見た目は子供、気持ちは大人
どちらかと言えば、大人しい子だったと思う。
幼稚園に行っても楽しくなかった。
周りがいつもグレーに見えていた。
友達が夢中になる遊びを、なんてつまらないんだと思っていた。
思い切り走り回って転んだ挙句、泣いて動かない友達、、
何してるんだろう。
大人といる方が楽しいな、、あぁ、早く家に帰りたい。
そんな事を思っていた。
周囲との温度差は成長する度にますます大きくなる。
小学校4年生の時に反抗期がやってきて、
人生とは何なのか考えはじめた。
こんな毎日が続くのかな。
どうしたら楽しくなるのかな。
早く、この世界から出ていきたいな、、
学校では、1人になりたい時は保険室で寝て、
家では両親が喜ぶ様な子供を演じた。
弟がよく怒られていたから。
そんなに頭は良くないし、運動神経は並より上あたりな自分は、努力でどうにかするしかなかった。
だから、どこにいても窮屈だと感じていた。
家にも学校にも自分の本当の居場所がない。
ある程度のコミュニケーションはとるし、この頃には友達とも遊ぶようになっていたが、一人でいる時間が何より楽だった。
まだ10歳なのに、この先の人生が明るくなる予感がしなかった。