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ラブアタックは突然に… 13

和)…よし、今日こそ問い詰めてやる。

…桜が家を出て、2週間以上は経った。
俺は洗濯物をベランダに干して、背伸びをした。
〇〇)…今日は午前授業か
美月)〇〇〜?

何故か姉ちゃんも帰省している。
姉ちゃんは、ポテチを食べながらベランダにやってきた

美月)私の下着知らない?
〇〇)昨日洗ったけど…
美月)…うわぁ〜綺麗に干してある〜…まさか、私のパンツこっから取ったりしないよね?
〇〇)…し…する訳ねーだろ?!///

美月)…桜、今頃何してるかな〜
〇〇)…
美月)…今日午前中で終わるんでしょ?それならさ、桜の事遊びに誘ったら?
〇〇)…俺、別な用事があるの。
美月)…用事?次私が帰ってくるまで桜がここにいなかったら、お母さんに報告するからね?
〇〇)…わかってるよ…

この日は職員会議で、午前中で終わりだった

俺は放課後に、いつもの穴場スポットへ
俺は一連の流れをアルノに話した。

アルノ)…ふぅん…それで桜ちゃんと絶賛別居中って訳か
〇〇)…絶賛ってなんだよ…アルノ、膝枕。

アルノ)はぁ?
〇〇)いいから、ほら
アルノ)はいはい

俺はアルノの膝に頭を乗せた
〇〇)…
アルノ)…

ガラッ!

〇〇)…!!
ドアから和と美空が鬼の形相をしながら入ってきたので、俺は思わず飛び起きた

〇〇)何してんの?!
和)…それはこっちの台詞なんですけど。
〇〇)…えぇ…

美空)最低。
〇〇)…だっ…あっ…

すると和と美空は正座をして、俺を睨みつける。
〇〇)…な…なんだよ…!

和)…別に…ただ、最近やけにいなくなるな〜って思ってたら、こんな所にいるなんてね。
〇〇)…か、勘違いするな!俺はアルノにただ話を聞いてもらっていただけ!特にやましい事は何も!

和)…はい、はい。
和は不貞腐れた言い方で返事をする。

〇〇)…アルノからも何か言ってくれよ!
アルノ)…確かに私は〇〇君から話を聞いていただけだよ
〇〇)…な?わかってくれたか?

和)…
アルノ)…そうだ、昨日もらったこの紙袋…何が入ってるのかな
〇〇)あっ…!

俺はアルノから袋を取り上げた
〇〇)…
すると、和に紙袋を取り上げられる。
〇〇)…あっ…
和は中身を確認。

和)…はぁ〜
〇〇)…和?

和)…私ね、〇〇がここでしてた事、全部アルノから教えられてるの。
〇〇)…えっ…
俺はアルノを見ると、アルノは頷いている。
〇〇)…アルノ?
アルノ)…ごめんね、本当は裏切るつもりはなかったんだけど…私、和と仲良いからさ

〇〇)…
和)…帰りますよ?
〇〇)…はい…

______________________________

〇〇)…

行き場を失った俺はもぬけの殻の様に、机に寝そべっていた
〇〇)…
晴也)…どうしたのお前…
〇〇)…いや…なんでもない

その時、廊下から話し声が聞こえてきた
男)なぁ宮内〜お前、あの2年に転校してきた奴と付き合ってるってマジ?
宮内)マジだよ!でもさぁ〜アイツノリ悪いんだよな〜
男)マジかよw
宮内)まぁノリが悪けりゃ、こっちから無理矢理やらすしかねぇな!
男)それは草だわwまぁ頑張れよw

おそらく桜の事を話してるのだろう。
俺はなんとも思わなくなってきた
黎人に突っかかった時期が懐かしい。

晴也)なぁ…この話…
〇〇)もういいよアイツの事は…


美空)それにしても良くあそこに〇〇がいるってわかったね〜
和)だって、あっちの方にはアルノの部室があるって知ってたからさ。
咲月)…アルノもよく教えてくれた事。

和)…全く、〇〇ったら…何のために私がいると思ってんのよ…
和は頬を膨らませる。
咲月)放蕩だね。
美空)放蕩?

咲月)ほら、さくたんと喧嘩したでしょ?和は仲直りさせるって言ってたけど、〇〇君にも〇〇君なりで何かあるんじゃない?
和)…そうなのかな…
美空)なるほど〜…ねぇ今日さ、〇〇の家に行かない?
和)私たち3人で?!
美空)うん!そろそろテストも近いし、勉強しようよ!

………
放課後、俺は生徒会室へ
〇〇)…ゴクリ…

生徒会室に入るのに、これほど緊張したのは初めてだった。
〇〇)失礼します…遥香先輩は…
さくら)かっきーならもう帰ったよ。

中にいたのは、さくら先輩
〇〇)…そうですか…それじゃ、また明日
さくら)待って!

〇〇)…はい?
さくら)もしかして、生徒会辞めるつもり?
〇〇)…はい、俺なかなかここに来なかったじゃないですか…だから、迷惑かなって
さくら)…桜ちゃんも、ここに来たよ?
〇〇)…え? 
さくら)〇〇君と同じ理由でさ。
〇〇)…それで?
さくら)…もちろん止めたよ?
〇〇)…そうですか…
さくら)…桜ちゃんの事、残念だったね
〇〇)…え?

するとさくら先輩は、教室の鍵をかけカーテンを閉める

さくら)さくが慰めてあげる…
〇〇)あの…先輩…
さくら)…さくじゃダメ?

〇〇)…いや…
さくら)それじゃ、いいじゃない。和ちゃんにもかっきーにも知られないんだから

俺は生徒会室で、さくら先輩と口付けを交わした。

______________

さくら)…〇〇君、激しかったね
〇〇)…すいません…
さくら)いいんだよ?偶には慰めも必要だもんね
〇〇)ありがとうございました
さくら)…うん…こちらこそ。

さくら先輩は、服を着ながら俺を見送った
学校から出て、家に帰ると和達が玄関の前にいた

和)どこ行ってたの!
〇〇)ごめんごめん…って…何で美空や咲月もいるの?
美空)そろそろテストが近いから、勉強しよって
咲月)それで〇〇君の家でやることに決めたの。

〇〇)…まぁ、いいけど…
和)それじゃ、決まりだね。4人で勉強しよう!
〇〇)…

まぁ久しぶりにこう言うのも悪くはないかもしれないと思った。

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