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40歳独身男がアフリカで婚活してきた話。

2022年の年末年始にアフリカへ行き、婚活をしてきました。

この記事では、アフリカ人女性と婚活するにいたった経緯と現地での出会いまでを書きたいと思います。


プロローグ

よく「人生は20代で決まる」と言われますが、40歳になった今、それは本当にその通りだなと実感しています。

私の場合、10代後半に高校を出た後に大学進学を目指したのですが、結果失敗して、宅浪を重ねて引きこもり、うつ病になってしまいました。

その後の20代は大学進学は諦めて、抗うつ剤を服用しながら、建築現場や工場で働きました。

それは「暗黒の20代」と言えるでしょう。

そして、うつ病が完治したあとの30代は、無駄にしてしまった20代を取り戻すように、自分の心が燃える場所を探しもとめ、彷徨いました。

海外旅行してみたり、起業コンテストに参加してみたり、ネットショップを運営してみたり。

37歳になって、ひょんなことからAIに興味を持ち、リスニングと転職活動の末、人生で初めての正社員としての勤務が始まりました。

30代後半までフリーターのような状態が続いたため、収入も低く自分の生活だけで精一杯でした。

そのため、なかなか恋愛には積極的になれず、これまで女性との恋愛もほとんど経験できていません。

ただ、Facebookのタイムラインに流れる同級生の近況を見ていると、彼らは当然のように結婚して、既に大きくなった子供の子育てを楽しんでいるようで、自分の心の片隅に存在している結婚への憧れは少しずつ大きくなっていきました。

そのような経緯があり、37歳で転職し収入が安定したあとに、「今なら婚活できるのでは?」と思い立ち、国内で婚活を始めてみたのです。

最初はペアーズなどの国内のマッチングアプリを使って婚活をしていたが....

しかし、アラフォー底辺の婚活に突きつけられた現実は厳しいものとなりました。

まずはペアーズやブライダルネットのようなマッチングアプリを使って女性との出会いを探してみたのですが、そもそもなかなか出会いまで辿りつけません。

一般的に、このようなマッチングアプリでは男性が有料で会員になり、女性にメッセージを送る権利を手に入れて、女性にアタックするようなシステムになっています。

アラフォーで後がない私は、当然のように有料会員になり、約200名の女性にメッセージを送ってみました。

しかし、そのうちメッセージ交換できたのは10名ほどで、更に実際に会えたのは1名という結果。

そして、小躍りしてその1名に会いに行きました。

会うことができた女性とは初回はお互いの自己紹介をして楽しく会話ができたのですが、2回目に会った時にその女性が「師匠」と呼ぶ人を紹介されて、副業を勧められるという流れになりました。

後日、副業を勧められたことを疑問に思い、その女性に問い合わせてみると、ネズミ講(マルチレベルマーケティング)の勧誘だと分かりました。

「マッチングアプリを使ってネズミ講の勧誘するなよ!こっちは真剣なんだよ~」

こんな風に叫びたい気分です。結局、私はこの出来事にショックを受け、婚活からは撤退することになりました。

「これ以上、婚活を続けても幸せになれる気がしない」

もちろんアラフォーでも上手く出会いを見つけている人がいることは知っています。

聞くところによるとそのような方は、マッチングアプリでの自分の見え方を改善するためにプロのカメラマンにプロフィール写真を撮ってもらったり、婚活のコンサルティングなどを受けて、女性との出会いを増やす努力をしているようです。

だけど、自分はそのような努力をする気にどうしてもなれませんでした。

「無理して着飾った自分ではなく自然体の自分で勝負したい」

引きこもっていた人間特有の頑固さが原因でしょうか、どうしてもそのように考えていしまいました。

そして、日本での婚活を諦めた時に、ふと思い出していたのは過去に旅行で訪れたアフリカでの出来事でした。

アフリカを旅行したときに民泊サービスを使って、現地の女性がオーナーをつとめる家に泊まった経験があります。

そもオーナーやその友達と一緒に街を散策したり食事を食べたりするなかで、アフリカ人女性のオープンで積極的な性格に魅了されました。

自分の考えや感情をどんどん表現するアフリカ人女性の積極性を私はとって心地よく感じたのです。

「結婚相手としてアフリカ人女性もありかも?」

そのような選択が頭をよぎった後の行動は早く、日本での婚活をなかば諦めていたアラフォーの私は、最後の希望にすがるように、海外のマッチングアプリを利用し始めました。

Tinderを運営するMatch Groupのホームページ。ここには国際結婚を望む人向けのマッチングアプリへのリンクも掲載されています。

海外のマッチングアプリはTinder(ティンダー)が有名ですが、これを運営するMatch Groupのホームページを覗いてみると他にも多くの国際結婚を望む人向けのアプリがあることが分かります。

私もこれらの中からアフリカ人女性が集まっていそうなものを選び、婚活を再開。

プラットホームを変えた効果は大きく、プロフィールを登録した直後から、日本でマッチングアプリを使っていたときとは打って変わって、女性からメッセージが大量に届きました。

このような現象が起こったのは日本人というアフリカ人から見たら先進国にあたる国民への婚活相手としての金銭的メリットや、アプリ内で日本人が欧米人と比べて少なかったためだと理解しています。

