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2歳児vs36歳児
ヤァダ!ダッコ!ダァァァッコ!!
もうやだ!
おかあさんだっこすんの疲れた!
娘ちゃん最近だっこばっかりで全然歩いてくれないんだもん!
おかあさんがいつもだっこできると思わないで!
今日はもうだっこしないから!
おうち着いたら自分で歩いておうちに入って!
と、保育園の駐車場で2歳児とケンカした36歳の話。
2歳7ヶ月の娘の日本語力?理解力?会話力?は、
おそらく平均です。
うん、ちがう、やだ、する、しない、いる、いらない、たべる、たべない、ねる、ねない
これを言ってくれるようになった頃から、めちゃくちゃ子育てが楽になりました。
要求が言えるってすごいことです。
今は更に高度な長文を平気で話すようになりました。
半年前は二語文だったのに。
対して息子。
同じく2歳7ヶ月の頃は単語しか話さなかった息子にはハゲそうなくらい悩まされていました。
ハゲなかったけど白髪は増えた。
保育園では一言も声を発さないのが普通。
私、どうやって息子と意思疎通してたんだろう。
もう思い出せない。
そんな己の世界で生きていたダンマリ寡黙ボーイは、今では無事にチ◯チ◯・ウ◯チ・オナラブームに入り、会話の語尾に◯ン◯ンをつけまくって私に「やめんか(マジギレ)」と怒られる立派な5歳児になりました。
夫に「男の子のチ◯チ◯ブームは一生終わらないよ」って言われたんですけど本当?(絶望)
そんな息子よりも言葉の発達が早い娘ですが、親が言うことを思っている以上に理解しているな、しかも記憶力もかなりあるな、と思う節があります。
息子には"テーブルの端にコップを置くな"と2万回くらい言っているのですが、未だに端に置いてお茶をぶちまけます。
が、娘は一度注意しただけで割と"注意された記憶"が長期間続く傾向があります。
2回目以降は母の視線だけで察するカンの良さもある。
ははーん。
君たち、何度言っても聞かないタイプと一度言えばわかるタイプか。
典型的な上の子への躾を勝手に下の子が覚えるやつだな。
そんな一見要領も物分かりもいい娘のように思えますが、それでもやはり2歳児です。
常に己の欲求をその巧みな日本語で主張し、5秒前の要求を平気で覆します。
朝令暮改なんてレベルじゃねぇ。
即令秒改って感じ。
声量も増したから本気で泣かれると通報されそう。
最近の娘の要求はとにかく抱っこです。
屋外での移動はほぼ抱っこ。
家の中では常に私の膝の上。
保育園で頑張っている反動だな、しばらく好きなだけ言いなりになってやろう。
と思って求められるままに抱っこしています。
でもさ、限度があるじゃん?
さすがに11kgって結構重いんです。
いや、息子(17kg)に比べればそりゃ軽いですよ。
でも保育園にお迎えに行って
保育園リュック
プールバッグ
使用済みオムツ袋
お昼寝布団×2(金曜のみ)
を持って11kgを抱っこして歩くのはたかが30mでもゲンナリするんですよ。
でもでも、抱っこしないとしゃがみこんじゃうんですよ。
我、だっこにあらずんば一歩も動かぬ、引かぬ
と言わんばかりに仏頂面をキメる2歳児と、炎天下の中我慢比べをする気力は仕事帰りの36歳児にはないんですよ。
毎日毎日毎日毎日抱っこ移動はきつい。
頼む。歩いてくれ。歩け。
そして冒頭に至る訳です。
突然の母の怒りに娘はヒクヒクと眉を寄せて口を歪ませました。
娘「だぁっこぉぉ、でぃやあぁっこぉぉ…」
チャイルドシートに座らせてベルトをつけながらなおもだっこへ執着する娘。
だっこという単語が娘の声とメンタルと共に歪んでいます。
しかし、母も譲りません。
私「家に着いたら自分で歩いてよ
お母さんは今日はもう抱っこしないから」
私もイライラが治りません。
バックミラーで後ろを見ると娘は「ディやっコォ…」といいながら道ゆく車を見ています。
圧倒的に娘よりも怒られる頻度が高い息子は、母が珍しく妹に対して怒っていることが嬉しいらしく「僕はちゃんと歩いてるもんね!」と笑顔でマウントを取ってきます。
いい性格してんな。
それ女子に嫌われるやつやぞ。
自宅に着くと娘のベルトを外して、再度宣言しました。
私「じゃあ自分の荷物は自分で持ってきてください」
娘「でぃやぁっこぉ…」
そのまま私は玄関ドアを開け放ち、家の中へ。
※玄関前は道路に面しておらず、車から玄関までは3mほどです。
この時点では自分の荷物を家の中に入れたらすぐに車に戻ろうと思っていました。
どうせ抱っこしてもらえるまでチャイルドシートから降りないだろう、と。
しかし車に戻ると、息子に手を引かれて娘はちゃんとリュックサックを背負い、プールバッグを持って車から降りてきました。
息子「ほら、ちゃんとじぶんであるくんだよ」
娘「ウン」
ええぇぇぇぇ息子最高ぉぉぉぉぉ!!!
優しいぃぃぃぃぃ!!!!!
女子に好かれるやつじゃん。
え…好き……(トゥンク…)
息子に「娘ちゃん連れてきてくれてありがとう」と言うと「ちゃんとじぶんであるかなきゃだめだよね!」と誇らしげでした。
これ以降、娘が抱っこをせがむと「おうちについたら自分で歩いてね」「ウン」の流れができました。
2歳児vs36歳児の戦いは5歳児の勝利でした。