お父さんの仕事は空き地を探すことでした
久しぶりに実家に帰った。
途中、車で父と母と紅葉を見に行ったのだが、
なぜか私が助手席に座ることになったので
思い切って父に仕事の相談をしてみた。
「今、営業職をしているのだが、数字に追われて辛い。」
と。
父も確か営業職だったと記憶していたので
どのように乗り越えたかを聞きたかったのだ。
記憶通り、父は10年くらい営業の仕事をしていたらしい。
石油会社に勤めていたので、
街中のガソリンスタンドの売上を上げることが父の仕事だった。
(ガソリンスタンドは基本特約店が運営しているため、特約店の社員に「もっと頑張って!」と経営をフォローするような役割)
偶然ながら私は、商材は違えど、とあるサービスの特約店に勤めているので、父がどのような仕事をしていたのかが手に取るように分かる。
だから同じ営業マンとして、
「数字に追われるのって辛いよね〜」とお互いを労った。
同時に、私は辛くてもう逃げ出そうとしているので
10年も続けた父を、すごいなと尊敬した。
そして、
「ちなみに営業以外はどんな仕事してたの?」
と聞くと
「そのときはずっと北海道にいたんだけど、ひたすらガソリンスタンドを置けそうな空き地を探してた」
と返ってきた。
え。
私は北海道の雄大な土地を車でぐるぐるしながら
「この土地、広いからええな〜!」
とウキウキしている父を想像し、なんか笑ってしまった。
想像するとめちゃくちゃ楽そうな仕事なのだが
良い土地は1年に1個くらいしか見つからないらしい。
そしてそれも父は10年続けた。
笑ってごめん。
土地探してくれてありがとうな
土地を探し続けてくれたおかげで3人育ったんやもんな
父は偉大です。
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