私は気になる女性にはメッセージを送り、相性が良い人とはメッセンジャーアプリWhatsAppを使って、ビデオを通してお互いの顔を見て話すやりとりを継続しました。

私はアフリカの東に位置する島国マダガスカルに住む女性に惹かれました

そのようなコミュニケーションを複数人のアフリカ人女性と続けるなかで、特に相性の良さを感じたのがアフリカの東に位置するマダガスカルに住む女性でした。

アフリカ人彼女とはチャットでコミュニケーションを継続して仲良くなる

彼女は現地の大学に通う大学院生で、最初にビデオ越しに話した時に感じた優しそうな人柄に惹かれました。

そして、彼女とやりとりを続けることで、いつしか「この子に直接会ってみたい!」と思うようになりました。

これが2022年秋頃の出来事です。

人生をかけた旅

いつまでもオンラインでのビデオ越しのコミュニケーションが続く保証はありません。

どこかのタイミングで直接会わないとお互いの熱が冷めてしてしまうのが容易に予想できます。

そのため、できるだけ早く直接会う機会を作りたいと考えました。

続いて、どうやってそれを実現するかの検討すると、それの実現の前に「コロナの流行」と「有給取得」の2つが壁となって立ちふさがっていることが分かりました。

まずは、マダガスカル入国に対するコロナの影響ですが、2022年10月ごろは、マダガスカルはコロナの影響で国境が閉鎖されていたため、観光客向けのビザの発行も停止されている状態。

しかし、欧米でデルタ株が収縮傾向にあった11月になって、国境が解放されビザの発行も再開。

これで、マダガスカル入国自体は可能になりました。

次は会社での有給取得です。

私は今、SIerにエンジニアとして勤務していますが、他の企業と同様に、有給取得を組み合わせて長期間休みを取れる時期は1年の中で年末年始とゴールデンウィーク、お盆に限れられます。

SIerとは
エスアイアーと読む。System Integrator(システムインテグレーター)の略。「システム開発や運用などを請け負う事業またはサービス」を指す言葉で、顧客(クライアント)の要望に応じて、ソフトウェアの設計や運用、コンサルティングに至るまで様々な仕事を請け負う業種を指す参考サイト:SIer(エスアイヤー)とは?基礎知識から仕事内容まで詳しく紹介

加えて、SIerは顧客を中心に動く業種であり、一度顧客と契約したプロジェクトにエンジニアとして割り当てられると、自分の希望通りに有給を取得することは難しい事情があります。

2022年の年末年始に掛けての私は、たまたま特定のプロジェクトに割り当てられていない状況であり、有給を取得するのには絶好のタイミングです。

どうしても今このタイミングで彼女に会いたい」

このタイミングを逃すと、次にいつアフリカに旅できるぐらいの長期間休みを取れるかは未知になってしまいます。

また、有給の申請をする2021年12月のタイミングでオミクロン株が流行し始めたため、海外への渡航を理由に有給を申請すると、申請が却下される可能性が高いと判断しました。

そのため結局、アフリカに行くことは伝えずに申請すること....

これら以外にも、コロナ禍ということで航空券がとても高かったり、PCRテストを出国前から帰国にかけて5回も受ける必要があったり(一度でもテストが陽性になっていたら出国や帰国ができなくなっていた…、帰国できない場合は最悪のケース、会社をクビになる可能性もあり)、複数のリスクを抱えての旅となりました。

ただ、自分の中には複数のリスクを抱えてでも、それでもアフリカ人彼女に会いたいという気持ちが強く、この旅を決行することを決断するに至りました。

「人生をかけてでもアフリカ人彼女に会いたい!」

アフリカ彼女との婚活旅

年末。

様々な準備を得て、遂にアフリカのマダガスカルに入国。

彼女と初対面をはたしたホテルからの眺め

そして、彼女とマダガスカルの首都アンタナナリボの中心部に位置するホテルの部屋で初対面を果たしました。

彼女はビデオ越しに話した時に感じた印象と大きく変わらない優しそうな人柄の女性でした。

今回の旅程では、彼女と一緒に過ごせる時間が7日間あったので、ホテルでの初対面のあとは、二人でマダガスカル国内への旅行したり、彼女の家族と食事をしたりして濃い時間を過ごしました。

アフリカ人彼女と訪れたマダガスカルのリゾートにて

この彼女と過ごす時間はなかなかドキドキするものとなりました。

というのも、私はアラフォーではありますが、これまで女性とのお付き合いもほとんどしてこなかっため、女性と二人で旅行に行くこと自体が人生で初めての経験だったからです。

また、二人がコミュニケーションを取れる共通言語は英語しかなく、更にお互いの英語の能力が高くないため、スムーズな意思相通が難しいというストレスがかかる展開も待ち受けていました。

これに対しては、Google翻訳のような翻訳アプリを使って解決を測りましたが、結局最後まで完全には解決できず...。

このように、このマダガスカル国内の旅では色々とあたふたしてしまうことも多かったのですが、面と向かって会って一緒に時間を過ごし、二人で沢山笑ったり、時にはケンカしたりして、お互いの理解を深められた気がします。

そして、最終日に再会を約束して、日本への帰路につきました。

2022年1月に帰国した成田空港は雪景色となっていました。

2022年の年明け、アフリカでの婚活を終えた私は日本への帰路についたのでした。

今後、今回会ったアフリカ人彼女と結婚にまで至るのかどうかという未来に関してはまだ確かなことは言えませんが、日本とアフリカという遠距離でコミュニケーションは継続していこうと思っています。

エピローグ

プロローグにも書いたように「人生は20代で決まる」と言われており、20代に頑張らなかった自分のような人間がアラフォーになって婚活しても出会いを作るのが厳しいのが現実です。

しかし、一度レールから外れた人間だって結婚して幸せな人生を歩める道が探せば見つかるはずと信じています。

人生の選択肢は想像しているよりもずっと多いのではないでしょうか?

今回の婚活旅でその選択に少し手が届いたのだと思っています。

そしてこれからも「人生は20代で決まる」という定説に贖う行動を続けていきたいです。

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✨Xを始めました。アフリカに移住して飲食店を開業するまでのプロセスをリアルタイムに発信していきます。
https://twitter.com/shinji_africa

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