矛盾する時間に生きる。
早いもので、もう2018年が終わる。
「1年ってあっという間だ。」
きっと2017年の今頃も、同じことを思っていたと思う。
*
大学生になってからは、いつもそうだ。
1年経つのが早く、なんだかさみしい気持ちになってしまう。高校生までは、早く1年が終わってほしいと思っていた。それくらいに1年を長く感じていた。
きっとそれは、「早く大人になりたい」がとっても強かったから。大人になれば自由になれて、好きなことができると思っていたから。
今はどうだろう。
1分でもいい、1秒でもいい。少しでも長く時間が続いてほしいと無意識に願っている。高校生まで感じていた「早く1年が終わってほしい」はどこに行ってしまったのだろう。
大人の自由な世界が現実味を帯びたからなのだろうか。やりたいことが増えたからなのか。それとも、誰かの「死」を目の前にしかたらだろうか。
いずれにしても、今は少しでも長く時間が続いてほしいと思っている。
それでも、いやだなぁと思うことは早く過ぎ去ってしまってほしいと願う。だって、嫌なことは少しても早く忘れたいでしょう?
*
大人になってしまったわたしは、もう「大人になりたい」と願った私にはもう戻ることはない。たとえタイムマシーンができて、幼いわたしに出会うことができたとしてもだ。
「早く一年が終わってほしい」と願っていたわたしと、「少しでも長く時間が続いてほしい」と願うわたし。
あっという間に過ぎ去ってしまう1年とどう共生するのか。きっとこれからのテーマなのかもしれない。
いつか「1年ってあっという間だ。」を、あったかい気持ちで言えるように。
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