MONOEYES The Unforgettables Tour 2024
MONOEYESの新譜、The Unforgettables E.P.を
引っ提げた3年振りのツアー
The Unforgettables Tour 2024 が終わった。
何だかツアー完走する事の凄さとか大変さを
いつにも増して感じたツアーだったような気がする。
ツアーが終わったという事はネタバレ完全解禁という事で。
今更ながら2024年の10月4日に
石巻BLUE RESISTANCEで
MONOEYESのこのツアーに参戦した時の事を
思い出しながら書こうと思う。
途中で話が脱線しまくったり、色々感情が
溢れちゃったりしてかなり長文駄文になってるので、まあ暇つぶし程度に読んでください笑
向かうぞ石巻
私は関東の人間なので、このツアーで取っていたチケットはZepp Diver City2日目公演のもの
のみでした。
石巻BLUE RESISTANCE公演の2日前、チケットが50枚少なく販売されていた事が公式から告知され、
ライブ前日、夜19時に先着販売がスタート。
時計を何台も目の前に並べて本気でチャレンジ。
結果、勝利。
という事で急遽前日の夜に仙台行きの高速バスと石巻の宿を取り、向かう事になったんです。
数年越しの景色
MONOEYESを好きになったのはDim The Lightsが発売されたタイミングで、そこから何度も応募し続けたMONOEYESのライブ。
今まで何回落ちたんだろう。
2021年の武道館で念願叶ってワンマンに行けたけれどライブハウスで見れる機会は本当に今まで
一度もなかった。
だから、初めてライブハウスでMONOEYESを
見る事になって、それが自分の手で先着で勝ち取ったチケットで、しかもそれがキャパ200の念願の東北ライブハウス大作戦の箱で。
これ以上感慨深い事はないんじゃないかな。
ライブ当日、雨が降っていた事もありバスが
かなり遅れ、
開演から少し遅れて石巻BLUE RESISTANCEへ。
多分めちゃくちゃ悔しそうな顔しながら
ライブハウスに入ったんだと思う笑
クロークのお姉さんに
「今始まったばかり!大丈夫!」
なんて慰められたりして笑
そんな感じでドアを開け、何年も願い続けた念願のライブハウスで見るMONOEYESへ。
ずっと私が見たかった景色は
夢みたいだった。
夢なんだと思う
私が入ったのは2曲目のFree Throwが終わったタイミング。
「次の曲はちょっと激しくなるから下がりたい人は後ろに下がって」
そう細美さんが注意喚起した上で始まるのは
Run Run。
続くLike We've Never Lostと自分の目の前で何が起きているのか分からなくなる。(感慨深さで)
最初のMCでは、「ただいま石巻!」みたいな事を言ってたっけな。
「今日50枚少なく販売しちゃったんだよ。だから今日入れなかった奴には本当にごめんって言っておいて。」
みたいな事も言ってた。
(以下、記述するMCは全てニュアンスなので悪しからず。変に広めないでもらえると助かります。)
東北という事もあってか、東北や能登の震災の話、メンバーでボランティアに行った話をしてくれた。
「何か出来る事はある?って能登の人に訊くだけでも、すげえ救いになると思うよ。」
私はこういう人になりたい。
「スコットは…石巻嫌いなんだっけ?笑」
なんて細美さんに言われていたけれど、
「久しぶりに昨日Day Off(休み)があって、石巻を楽しんだ」
ってスコットは言っていて、酒蔵に行ったり石巻を楽しんでいくうちに少しだけ石巻を嫌いじゃなくなったらしい笑
フロアの誰かから「お酒飲まないの?」って
細美さんが言われてたのもこの時だったかな。
「お酒はね、飲まない。酔って気持ち良くなってるだけで実はクソみたいなライブをしてたって事があったから。まあ55とかになったら酒をライブで飲まないやつはダメだとか言ってるかもしれないけど笑」
それに対してスコットが
「飲みにくくなっちゃった笑」
って言ってたのが可愛かったな笑
「いや、俺が の場合だから笑 でもお酒を飲むと本音で話せるよね。そのうち思っても無いことを言ったりするけど笑」
なんてフォローをしながら、次の曲。
新譜から、Adrenaline。
スコットがボーカル、細美さんがコーラスに回る曲。
