痩せて可愛くなくなってから、今
「食事」が苦手なのは今でもあまり変わらない。でも、今までで1番美味しく、健康的で、でもたまにマクドナルドでジャンキーなもの食べてみたり。
そんなことができる。苦手ではあるけど「食事」に対する恐怖や苦しみは無くなってきた気がする。
プレッシャーによって吐くことも少なくなった。吐くとしても吐くのが上手になった。
定期的に友人と会うのも、気楽になった。気を遣わせてる、と思うことが少なくなった。前みたいに。高校時代や大学時代のときに遊んでいた頃みたいに気を遣わせず遊べるようになった気がする。
それでも今も、見た目には執着してしまう。職場でも、暇さえあれば手鏡を見てしまう。見た目への執着はなかなか離れることができないのだと悟った。
これは病気なんだと思う。「可愛くいたい」、その執着。
それだけは一生ついて回るものだと、落ち着いた今なら受け入れることができる。
中学時代に「鼻でか」「ビッグノーズ」とすれ違いざまに言われたこと。
姉が帰省してくるたびに、わざとらしく姉のことばかり褒める母親。
それがいまだに傷となって、癒えない。そして、たまに自分で思い出して傷をえぐる。
それでもいい。なんだっていい。
それが私だから。
この1年で変われたこともあったし、全く昔から変わらないこともあった。
ただそれを自覚できただけでも一歩成長できたのではないかと前向きに考えることもできた。
とにかくポジティブに。無理してでも良くなると信じて。
「知らんけど」。関西で覚えた、大事な大事な魔法の言葉を唱えて。
少しずつ体重も増えてきた。
食べるのが楽しい。それだけで1年前と比べると、ずっと幸せ。本当に幸せ。
アルバイトも2ヶ月前から始めて、みんないい人で、大好き。
でも今のままではいけないと思っている。思っているけど言い訳をたくさん並べて、こうして生きている。
自分を肯定したいけれど。
まだ肯定しきれない部分もたくさんある。
葛藤しているフリだけして。
そうして今も生きている。
生きている。ボロボロで、何度も自殺まではいかなくても、なんとか事故に巻き込まれないかなと毎日思っていた。
父とは最近普通に会話ができるようになった。定年後は国内旅行をたくさんしたいと思っている。平和学習と、父が単身赴任で行っていた地域を巡る旅。
こうして今日明日のことで一杯一杯だったのに、今は未来なことも考えられるようになった。
元気になった。
だからこそ悩みもある。
いつ落ち込んでしまうのか。また波が来てしまうのではないか。
通院や服薬はいつ辞めることができるのか。薬を減らして今の状態が保たれなくなってアルバイトに行けなくなってしまうのも怖い。
そんな誰にでもある悩みかもしれないけれど、一度落ちてしまったら這って上がるしかない。でも這って上がれなかったら?
そうやってまた言い訳をして、また明日が来る。日々は待ってはくれない。
悔しい。
「普通」でいたかった。