公務員になった話 ①公務員予備校
10年ちょっと前、公務員試験を受けることになったときの話です。
当時はリーマンショックの余波がまだ残っており公務員全体の採用倍率が上がっている世の中でした。
私は20代半ばのニートでした。
高校卒業後浪人して、更に大学で留年して、
就職活動をほとんど真面目にしなかった結果、
内定をもらえず卒業するというニートでした。
当時の私の願いはただ一つ。
働きたい。
いや、だったら就活真面目にやっとけや
というツッコミはしないでほしい。
私だってわかってる。
働きたくないという理由で浪人までして大学に行かせてもらっておきながら
働きたくないという理由で就活をほとんどせず
大学卒業してニートになった娘を叱咤も激励も罵倒もしなかった両親は本当にすごいと思う。
自分の子供たちに同じ事を出来るだろうか。
無理だ。
当時の私に助走をつけてビンタしたい。
そんな働きたくなくてたまらなかった私でしたが
同世代の友人たちが立派に働き、ショッピングだ旅行だ合コンだライブだと自ら稼いだお金を自らの楽しみのために使う姿はものすごく羨ましかった。
私も自分で稼いだお金で楽しいことをしたい。
美味しいものを食べて旅行に行きたい。
よし、就職しよう。でもブラックは嫌だ。
ちゃんと休みがもらえて
福利厚生しっかりしてて
給料未払いとか起こらなくて
職歴ないニートでも採用してくれるところを探そう。
公務員だ。
こうして私は両親に予備校代をせびり、公務員を目指すべく公務員予備校に通うことになりました。
本当にありがとう両親。
この恩は息子と娘に返します。
不純過ぎる動機で目指した公務員。
なりさえすればなんとかなるだろうと思った公務員。
社会の現実を思い知らされた公務員。
お金を払ってでも休みが欲しいと思うようになった公務員。
全国の公務員の皆さん、今日もありがとう。
お疲れ様です。
私には荷が重過ぎる仕事でした。