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この夏、ぜひ行ってほしい!! ~雨竜沼湿原~ (後編 -南暑寒別岳-)

前回は、湿原について書いた。今回は、登山についてである。
ぶっちゃけ湿原まででも十二分に満足できる、それくらいに魅力的なところである。しかし今回、欲張ってその奥にまで足を伸ばした。

(雨竜沼湿原についてはこちらを見てください。↓↓)

さてさて、ゲートパークを出発して2時間半。湿原の展望台についたのが正午すぎだったので、ここで昼ごはんをいただく。
おにぎりにつられたのか、オコジョのような動物が近くの岩陰からひょっこりと顔をのぞかせていた。(一瞬すぎて写真も撮れなかった…。)かわいい。

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↑ 湿原展望台から。(あいにく空が曇ってきた上に、霧が濃くなってきてしまった。いくら展望台とは言え、これでは景色も楽しめたものではない。)

展望台を出発すると、湿原を離れ、山道へと入っていく。
ただでさえ人の少ない湿原の更に奥とあって、人の手がほとんど加えられていないような道がつづく。背丈よりも高い草木のあいだを縫うように進む。気分はまるでガリバー、はたまたアリエッティといったところだ。


尾根筋をつたう緩やかな山道を進む。道は決して急峻ではなく、比較的歩きやすい方である。
しかし依然として、視界を遮られているので景色は見えない。(登りのときは霧も酷く、辺り一面真っ白であった。)
だが、そんなときでも植生が標高の変化を教えてくれる。一帯から樹木が減って、クマザサの茂みへと変わる。

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↑ 背丈ほどもあるクマザサのなかを進む。(この写真なかなかに良い。ちょうど中央に広葉樹(おそらくダケカンバ)の林と笹原の境界が確認できる。)
(左奥には湿原もみえる。湿原は山からも見えるくらいに広い。)

すれ違う人もなく、広大な自然のなかを彷徨う感覚は、すっかり心を無にしてくれる。
霧が一段と濃くなると、あたりにはハイマツの茂みが出現する。だいぶ高いところまで登ってきたようだ。

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↑ ハイマツ。(高山帯に生える樹木の代表である。冬場の強風や積雪にも耐え、他の木々が生育できないような場所でよく見られる。)

ハイマツ帯にさしかかると、その陰に小さな植物たちを見ることができた。

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↑ スイカズラの一種。(画像検索の限界を感じた…。植物図鑑を買おう。)

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↑ ゴゼンタチバナ。(6枚の葉が輪生状についていて面白い。白い部分は花弁ではなく、総苞片(そうほうへん)という葉が変化したものらしい。)

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↑ ナナカマド。(近所にふつうに生えてるから、こんな高山帯の木だとは思ってなかった。冷涼な環境を好むらしい。)

木々のあいだを抜けると山頂に到着である。

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↑ 山頂にて。(南側の斜面は、真っ白な霧が吹き上げていた。ササとハイマツしか生えてないのも納得である。)

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↑ 暑寒別岳をのぞむ。(霧のあいまから時折その姿を垣間見ることができた。)

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↑ 拡大。(山肌にはしっかりと雪が残っている。南暑寒別岳にも途中に少しだけ残雪があった。)

この日は、ここで折り返し。
山の霧も下山するときには幾分晴れて、景色も楽しむことができた。
下山後は、湿原のなかを通りぬけて、そこから登山口まで再び下山。下りも楽ではない…。
そんなこんなで、充実の1日も終わり。(札幌まで2時間かかるけど。笑)

所要時間は、以下の通り。
7:00 札幌を出発
9:30 ゲートパークから登山開始
10:00 白竜の滝に到着
11:00 湿原入口に到着
12:00 展望台にて休憩〜
(ここまでが前編)
12:00 展望台を出発
13:20 山頂に到着
13:40 下山を開始
14:45 湿原まで戻ってくる
16:00 ゲートパークに到着(終了)

南暑寒別岳に関しては、登りおよそ1時間半、下りおよそ1時間。
全行程をあわせて、往復18.4キロ、6時間半であった。
なお、ゲートパークには、17:00までに降りて来るように言われたので、決して無理のないように計画したい。


(後編 完)

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