🦈ないまま
うみねこって名前ほど可愛くない。
もっと、もつれたくらげの足が猫のヒゲになって猫が産まれた。とか、海坊主が猫を飼っていたけど逃げ出して、帰りたいけど海坊主はもう死んでるから今でも猫は海坊主を探してるとかそんなバックボーンがあるならいいのに。猫ですらないなんて。じゃあ私も猫名乗っていいの?
私が好きなことって、ポケットを叩くと無限にクッキーが出てくるとか、電球を作ったのはエジソンじゃなくて落ちてきた星のかけらで、色によって価値が変わるとか。そんな話が好き。
この世界って案外ロマンチックじゃない。いっとくけど人間が絡んでる話はロマンチックとは言わない。
不安定な人間(或いは人類)が絡んでる話なんてどう転んだって考えさせられるじゃん。
そうじゃなくて、無機質で、感情に左右されないものだけが絡んでいるロマンチックな事象がすき。
そんな私はいま、世界を裏側から作って誰にも感謝されないどころか、AIに取られるような仕事をしている。エラーが吐かれるたびに、お前のコードは間違ってるよばーか。そんなのねぇよゴミ。って言われる仕事。
無機質なPCは意外に自分勝手で、人に説明してる間に治ったりする。八百万を信じてるので(神は人間が作ったものじゃなくて概念だから)PCに声かけはかかさない。
よろしく頼むぜ。相棒。とか、今日乗り切ったら飯でも行くか?とか。そのおかげで私のPCは落ちたことが全くない。一度もね。
夢をずっと見ていたい私だけど、起きている間ずっとぼんやりすることが好き。
たとえば?
うーん、火星人との外交を私が勤めたり。
『サバイバー』の豆知識を全部試したり。
ガラスの靴屋さんを作ったり。
そんな、ぼんやり。
ぼんやりは仕事中にはできない。忙しいから。
だからあとから、人に頼りなさい。自分じゃなくて周りを見なさい。でも、客観視しなさい。って言われることの馬鹿馬鹿しさとか、両方たりてない私の空っぽさとか考える。
自分は空っぽだったら中に何を詰めよう。
もしかしたら中に何かあるかもしれないと思われる空洞がいい。
たとえば?
クッキー缶とか、サイダー。郵便ポストとか、炊飯器とか。
そういえば
6って奇数面してる。どうみても偶数にみえない。
肝油ドロップ、たくさん食べたい。死ぬ間際、薬の代わりに飲ませて欲しい。
毎晩寝る時に自分にお話を聞かせてあげる。
金魚の予言とか、フォーチューンお好み焼きとか。
占いというより、双子座の自分が好き。私が本当に双子だったら、多分殺してると思う。
だけど、双子座っていう自分の中にもう一人いる。っていうのは、結構好き。
本当は牡牛座で通してた。双子座って記事と牡牛座って記事があって、迷ってたけど「双子座グラフィティ」を父の車で聞いてからそれになった。
お話の中でいちばん覚えてるのは、自分がした話じゃなくて、人がしてくれた話。メロンパンが貨幣の国があって、みんなこそこそ食べてる。って話。概要だけでとても好きになって、いまでも考えてる。
その国の商人になってみたり、お姫様になってみたり。緑色がもっとも高貴な色なんだ。メロンパンだから。
だからみんな視力がいい。緑ばっかり見てるから。
最近太陽に影がないことを知った。発光してるモノは影ってないらしい。
私がいつか宇宙にいったら自分以外の影がなくて不安になるのかな。影って存在証明みたいなものだから。私以外全て死んでいるような気分になるのかな。
そんなぼんやり。