わったことのない方だったが、イベントがあれば必ず足を運ぶ彼の、内に秘めた滾る熱さを間近で受けることができて光栄だった。
約2時間のオフ会にて、私は多くのそらともと交流した。正直もっと時間が欲しかった。それだけ、貴重で、有意義で、大切なものを得た時間だった。
代々木駅で電車を待つ間、3人のそらともと最後の会話をした。皆そらともになった時期が近く、私を含め近しい価値観を抱いている仲間との熱い会話は、私の熱量をより高めさせてくれた。2人と別れた後に本ライブで最も行動を共にした方に感謝を伝え、23時過ぎ、私のそらぱ2024が終わった。
総括
『Dream!』に特別な感情があることに変わりはない。当時そらちゃんが言っていた「最初で最後のワンマンライブ」というフレーズの通り、一生記憶に残るライブだったことは言うまでもない。
そのことを踏まえた上で、『Keep Shinin'』は私にとって過去最高のライブだったと断言したい。延べ30曲披露されたsoraSong、帰ってきたそらともの声援、オールスタンディング×満員の会場。2019年末に思い描いていた2020年以降の明るい景色が色を取り戻したように見えた程に、最高だった。
2019年10月6日に集結した"ブレンドキャラバン"を最後に凍結したそらともの時計の針が、4年半の時を越えて再び動き出した、とも言えるだろうか。午前9時頃に代々木駅に集合した10人ほどのそらともとYAMANO HALLへ向かう際、彼らの先頭でゲーフラを掲げてみたところ、とあるそらともから「ブレンドキャラバンみたいですね」と言われた。この時集まった人の中には『Dream!』以後にそらともになった若い方もいる。当時存在していなかった新たなブレンドキャラバン。加わったそらともの色も当時とは異なっているかもしれない。しかし、そらともが生まれた2017年から何一つ変わらない"ロゴバッジ"があることを私は知っている。ライブ終了後の写真撮影にて前方席のそらともが後方のそらともの為にしゃがんだ行為を生んだ潜在意識が何よりの証である。これをぬんぬんの気持ちと呼ぶのだろうか。
また、私は本ライブでめちゃくちゃ泣いてた。自身を泣き虫だと思ったことは一度もないため、こんなに涙を流した日は人生で初めてだと思う。感覚的には『Dream!』の涙と『ファンサ』の涙の両方を兼ねた心情である。過去を想う喜びと悔いが入り交じり、そこに添えられる懐かしさ。あの頃の自分自身が感情移入し、背中を押してくれた。やっと、涙の意味を知り、そらちゃんに対して純粋な気持ちをぶつけることができた。ありがとう…。
そして、私自身の心境にも変化が生まれた。一日を通して、やっと、心を蝕んでいた何かから解放された感覚を覚えた。この先どんな未来が待っているか、今はまだ知ることはできないが、きっと良い方向になる、否、良い方向に変えていけると自分自身を信じている。6年分の過去を知る、新人の気持ちで、今後も私らしい活動を続けていくことを代々木の地に誓った。
最後に、ときのそらちゃんへ。
最高の舞台。最高の歌。最高のパフォーマンス。
入念な準備と弛まぬ努力をしっかり受け取りました。
そして、貴女の優しい言葉で、私は何度も力を貰いました。
6年かかったけど、ようやく、貴女の正面から本気の「大好き」を叫ぶことができました。
こんなに幸せな時間を、そらとものみんなと共有することができて、本当にありがとう。
そらとも、辞めないでよかった。ずっと続けてきてよかった。
2024.4.9
そらとも れーよん31