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見た、切った、貼った

 東京ステーションギャラリーの「宮脇綾子の芸術〜見た、切った、貼った」を新幹線乗車前に鑑賞した。三連休最終日で僕と同じことを考える人が多いのだろう。入場規制するほどの賑わいである。会場内が狭いので、坂本龍一展よりも混雑密度は高く(※)、年齢層はかなり高い印象。そして、女性が9割くらいを占めている。

 宮脇綾子は40歳からアプリケを始めたそうだが、デザイン、アイデア、色使いが面白く、そこに様々な素材を組み合わせて、創作の幅を積極的に広げて行く。発想力の自由さに感心するとともに、観ていて単純に楽しくなる。僕は、技術の凄さに関しては正直良く分からないが、彼女自身が楽しんで創作していることが分かる作品ばかりである。まさに「見た、切った、貼った」を表現している。

 僕が最も長く滞在したのはchapter6《模様で遊ぶ》で、イチオシは「もようはた」という魚の作品だ。このchapterの作品はどれも見事で、宮脇綾子のセンスが凝縮されていると思う。
 
 僕の感想をまとめると「入場者を幸せにする展覧会」になる。

 降雪の影響で、新幹線のダイヤが乱れているけれど、僕は宮脇綾子の作品のおかげで、苛々することもなく、幸せな気持ちで感想を書いている。

 宮脇綾子さん、ありがとうございます。

※投稿後に、昨日(2月23日)の日曜美術館で特集されていたことを知った。

 

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