余談だけど、これは細美さんのラジオ
(Hedgehog Diaries)で聞いた話で、
今回の新譜から4曲を決めるにあたって投票会をした時、実はAdrenalineは候補から漏れた曲だったらしい。
アメリカウケはするだろうけど日本ウケはしないだろう、みたいな感じで。
それでも細美さんは「1番かっこいいんだから入れようよ」と言って、推し続けた曲だと言う。
E.P.の制作でアメリカに行っている間に復活して結局4曲の中に入る事になって、細美さんは
ほっと胸を撫で下ろした。
なんていう話があったから、
MONOEYESで1番新しい、1番かっこいい曲だと思ってる。
Adrenalineが終わり、息をつく間もなく次の曲が始まる。
イントロの時に見えた細美さんの笑顔、
眩しいくらいに黄色い照明。
忘れられないなぁ。
グラニート。
高校3年間、1日1グラニート という謎ルールを
自分の中で勝手に決めて、毎日絶対聴いていた。
通学中に電車に揺られながら見えた 窓から見える外の景色、
学校の最寄り駅から学校までの道中で背負っていた重いリュック、
全部思い出していた。
この曲は私の青春なんだな。
あの頃からずっとずっとMONOEYESが好きで、
絶対いつかライブハウスで見たいと思ってた。
ずっと信じ続けた そういう世界 が、
今の目の前の景色。
本当に幸せで、曲中何度も涙を堪えるために天井を見上げた。
石巻BLUE RESISTANCEというライブハウスは
壁にも天井にも、色んなバンドマン、音楽関係者の名前が書かれた札が貼ってあった。
感動した。
色んな人に愛されたライブハウスなんだな〜と
思いながらグラニートを聴いていたら、
の歌詞。
ここに骨を埋めたいよ、私は笑
生まれて初めて曲中にこんなに、
この曲終わるな〜!って思ったな。
今まで生きてきた中で1番幸せだった。
でも曲は終わっちゃう。
グラニートの余韻を噛み締めていたら
「ちょっと久しぶりの曲やるね」
と前置き。
『On a laptop screen I see〜』
の歌い出しで、この曲が来るかとたまげた。
Just a Little More Time。
聴けて良かった。改めてこの曲と向き合えた気がする。
再びMC。
「震災の時すっごい落ちるところまで落ち込んて、その時に作った曲をこの次の2曲目に歌います。」
細美さんがそう言うから、2曲目…?となりながらフロアから笑いが起きる。
「ややこしいでしょ?笑」
と細美さんも皆と一緒に笑う。
「スコットが宇宙の果てからみんなを見たいって思って書いた曲を…宇宙の果てから見たいわけではないか。」
そう言ってまたみんなで笑い合う。
「その曲を、次の3曲目に歌います」
へへっとまたみんなで笑い合ってた空間が本当に幸せに満ち溢れていた。
本当に幸せだったな…
一瀬さんが「じゃあ次の曲は何なの?笑」
と訊いて、
「次の曲はね、めっちゃかっこいい曲だよ」
と細美さんが答えてから始まるのはFall Out。
3年前の武道館の1曲目。
『Hello again』の歌詞が聴こえてくると、
私の拳はいつも震える。
そこから少し、静かな空気になって始まるのは
Nothing。
細美さんが言っていた、震災の時に落ち込んだ時の事を歌った曲。
そうか、この曲か。
ライブが終わってから聴き方が1番変わった曲かもしれない。
『It's quiet here〜』
とスコットの歌声から始まるのはAtmosphere。
細美さんのMCで「宇宙の果てから」って言葉を
聞いた時、この曲が来るなというのは正直わかっていたけれど。
スコットがこの曲の歌詞についてそう言っていたのを思い出す。
リラックスできるような歌詞で、
何だか別世界に行ったような気分になる。
「人は誰でも失敗する。」
再び細美さんのMC。
「自分の失敗は許せるのに他人の失敗は許せない奴にはなるなよ。
失敗しても、落ち込んで膝を抱え込んでも良いけど、また立ち上がろうぜ。そういう曲。」
Get Up。
人生で1番救われた曲。
他のどの曲よりも大切な曲。
私は、この曲が生まれる世界に産まれてきて良かった。この曲に出逢えて本当に良かった。
温かいオレンジの照明に照らされながら
『Get Up , Get Up』
と皆でシンガロングしていたあの時間は、
何か大きなもので満たされている感覚。
