【試合分析レビュー】 J1第4節 徳島ヴォルティスvsアビスパ福岡
さあ、やってまいりました。ヴォル(14歳)の徳島ヴォルティスのレビュー。今回は3/13(土)に行われたJ1第4節のvsアビスパ福岡戦です。徳島の前節は王者川崎フロンターレとの一戦でJ1王者との差をインテンシティ(強度)や思考スピードで感じました。
まだ、前節のレビューを読まれていない方は、ぜひご一読を!!
アビスパの前節の相手は横浜FMでした。初勝利を目指すべく前半から果敢にプレスに出ますが一昨年のJリーグチャンピオンの横浜FMになすすべなく、横浜FMが形を変えると、一気に劣勢へと陥りました。そして今節は徳島の要塞、鳴門海峡から流れ込む風のポカスタで迎え撃ちます。
1.スタメン&結果
スタメンはこんな感じです。
福岡は試合前のをアップでブルーノ・メンデスが負傷。代わりに城後が出場しました。徳島は不動のキャプテン岩尾がベンチスタート。左足で長短の華麗なパスを繰り出す小西が藤田チマとダブルボランチを組みます。また徳島は開幕からスタメンだったサイドバックの吹ケ(左サイドバック )と岸本(右サイドバック)がスタメンから外れ、右には昨シーズンのJ2で9アシストでアシストランキング2位の藤田が入ります。
徳島:前半2分(2分) 19垣田
福岡:後半8分(53分) 3サロモンソン
:後半23分(68分) 37金森(PK)
結果:1-2 負け
2.ボール保持
福岡は4-4-2の形でプレスをかけてきます。
基本は2トップの間に小西もしくは藤田チマがライン上ではなく、少しラインを超えたところで待ちます。後ろでダイアモンド型を作ります。そして2トップの間が開くと降りてきて、また間を締めさせます。これは徳島はCBの鈴木と安部の前にあるスペースから前進したいという思いが受け取れます。そうすると小西のところに4-4-2の中盤のカウエが出てきて小西のマークにつきます。となれば元々カウエが居たところ(渡井のスペース)が開きます。そしてGKの上福元から低弾道の移動時間が短いボールが出ます。 移動時間が短い=速いということなので一気に局面を打開でき、「疑似カウンター」が発動できます。また渡井ほどのテクニックがある選手を一発で取りに行くのは難しいです。しかも裏のスペースも開くし、上福元の低弾道キック。その点も含めて福岡のドウグラスは出れなかったんだと思います。
3.ボール非保持
徳島はいつも通りに4-4-2に変形しますが、今回の試合のポイントの一つはここにあります。この試合は渡井と宮代が攻撃時に2シャドーのような配置になるので、ボールを奪われた瞬間(ネガティブトランジション)は前線の垣田も連動して、スペースをカバーしていました。なので時々垣田が右サイドの宮代のスペースを埋めるために走って戻ることもありました。
次はセットしてからの守備の解説をします。
だいたいはこのような形でした。福岡はサロモンソンのクロスを活かしたいので、それほどビルドアップには関与させず、高い位置を取らせます。そして徳島が前は2トップなので、後ろを3枚作るのですがサロモンソンが高い位置を取っているのでそこにカウエを右に落として3枚を形成します。徳島としてはやはりサロモンソンが怖いので、普段だとCBにプレスをかけに行く藤原が今日は出ずに、サロモンソンをマンマークしていました。それほど徳島がサロモンソンを警戒していることがわかります。同点ゴールを決められたシーンは攻撃で高い位置を取っていた藤原のマークをサロモンソンが機を見てオーバーラップしてきて内に絞っていたジエゴのスペースまでボールがきたということです。
続いては、福岡の左サイドを見ていきます。
福岡の左サイドバックの志知は高い位置を取らずに幅を持ちます。これは低い位置まで降りてきてパスを受けることで、対面の宮代は追ていくと間が空き、降りてきた石津にパスを通されるので間を締め、パスが志知に出る瞬間にプレスを駆けます。そうすると志知は降りて受けているので宮代と志知の距離は長くなるので、志知にはその分の時間とスペースがあり、オープンにコントロールできます。そして降りてくる石津に対して藤田がついてくるのであれば、藤田の裏のスペースに山岸が走り込み、志知や宮からロングパスが出て、福岡は深い位置への侵入を図りました。
4.福岡の変化と風
福岡は後半に城後に変えて重廣を投入し、4-4-3へと変えます。当然福岡は風上に立ったので積極的に前に出てきます。徳島は風下なので相手が出てきたところを裏へのロングボールと行きたいところですが、風に押し戻され、なかなか前に進めません。徳島はホームは風上なので、先制点は上げられているのですが、いかんせん後半は風下なのでビルドアップは容易いものではありません。なので改善策が必要となります。シーズンの半分の試合をホームのポカスタで徳島は戦うので、有効な戦い方が見られることを楽しみにしてます。
5.最後に、
さあ、4節まできて、未だ勝利無しの2分2敗。今シーズンはなんと降格チームが4チームあります。そろそろ内容も大事ですが、結果も求められる時ですし、勝ち点をしっかり取れるチームだと思います。
次節は強豪横浜FMです。難しい試合が予想されますが、なんとか勝利して浮上のきっかけを作って欲しいです。
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