モノノ怪 劇場版
前評判最悪にまでされちゃってて、自分も見ないうちにダメな映画かもなぁと思いつつ、見に行って来ました。
見てる人は閑散。半分埋まってない。
これは…という中、始まった。
以前のテレビ版はセクシャルな部分と人の密やかな営みと黒い思いと情念をメインに描き、しっとりとしたエロスを纏わせた静かで重厚感のある世界観と空気と進行を持つ所謂耽美と系列が近い作品でした。
が、今作は細かい描写や伏線から匂わせ、染め上げていた前の作風と違い、取り上げた題材からダイレクトにセクシャルさと人の黒い部分を描いていて、
力こそパワー!なムーブしか薬売り氏がしないのです。
代わりに登場人物が積極的に話を動かして、要点を薬売りが締めていきゴリゴリに強烈な助走からのタックルで全てを薙ぎ倒していきます。
例えが下手かもですが、アニメ本編と東映まんが祭りみたいな差。
湿り気があるじっとり重いテレビ版な雰囲気はほぼほぼありません。
正直、大まかには同じだが全く違うモノなのです。とてつもない大振りフルスイングで繊細な部分が好きだった人は粉砕されるでしょう。
本当の薬売りのあり方だけはブレてないので自分は超好きでした。これはこれで良いものなんですわ。
がっつり大ファン!というより昔好きだったが年数置いて情熱が平常かそれより少しだけ上という方には躊躇なくおすすめします。
見てる人数と、面白さが合ってない。もっと見られるべき作品ですわ。早めに地上波なり配信サイトなり沢山の人にアピールすべきだと思う。
それくらい面白かった。
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