
続久しぶりの登山、初めての高尾山
まさかの高尾山口駅にすら辿り着かないとは…。
ただ、今後登山や山での活動を書いていく上で、興味を持ったきっかけややりたい事、これまでの山との距離感を残しておいて、見返せるようにしておくことは大事なことかなと。
2025年1月某日。ついに、というか、すぐに、思い立った次の休みに軽い気持ちで高尾山に向かった。
高尾山に行くのは初めて。思えば、長い間東京に住んでいても、有名な山だろうが登ろうと思わなければ行く機会がないのが山。生まれが東京なら、小学校の遠足で行きそうな山ではある。残念ながら、生まれは神奈川なので、小学校では初高尾は経験出来なかった。
高尾山。ギネスにも登録されている、世界で年間登山者数が多い、観光地化された山。そして、登山者の多さから、遭難発生件数も日本で年間2番目だそう。そんな高尾山に、ちょっと動きやすいかな?くらいの服装で久しぶりの登山に向かう中年。
高尾山はケーブルカーやリフトもあり、また登山ルート多くある。今回は、その中で稲荷山ルートで頂上を目指した。稲荷山ルートはその名の通り、稲荷山を経由して高尾山山頂に至るルートだ。

稲荷山ルートを選んだのは、せっかくなら登山らしい道を歩きたいと思い調べた結果だ。その結果が、階段を招いた。本当に調べたのか?
残ったイメージは、ひたすら階段を登ったイメージだけ。もちろん、そんなことはなく平坦に近い道もあったはずだが、斜面はほぼ階段。こんなはずじゃなかった。整備されているからこその階段がこんなに苦しめてくるなんて。足を段差分持ち上げるのがこんなにツライなんて。もう、写真を撮る余裕もなかった。
ようやく、稲荷山山頂に着いた時には汗でシャツはぐっしょりと濡れていた。インナーのヒートテックのシャツが。
後から知ったことだが、ヒートテックは登山の時に全く合わないどころか、むしろ悪影響があるとか。しかし、軽い気持ちで来た中年はそんな事は知らないし、むしろ暖かい服装をしてきた。なんせ、山の上は寒いはずだから。
稲荷山から高尾山に向かう道は、そこまで大きな傾斜のないアップダウンが続いていて、とても気持ちのいい道だった。高尾山の山頂直前までは。
他の登山ルートと合流しながら、山頂が近づいてきた。そして、それは現れた。真っ直ぐ、青い空に向かって伸びる200段の階段が。
天国への階段がこんな感じなら、諦めて地獄へと下るかもしれない。人って弱い。本当に山頂は諦めようかと思った。
しかし、ここまで来て引き返す訳にも遠足で来るような山頂を回避する訳にもいかないので、ひたすら登った。階段を。
200段というのは後から知った情報で、その時はただひたすら登った。登り切る前に天国に着いてしまうか、後ろに倒れて地獄に落ちるかと思ったが、何事にも終わりはあるもので、この階段の終わりはちゃんと高尾山の山頂だった。

初めての高尾山山頂はひらけていて、売店やビジターセンターなどがあり、想像する山頂というよりは、ちょっとした公園という感じで、缶ビールなども販売しており拍子抜けだった。
酒飲んであの階段おりたら死ぬぞ。
汗で濡れたヒートテックを着たまま、私は休憩もそこそこに、高尾山山頂をあとにしたのだった。