小西真奈 Wherever(府中市美術館)
府中市美術館の常設展で〈三人と馬〉を観てから、小西真奈という画家が気になっていたので、今回の個展は是非とも行きたいと思っていた。
3章構成となっており、1章は2023年~2024年にかけて描かれた油彩画を中心に新作、近作を。2章はコロナ禍の2020年~2023年に描かれた、鉛筆によるドローイングを3点の油彩画とともに。3章は2004年~2009年までの作品(2006年VOCA賞受賞作〈キンカザン1〉〈キンカザン2〉含む)を。
つまり時間を遡る形で展示されている。
個展を観終えて思ったことは次の通りである。
どの作品も「光」を感じる。強くもなく、弱くもなく、硬くもなく、柔らかくもない、ほど良い「光」だ。特に「光」を描いていてる訳ではないのに、「光」を感じるから不思議である。〈三人と馬〉だけでは分からなかったことだが、この「光」こそが小西真奈の個性なのだと思う。
ほど良い「光」を感じて穏やかになった心持ちで美術館を後にした。