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煉獄の魔女はボクの恋人だ


ナレ:律の幼馴染は、煉獄の魔女……と言われている。彼女は、『リリー・オンライン』のトップⅩ(てん)にも入る百合固有スキルの持ち主。百合とは女性同士の愛の結晶を指しているらしい。ゲーム運営会社を経営している彼女の母親がそう説明していた。そんなことは、どうだっていい。ただ、一つ困っていることがある。VRの世界ならいいが、彼女は現実でも求めてくる。律はどうしたらいいのか。正直、彼女のことは好きだ。けど、何かの拍子で彼女を傷つけてしまうかもしれない。そう、毎日考えているほど悩んでいる程だった。
 

詩音:ねぇ、律……いいかげんしてよっ!
 
ナレ:律を抱きしめているのが彼女の詩音。

律:な、なんでだよ、そういうことをしたいんならボクじゃなくてもいいだろう?お前には、もっといい女がいる

詩音:何でよ!律はこの私の彼女なのよ!?

律:それは、ゲームの話だろ?ボクは、違うんだよ。今のこんなボクじゃ君を……詩音を幸せにできない

詩音:えっ?最後なんって言ったの?

律:な、なんでもねぇーよ!ほら、ささっといくぞ、詩音!

詩音:えーーー聞きたい!聞きたい〜!き〜き〜た〜い〜!!

律:ダメだ。詩音がもっと、素直なら言ってもよかったんだけどなっ!

詩音:むぅ、もう律なんてしらないっ!

ナレ:抱き付いていた詩音は、不意に律から離れ走り始めた。

律:ちょ、おい!どこ行くんだよ!

詩音:律には、関係ないでしょ?!私のことなんか放っておいてよっ!!

律:っ……けい、ある…関係、関係あるに決まってんだろうっ!

ナレ:律は詩音を追いかけた。走って走って叫ぶ。それに振り向いた詩音の腕を掴み引き寄せ抱きしめた。

詩音:ふぇ

詩音:・・・は、離してよ、ばかっ!律には関係ないんだから!

律:あるって言ってるだろが!ボクは、ただ怖いだけなんだよ。いつか本当のボクが詩音を傷つけてしまうかもって毎日頭を抱えるほど悩んでるんだよ

詩音:へ?律、そこまで私のことを考えていたの?

律:あ、当たり前だろ!お前は、詩音はボクの彼女なんだからっ!そのぐらいのこと考えさせろよ、ばか

ナレ:詩音は、恥じらいつつもボクの目を見ていた。その表情があまりにもかわいくて、愛しく感じて
そっと、唇に触れた。ますます詩音の頬が赤くなった

律:本当、可愛い。ボクの詩音
               

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