問題は構造化して解決する②
(前回の記事)
トラブルの細分化によるメリットとは、まず一番は、やることが明確になるため、問題解決を進めやすくなるということである。ごちゃごちゃとしていたカオスな状態から、課題がすっきりと整理されて、順番に片づけていけば最終的にはゴールに到達することができる。
また、一つ一つの課題をクリアしていく毎にプチ達成感を味わうことができる。果てしないフルマラソンを砂漠で走り続けるよりも、「今○キロ地点」のような目印が細かく立っていたほうが、元気が湧いて走り続けようと思えるものである。
さらに、細分化していく中で、うまくいっているものがあれば、それを参考に課題を解決することが期待できる。より具体的に課題のカテゴライズができていることで、うまくいっているものとそうでないものの対応関係もクリアになっているはずである。
その上、過去に同じような課題があったかどうかの確認もスムーズにできる。うまくいっているものとの対応関係と同様、過去との対応関係もクリアになっているはずだからである。もちろん、同じような課題があれば、克服方法を参考にできるだろう。
特に国家公務員は、ステークホルダーの数もジャンルも多いことがしばしばであり、問題が複雑に絡み合っている場合が多い。その上、スケジュール感もかなりタイトなので、それに頭を抱えて立ち止まっていることも許されない。
(施策に対し、なぜこんなに時間がかかるのか、という意見をよく目にするが、想像以上にクリアすべき課題が多い・複雑だから、というのが大半の理由であろう。)
それゆえ、素早く課題を要素分解し、それぞれの要素について最適なアプローチを編み出すスキルは大変重宝する。また、総合職についてい言えば、内容の専門性は身に付きづらい分、そのような普遍的なスキルが求められているともいえよう。