雑感 ~カラオケを想う~
一番最初に買ったCDは、たまの“さよなら人類”
小学生で世間を知ることになる。
僕はそこそこ活発だったのでクラスではまぁまぁ人気者だったと思う。
修学旅行はバスでの移動だった。ガイドさんの誘導により、車内でカラオケ大会が行われることとなった。僕は内心ここでも人気がとれるとほくそえんでいた。天狗になっていた。そう、そこで選曲したのがたまの“さよなら人類”。手を挙げた者順に歌うこととなり、僕は三番目となった。
一番目、森口 博美さんの歌(ガンダムにまつわる歌だったと記憶している)を歌う男子。
・・・うますぎる。会場大盛り上がり、先生も歓声を上げている。
二番目、石川さゆりさんの“津軽海峡冬景色”を歌を歌う男子。・・・うますぎる。会場大盛り上がり。拍手喝采、ガイドさんも感嘆の声
さて僕の番、僕は茫然としつつうたった。みんなお菓子を食べたり、隣の人としゃべったりしていた。・・・しーん。終わったら隣の子がちょっと拍手してくれた。
世の中にはすごい人がいるもんだ、と痛感したあの日、そして世間の厳しさを知ったあの日。
孫子曰く、勝てない戦はするな、ということらしいがあの時僕は何を歌うのが正解だったのだろう。さよなら人類のB面に収録されていた“らんちう”でないことは確かだ。
今でもカラオケにいってもあまり自分で歌わず、合いの手をうつこと等が多いのはこの経験と無関係ではないだろう。