さよならいつか
今日話した貴方と、明日また会える保証なんてどこにもなくて。今日の平和が明日の平和を約束してくれるわけでもなく。貴方の髪を優しく撫でたこの手で、いつか貴方のその細い首を絞めることになるかもしれない。明日も明後日も、今日と同じ関係性の上で会えるように、私たちは「またね」と言うのだ。
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夏が終わりを告げ、秋へと移行するこの時期。雲の流れが二転三転する不安定な気候に、心も吹き惑わされるようだ。ELLEGARDENのThe Autumn Songを聴いてそれっぽい気持ちになって、RIOT ON THE GRILLのようにスパゲッティを平らげる。
季節も人も、巡り来る。思考や思索がうまくまとまらないまま、堂々と巡り来る。まるで季節の堂々巡り。
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柴田聡子の雑感という曲に、「行けるようになったから行きたいとこに来てみただけです」という歌詞がある。柴田聡子らしい、なんとも詩的で素朴な歌詞だ。コロナ禍の自粛ムードも明けて、以前のような消費活動ができるまでになった今、この歌詞がよく染みる。
RPGゲームの終盤で、街を自由に行き来できる能力を手に入れたとき、まず初めに足を運ぶのは意外とはじまりの街だったりする。なにもないミシロタウンが恋しい。生まれ故郷とか、はじまりの場所に戻ってみると、意外と隠しイベントのフラグが立っていたりして、おもしろい。
学生の時は時間があったから、遠くへは行けないけれど近所のしょうもない場所に何度も通った。社会人になってからは時間はなくなったがお金はあるので、スピードの出る乗り物で県をいくつも跨いで遠出するようになった。「行けるようになった」の意味は、人生のステージごとに異なるのだろう。でもまぁ、行けるうちに行っといたほうがいいし、会えるうちに会ったといたほうがいい。感じられるうちに、感じたほうがいい。
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今朝は少し冷え込んだ。長い間スタンドハンガーにかけっぱなしになっていたジャケットを羽織った。
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