[AIエンジニアへの転職] 20代と30代では戦略は違うって話。

こんにちは、IoT探検家のシンジです。

この記事では未経験からAIエンジニアへ転職する場合の20代と30代とでは戦略は違いということを書きたいと思います。


このことを考えるきっかけになったのは、以前にYouTubeにあげた動画「[実録]37歳高卒未経験から8ヶ月でAIエンジニアに転職〜 実体験を基に解説〜」への視聴者さんからのコメントです。

質問と回答

質問

高校卒業→自宅浪人→大学進学後家庭の事情で1年で退学→自宅浪人しながらアルバイトで今年で22歳になります。

国立の情報系を目指したのですが、入学金すら足らず、もう一年自宅浪人しながらアルバイトか、大学は諦めて就職に力を使うべきか、毎日毎日悩んでいます。周りに相談できる人がいないので、ちょっとだけでも耳を貸していただけるとうれしいです。

大学に行きたい理由としては、画像処理、特に医用画像処理についての勉強をしたい、そして普段から勉強することが好きなことが大きいです。まは、周りとは4年の遅れが出ますが、まだ22歳(学部卒で26歳修士で28歳)でチャレンジできる若さなので大学に行くのもアリかなと考えています。

今はwebアプリの制作にも興味があります。webアプリは大学数学が特別必要でない事もあり、今から勉強して経験を積むのが良いと考えています。(web系をバカにしている、簡単に就職できると思っているわけでは決してありません)  大学進学と比べて4年間の経験を積めるのは大きいかなと思っています。

もちろん正しい道なんて無いとは分かっていますが、20代の経歴が少し似ていたので、シンジさんが現在の私の状況だったら、どのような行動を取るかお聞きしたいです。よろしくお願いします。
コメントをくれたのは宅浪をしながらアルバイトしている、AIやWebアプリ関連の仕事に興味がある22歳の方です。この方は金銭的に苦しいという制約がある中で、22歳の今から大学進学を目指すべきか、またはすぐに就職するべきかという2つの選択肢で悩んでいるということでした。

この質問に対して僕はこのように回答しました。

回答
コメント頂きありがとうございます。

「僕が同じ状況だったらどうするか?」という視点でお返事させてもらいます。

結論は、昼間WEB系の会社で働きながら、大学で勉強するという選択肢がお薦めです。

この選択肢をお薦める理由

・20代前半であれば、人生の挽回は十分可能

・30代になってから働きながら大学で学ぶのは大変、20代のうちに頑張って将来への貯金を作っておけば30代以降に楽になる

・大学で一つの分野を追求して学んだ経験が将来に活きる

この選択肢を選んだ場合は以下のような順序で進めるのが一つのアイデアです

2022年 / 22歳

・アルバイトしながら、自習したり、CodeGymのような授業料無料のプログラミングスクールに通ってプログラミングを学ぶ

・WEB系の会社に転職(夜間大学に通いながら働く旨を面接の際に伝えておく)

2023年 / 23歳

・コンピュータサイエンスを学べる夜間学部や通信制大学に進学(個人的には電気通信大学の夜間学部が良いと思います)

・授業料の支払いが大変であれば、金融公庫の教育ローンを利用

2027年 / 27歳

・大学卒業

この道であれば、大学卒業した段階で、選択肢を多く持つことができ、例えば医療系の大学に編入したり、海外の大学院に進学したりもできます。
勿論、この道が絶対的な正解というわけではありません、ご自身で考えて選んだ道を歩むことでそれを正解にしていってくださいね。

両立が大変なら、WEB系の会社で働いた後に20代後半で退職して、大学に進学しても良いと思います。

応援しています。

20代で未経験からAIエンジニアへ転職を目指す場合の戦略

20代前半の質問者さんはエンジニアとして働くまでの経路(プロセス)、特に就職か進学かで迷っており、そして、文面からは金銭面で苦しいけど、できれば進学したい気持ちが読み取れました。

僕の意見は、就職と進学の両立を目指すべきというものです。

それは質問者さんの意志の尊重するというだけでなく、自分自身のAIエンジニアとしての経験からも適切だと言えます。

僕がAIエンジニアに就職して2年以上経過しましたが、周りのAIエンジニアを見ていても、オリジナルのAIのモデルを作ったり、最適化アルゴリズムを自作するような、AIエンジニアの本流の仕事で力を発揮しているのは、大学で一つの領域を深く研究した経験がある人がほとんどです。

そのため、たっぷり時間がある20代で未経験からエンジニア職を目指すのであれば、目先のことでなくて、10年後20年後の30代40代になったときに最大の成果を得られるような選択をしたほうが良いと思っており、まずは大学で基礎となる数学やコンピュータサイエンスなどの学力を付けることをオススメしました。

また、金銭的な問題があったとしても、通信制や夜間の大学に選べば負担はそこまで高くありませんし、金融公庫の教育ローンを使って授業料を借りれば金利数パーセントで返済もできます。

※個人的には国立の夜間大学が良いと思っています。卒業してしまえば、国立大学卒業と言えてしまえますし^_^


電気通信大学先端工学基礎課程(夜間)
年間授業料267,900円×4年 =約100万円

エンジニアへの就職に関しては、エンジニア不足な状況なので、20代前半であれば未経験でスキルゼロでも雇ってくれる会社はありますし、それで就職できないのであれば、完全無料のフランス発のエンジニア養成機関である42Tokyo(フォーティーツー)CodeGymのような授業料が後払いできるプログラミングスクールを利用して安価にスキルアップしてから就職してはどうでしょうか?

https://42tokyo.jp

何はともあれ、20代前半は可能性が無限大で、数年の遅れであれば30代で取り返せますし、これから何者にでもなれるので、37歳未経験からAIエンジニアを目指した自分としては羨ましいかぎりです。

実際問題、30代になると、社会は20代ほどチャレンジが許さなくなり仕事でも成果を求められるポジションにつくことが多くなり、学業と仕事の両立は難易度があがるので、頑張れるなら20代のうちに頑張っておいたほうが絶対に良いですね^_^。

30代で未経験からAIエンジニアへ転職を目指す場合の戦略

一方、30代で未経験からAIエンジニアを目指す場合は、僕の場合がそうだったんですが、まずは転職してしまうことをゴールにするべきです。

長期的な視点で考えて基礎学力を身につけることも大切ですが、企業側もそれを30代の転職希望者にはそこまで求めておらず、それよりも即活躍できる実践的なスキルを持っていることを求めています。

そして、それを示すためにはプログラミングスキルに加えて、資格取得やポートフォリオの作成で希少性を生み出して、企業に注目してもらう必要があります。これが転職するための土台です。

転職活動ではその土台を元に、20代から30代にかけてのエンジニア職とは別の経験を掛け合わせてアピールし(例:「マーケティング経験×プログラミング」「発信力×DX」「医療業界×画像認識」)、転職後の活躍イメージを企業に伝えることができれば転職できる可能性がぐっとあがります。

このあたりの30代未経験からの転職戦略に関しては過去の記事でも書いたのそちらもチェックしてみてください^_^

まとめ

・20代は長期的な視点での成果を意識して基礎となる数学やコンピュータサイエンスなどの学力をまずはつけることを重視したほうが良い

・30代はPythonによるプログラミングを中心に転職で評価される実践手系なスキルアップを最速でおこない、自分の過去の経験と掛け合わせた希少性を武器にまずは転職してしまうことが大切

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