大泣きしながら、噛み締めた。
曲前のMCで次にGet Upが来る事はすぐにわかった。
このMCがELLEGARDENのライブのジターバグの前のMCでよく細美さんが話している内容と似ていたから、何だかちょっと嬉しくなった。
ジターバグもGet Upも人生を救ってくれた曲だから。
続くMy Instant Songでもシンガロングが起きる。
Get Up→My Instant Songの流れは何だか
高校時代に戻ったみたいな気分だったな。
「皆さんお待たせしました!スコットが決めるぜ!」
細美さんのこの言葉が引き金となり始まるのは
もちろんRoxetteであり、
イントロの一瀬さんのドラムの音と共に
ライブハウスの前方が一段とキュッとなる感じが後ろから見ていてわかる。
そこから息をつく間もなく始まるのは再び
スコットのボーカル曲である、
ALLiSTERのSomewhere on Fullerton。
みんなイントロのギター1音で反応していて、Roxetteの時と同様、いやそれ以上にライブハウスの前方がきつくなる。
もうボルテージは最高潮になった気がするけれど、更にそこから畳み掛けるように
「みんなもうちょっと行ける?公園で遊ぼうぜ」
の一言から始まるのは、明日、公園で。
『振り返る人ごみさえすれ違うだけ』
のサビの歌詞を聴いた瞬間
頭の中で何かがバチッとなった感じがした。
気が付いたら前方で揉みくちゃになっていて、
身体が浮いて飛んでいてセキュリティさんの顔が見えたし、目の前に細美さんがいた。
かつて経験した事の無い程の熱狂に覆われた気分で、細美さん自身もこの曲を終えてから
「なんか90年代の頃を思い出した」
と言っていたので、この時何か魔法みたいなものがかかってたんじゃないかと思う。
何だかふわふわした気分だったけれど
ここで、私がこのツアーで1番聴きたかった曲のイントロが聴こえてくる。
The Unforgettables。
細美さんが最近よくラジオで言う
「the HIATUSは部活(楽しい部活)、
ELLEGARDENは一味、
MONOEYESは血の繋がった4人兄弟」
の言葉は、The UnforgettablesのMVを見れば
その意味がわかる。
歌詞にもその気持ちが自然と入っている と言う。
この曲に込められている意味を思い出しながら
聴いていたけれど、だからこそ何だか切なくなる気もするんだよなぁと思う。
MONOEYESはこのツアー期間
色んなフェスやイベントに出ていたけれど、
新譜のタイトル曲であるこの曲をツアー以外の
どこでもやらずにいたのはこの曲を自分達のワンマンで育てたいからなのかな、なんて勝手に解釈してこの曲への愛を感じていた。
本当のところはわからないけどね笑
曲前のカウントで次何が来るのかすぐにわかる、
When I Was A King。
コロナ禍の武道館のライブでこの曲の前のMCで細美さんがこう言っていた事は鮮明に覚えている。
5月にビバラロックで3年振りにMONOEYESのライブを見た時、この曲でリフトが起きている光景を見て私は言葉にできない大きな感情に包まれたんだけれど、ワンマンではその感情がもっと大きくなる。
前にいた優しいお兄さんに持ち上げられ、
バチッと視界が開けた状態でCメロを
全ガロング。
目の前に細美さんがいて、
目が合った瞬間グッチャグチャに泣いたらすごい笑われた。
多分とんでもなくブサイクな泣き方をしてたんだろうなと思う笑
本編最後、来るのはリザードマン。
『いこうぜ』の歌詞からはダイバーが続出。
この曲が最後に来るとやっぱり思い出すのは
3年前の武道館のライブ。
3年前ようやくワンマンを見れたと思ったら
しばらく活動休止みたいな状態になって、
でもまた会えた。
本当に念願だったこの景色。
これだけは失くすものか。
本編を終えて、捌けるメンバー達。
アンコールを求める声。
私も声にならない声で叫んだ。
アンコール、再び出てきてくれる。
「俺がお前達を、悲しい時や楽しい時に呼びたい、共有したいとかそういう事じゃなくて、
お前らがそうなった時に、今のこの自分を呼び起こせますように。」
Remember Me。
ライブを終えてから聴き方が変わった曲の1つ。
この曲があるから何だか強くなれると言うか、
