いろいろあったクラスを担任するとき③ 特に心がける笑顔
いろいろあった1年間に、子供たちは、怒られたり、ため息つかれたり、悲しまれたりしてきています。だからこそ、笑顔です。
つくってでも笑顔
・警戒しなくて済むように、基本の表情を笑顔にします。つまり、笑顔を作ります。「口角を上げて」1日を過ごすのです。
前年、誰にでも当たり散らしていたという子が「先生はニコニコしているから好き。」と言ってきたことがありました。その年も、いろいろトラブルは起こしましたが、私の話は、それなりに聞くようになってくれました。
ひとまず笑い話にする
・1回クスッと笑った後だと、肩の力が抜けて話ができることが多いからです。
キレてしまっている子を抑えていて、ものすごい力で必死に抵抗してきたときに、「あ〜、それ以上押したら、先生が男子トイレに入っちゃうよ。お願い。押さないで〜。」と言ったら、ふっと力が抜けて、「変態って言われるかもよ。」と言ってきました。その後は、話ができるようになりました。キレてしまっている子は、自分で引き返すことが難しいです。そこに、怒りをぶつけていくとさらにボルテージが上がるので、あえて、こちらが「あ、校長先生に言われた書類出すの忘れてた、怒られちゃう!」と、時には話を盛ったりしてでも、引き返すチャンスをあげたいです。
・笑う話が思いつかないときは、関係ない話。お互いに取っ組み合いつつ、「この間、反抗期のうちの高校生ともめたときに、投げられそうになって、私が逃げたんだよ。もう、大きくなると、大変よ。○○さんはお母さんにそんなことしちゃダメだよ。」とかいうと、ふっと力が抜けて「先生の息子、反抗期なの?」と聞いてきたりします。そうしたら、「そうなのよ。〇〇さんの何倍も、うちの息子の方が今、大変なのよ〜。」とかいったん別の話にいって、落ち着いてから、もとの話をします。
※先日、ドラマ「緊急取調室」を見ていたら天海祐希さん扮する役が関係ない
話をすることで、相手を繋ぎ止めているシーンがありました。キレてしまっ
た子を相手にするときと同じだなと感じました。
・職員室でも笑い話にします。
その日にあった様々なことを学年の先生方と話すのですが、ちょっとしたことで、イライラしたりムカついたりするんだなと感じる先生もいます。
私は「〇〇しようと指示したのに、3人も△△しちゃったんですよ。笑えますよね〜、アハハ。」というスタンスです。子供たちの、頓珍漢と言ってもいいくらいの指示の取り違えや聞いてなさとかは、冷静に考えたら笑えることが多いです。学校を出て、誰かに話したら、完全に笑い話です。
育児漫画を書いたり読んだりして育児ノイローゼから救われたという話を聞きますが、教師も、どこかでエピソード集めという感じで、状況を「引いて」見ると良いのではないかと思っています。これは、育児経験(特に反抗期の中高生に比べれば、マシと思えるようになる。)が与えてくれた「年の功」的な部分があるかもしれません。
ちなみに、ホントにキツイこと、辛いことは、笑い話にせずに話しましょう。ときには、大変なクラスをもっているときには、更衣室の奥で「この年でまだ泣く日があるとは…。」と思いながら涙を拭いていたこともあります。ただ、他人になったつもりで引いて見ると、意外と笑えることがあると思えてきました。
・ダジャレを連発できる人は、それも武器になる!
子供たちが「寒い」と言おうと、連発できる人は、やっぱりクラスに笑いが多くなりいいなと思います。笑いをとれる人は教員に向いています。
私は、個人では取れないけれど、子供たちとのからみの中では、だんだんお約束的な笑いができてきます。でも、それは関係ができてからの話なので、いろいろあったクラスをもつときには、最初は全く使えません。
以上、笑顔についてでした。
次回は【2】指示の出し方です。