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国際会議(学会)の裏側、思い出
(2019年12月9日に書いていたものを見つけたので、ネットの海に放流。しばらくはリアルで対面集合する形の会議や学会は国際・国内問わず難しいだろうなあ…。)
いままでに、仕事でいくつかの国際会議に携わったことがあります。
私の場合は、特に理工学系の国際会議を運営する立場として関わることが多かったのですが、そこで経験したいくつかのエピソードをランダムに書き散らしてみます。
スーツケース忘れて空港に行っちゃったマン
国際会議の受付では、参加者の手荷物を預かるクロークを設けていることが多いです。
会期中のある日、クロークの開設時間が終わる頃になっても、預かっているスーツケースがひとつ残されたままでした。時間も時間なので、荷物を預かった際にタグに書き込まれた携帯電話番号に電話してみると、なんと、空港に向かうタクシーにいま乗っているとのこと!えええ、スーツケース忘れて空港行っちゃったんですかあ?
事情を話すと、そのままタクシーで会場に戻ってきてくれることに。会場の入り口付近、タクシーが来るであろう道路付近にスーツケースとともに持ち主を待っていると、タクシーを降りてこちらにやってくる人影が。
私「Are you XXX(名前)?」
相手「Yes!」
私「I've been expecting you!」
こんなにも、感情を込めてI've been expecting you!と言ったことはこれまでなかった気がします。
フライトの時間を確認すると、ここからタクシーで空港に向かい直しても十分に間に合うようでした。よかったよかった。
財布を忘れると肝が冷える
会期中は様々な落とし物、忘れ物の対応も仕事のひとつとなります。ハンカチ、ネクタイ、ボールペン、USB、マウス、レーザポインタ、帽子などなどなど、手荷物のお忘れ物が多くなります。
なかには、財布を置き忘れてしまう方もいらっしゃいます。
財布の落とし物は、身分証などが一緒に入っていることが多く、また、忘れた本人もすぐに気付くようで返却率は高いですね。
かくいう自分も、恥ずかしながら、なんと、会場のトイレに財布を置き忘れてしまったことがあります。幸い、清掃の方が財布を見つけてくださって、すぐに手元に戻りました。会期中ってやること多くて、頭いっぱいで、考えごとしているうちに置き忘れちゃうんですよね、きっと......。気をつけます!
カラオケ、誰が最初に歌う?
日本、アメリカ、中国、などなど、様々な国籍の方々とカラオケに行った時のこと。
挨拶もそこそこに、chair(議長、大会長)がみんなに「Who is the first singer? 最初に歌う奴は誰だ?」と水を向けたところ、誰も彼もがどうぞどうぞ、いやどうぞ、あなたが先に、どうぞどうぞとダチョウ倶楽部状態に。
ここは若手が、ホスト国が、ということで頑張ってトップバッターを務めました…いま思い出すと冷や汗ものです。緊張しましたが、楽しい夜でした。
言語コミュニケーション
中国からいらした講演者をお見送りした時のこと。
せっかくなので、思い切って、自分が知っている数少ない中国語の単語で冗談と挨拶を言ってみたら、破顔で喜んでくださったのがとても嬉しかった。最後には「再見!」と、とびきりの笑顔で手を振ってくださった。
異国で、慣れない環境で、自国言語を目にしたり耳にしたりすると、なんだか安心するような気がするんですね、私は。なので、少しでも、そういう気持ちになってもらえたら、お節介のおもてなしのような、そんな気持ちで声を掛けてみてよかったな〜。
コーヒーの代償
シンポジウムや学会の会場では、参加者へコーヒーサービスのコーナーを設けています。これは単に飲み物の提供というだけでなく、コーヒーを片手に研究者同士の交流を促進する効果もあり、密かに大切な役割を担っています。
ある会議では、地元名産のお菓子も一緒に添えたコーヒーコーナーを設置し、参加者からも好評のようで、講演の合間には賑わっていて手応えを感じた…ところまでは良かったのですが、会期終了後、会場を点検しているその一角の床には多数の黒いシミが!そう、コーヒーのシミです。あちゃー。
コーヒー片手に議論が白熱すると、身振り手振りも交えて零してしまったのでしょうか。色々と反省点があります。今回は床の一部はリノリウムではなくパンチカーペットだったので、そこはシートで保護しておけば良かったのかもしれません。また、提供するカップを蓋付きのものにしておけば…。
施設担当の方も驚くほどのシミは、多くの会話が行われ、交流が活発だった証でもあるのでしょう。カーペットの張り替え代金はそれなりに掛かりましたが、主催者が負担しました。今後、会議を開催される方はお気をつけください…。
即席通訳の真似事
カンファレンスツアーに同行した時のこと。
不意に参加者から、あなた日本語わかる?と聞かれ、ええ日本語ネイティブですが…?と答えたら、観光カヌーの予約をしたいから電話を代わって!とスマホを耳に当てられ、カヌー会社と参加者との間に立って話を伝達するハメに。
カヌー会社の人は英語はわからないらしく、日本語で私に質問、それを英語に訳して参加者に伝達、その答えをまた日本語に訳して伝えます。
また、その逆で、参加者の方からも集合は何時?ピックアップしてもらえる?シャワーはある?何を持っていったらいいの?などなど質問がたくさん。これも英語から日本語に訳してカヌー会社に伝達。
伝達している間にも、聞きたいことがたくさんあるらしく、手元のメモ帳や、スマホの画面にどんどん英語が書き込まれていく。
カヌー会社の方も、あ、それとこれもなんですが〜と追加の情報が入ってくる。
あ〜待って〜聖徳太子バイリンガルバージョンは難易度高いです〜〜〜!
カヌー会社からメールが届いたことを確認してもらって、予約も完了して、なんとか終了。
これって…通訳みたいな感じだったのかな?
ものの数分の出来事でしたが、日本語と英語を行ったり来たりして、脳味噌も身体も精神もヘトヘトになりました。
私自身の語学力が高くないせいもありますが、逐次訳で簡単な内容でこんなに大変なんだから、専門的な内容で同時通訳の人は本当にすごいな…。
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また思い出したら書くかも。
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