ライブが終わった後もこの曲を聴くとライブの
記憶が蘇ってきて、強く生きていける。
曲の余韻を噛み締めつつ、続いて聴こえてくるのはライブ終盤のお馴染みの、あの曲のイントロのドラム。
Borders & Walls。
前方がギュッとなってダイバーも出てくる。
『all stand up and fight』
の最後の歌詞のスコットの歌い方がやけに力が入っていた気がするのは、スコットのテンションもマックス状態だったからなのかな。
アンコールが終わって再びメンバーが捌ける。
本当に生きてて良かったなと思いながら、
「ありがとう」「本当にありがとう」
アンコール後、ずっと感謝の言葉を叫んでいた。
ホックホクのままライブハウスを出ようかと思っていたけれど周りにいる人達はまだ動かない。
え、良いんですか。
そう思いながら手拍子で再びアンコールを求める。
「出てこないわけにはいかない。」
細美さんがそう言って本当に出てきてくれた。
Wアンコール。
「半分は、俺の愛する宮田俊郎。もう半分は愛する奥さんの事を歌った曲。」
もう次に何の曲が来るのかは皆わかってる。
私は深く息を吸った。
「こんな事日本人は照れくさくて言えないけど、人間は愛が全てだからね」
このライブが終わった後、細美さんのこの言葉がずっと頭の中で木霊していたのは、
私はこの曲のおかげでMONOEYESに出逢えたから。
Two Little Fishes。
昔渋谷のCDショップを歩いていた時にこの曲が流れてきて、ひと聴きぼれをして
私はMONOEYESに出逢えた。
そしてそこからELLEGARDENとthe HIATUSにも出逢えた。
この曲がもし無かったら今私は何をしていて、
どう生きているんだろう。
この曲はビバラロックでは聴けなかったので
3年振りの再会。
正直今日はやらないのかなって諦めてたから、
まさかだった。
声を殺して泣いた。
途中ちょっと息が出来なくなった。
泣きすぎて頭がボーッとなった。
記憶
Wアンコールを終えてメンバーが最後に捌け、
石巻BLUE RESISTANCEの壁に貼ってある、
バンドマンや音楽関係者の名前が書いてある数多の札をじっくりと眺めながら、ほろほろになりながら、ライブハウスを出た。
クロークのお姉さんに「間に合って良かったね」って優しく声を掛けてもらったので何度もお礼を言った。
そのままほろほろになりながら近くにあった
居酒屋に入ってライブの事を思い出しながら1人で飲んでまた静かに泣いたりした。
夜も泣いちゃって眠れなかった。
母親には突然「産んでくれてありがとう」なんてLINEしたから驚かれたのかもしれない。
次の日、石巻、松島、仙台辺りを観光しながら
突然ライブの光景がフラッシュバックしてきたりした。
この文を書いている今はもうあの石巻のライブから3ヶ月以上経っているけれど未だにあの日の事は鮮明に思い出せる。
しんどい、きつい、そう思う事があっても
あのライブを思い出してなんとか気持ちを
強く持って生きていけている気がする。
私はあと何回MONOEYESのライブを見れるんだろう?
あと何回、あの歌声を、あのギターを、あのベースを、あのドラムを生で聴けるんだろう?
それがわからないから1回でも多くまたMONOEYESを見たいなと思うし、行けるやつは全部行きたいなと思ってしまう。
でも本当は、
MONOEYESは永遠であってほしいな。
今年はMONOEYESは10周年。
涼しくなってきた頃、
秋からのツアーでまたお会いしましょう。
【MONOEYES セットリスト(石巻公演)】
1.Ladybird
2.Free Throw
3.Run Run
4.Like We've Never Lost
5.Adrenaline
6.グラニート
7.Just A Little More Time
8.Fall Out
9.Nothing
10.Atmosphere
11.Get Up
12.My Instant Song
13.Roxette
14.Somewhere On Fullerton
15.明日、公園で
16.The Unforgettables
17.When I Was A King
18.リザードマン
en1.Remember Me
en2.Borders & Walls
wen.Two Little Fishes