勉強は「頑張りすぎない」ほうが成功する?苦労しないで“成績を伸ばす”ヒント
お子さんも親御さんも、勉強は「頑張るもの」だと思っていないか。もちろん、成績を上げて入試に合格するという目標がある以上、頑張らないと合格に手が届かないという現実はある。勉強を「頑張る」のは、当たり前のことだと多くの人が思っている。
ただ、頑張るよりも、楽しむ方が成績が伸びる。
・楽しむにはどんな方法があるのか。
→「2時間、頑張ってできるだけ勉強しよう」と考えるのではなく、タイマーを30分間セットして、「30分×2セットの前半1時間、30分×2セットの後半1時間で、どちらの自分が濃い勉強ができるか、タイムアタック勝負だ!」というように、ゲーム感覚で取り組む。
→寝る前の10分を使って、今日の塾や学校の授業内容をお気に入りのぬいぐるみに向かって教えてあげるというのもよい。この方法は、知識の整理と記憶の定着に効果的。
→ その日に受けてきた授業と同じ単元をYouTube動画などで別の先生が教えているのを見るのも効果的。
→ 算数の問題などは、「A君とB君は同じ枚数の手札を横一列に並べています」といった説明が出てきたときに、A君・B君を頭の中で自分の好きなキャラクターに置き換えてみると、親しみが湧いて具体的なイメージができ、取り組みやすくなる。
・孔子の「論語」でも説かれている、頑張ること以上に効果が出ること
孔子の「論語」の中にこんな言葉がある。
これを知る者はこれを好む者に如かず
これを好む者はこれを楽しむ者に如かず
「物事を知っている人は、それを好んでいる人には及ばない。物事を好んでいる人は、それを楽しんでいる者には及ばない」という意味。楽しんで取り組んだことの成果というのは、頑張って取り組んだときの成果を超える。
ただ、楽しめればなんでもいいわけではなくて、大事なのは“工夫をする”こと。
工夫せずにただ楽しむのは、「楽しまされている」状態。自分で楽しめるような工夫をする。そして今だけ楽しむのではなくて、今の楽しみがこの先、より大きな楽しさにつながる楽しみ方をする。
この2つを両立できると、勉強に取り組むのがどんどん楽しくなっていって、そのうち、工夫せずとも勉強の中身自体を楽しめるようになっていく。先ほどいくつか紹介した楽しむための工夫は、あくまでヒント。お子さんの性格や特性に合わせて、楽しめそうな工夫を考える。お子さん自身にも一緒に考える。
勉強を楽しめるようになると、勉強の成果が出やすくなるだけでなく、偏差値を上げなくてはというプレッシャーや他人との競争によるストレス、「合格できるかな」という不安から解放される。
いくら頑張っても競争に勝てないこともありますし、たとえ勝っても上には上がいる。でも、楽しむことができていれば、他人の成績と比べたり他人からの評価に一喜一憂しなくなる。そして、楽しく取り組むことは、競争のレールから外れて落ちこぼれるわけではありません。回り道をしているようで、意外と競争のレールを直進している人よりも気づいたら先を行っていたりする。
これは、勉強だけでなく、社会人になってからの仕事や人生全般にも共通していえる。
⇨時折、将来を考えてしまうことがある。自分の親族を背景に、自分はこういうライフステージで、こう終わりを告げるのかと。そこには、悟りのような、ありきたりの未来しか見えていない。
それは工夫をしておらず、楽しむことを忘れているからである。子供はいつだって楽しい事を探している。
そんな素材に大人のエゴでそのちからを遮っている事や、もっと伸びるはずの工夫する力を大人が延ばせていないは問題である。
自分の先輩にイキイキしている人がいないのもそれが原因かと思う。とても大事な事を学んだ。