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おひとりさま紀行@2021冬の福井(後編)

2021年12月、年末年始の連休を使って福井を訪れた私。しかし待ち受けていたのは大雪による交通障害と狂う旅行の計画だった・・・!


1日目の様子はこちら


2日目 2021のたそがれ

①実は恐竜が何故絶滅したのかははっきりしていない

福井市内にある「ホテルリバージュアケボノ」で起床です。よく寝た!本日は昨日巡れなかった場所に向かいます。今日こそ福井を満喫するぞ~。

朝食付きのプランで宿泊していたので、ホテルの朝食です。バイキング形式なのですが、昨今の情勢を踏まえて、上記写真の通り小鉢を自分でセレクトする方式でした。従来の自分で取り分けるスタイルのバイキングと比べて取り過ぎたりしないので案外こっちの形式の方が好きかもしれない。

全部美味しかったのですが、特にお米が美味しかったです。普段一人用のやっすい炊飯器で炊く質の悪いお米を食っている影響もあるでしょうが、福井のお米は絶品でしたよ。

朝食も食い終わったので、本日の計画について確認。
旅行の前に考えていたプランとしては・・・

2日目
  9:30 丸岡城or越前大野城・・・④⑤
 12:30 恐竜博物館・・・⑥
 昼ご飯<越前そば>
 15:00 永平寺・・・⑦
 17:30 温泉/スーパー銭湯
 夜ご飯<ソースカツ丼>
 21:30 夜行バスにて福井発

というモノでしたが、なんせ前日の大雪のせいで1日目に行こうといていた場所にはほとんど行けず。。。よって1日目に行けなかった場所にも行くことを考えて、上記2日目の計画も大きく変えなければなりません。

恐竜博物館は入場の事前予約が必要で、正午過ぎでの入場を予約しているため、その時間に行くことは確定事項。加えて昨日食べることができていない海鮮丼を食べる事と、東尋坊に行くことは外せないので、それらを勘案して以下の計画としました。

2日目(新プラン)
 10:00 永平寺
 12:00 恐竜博物館
 昼ご飯<海鮮丼> 
 15:30 東尋坊
 18:00 温泉/スーパー銭湯
 夜ご飯<???>
 21:30 夜行バスにて福井発

お城系には行くことができなくなってしまいましたが、福井市内からの距離があること、そして電車ではやや行きづらい場所にあることを考慮しての判断です。。。次回福井を訪れた際は必ず向かいたいと思います。

さ~て、計画も決まったので、チェックアウトします!
ホテルリバージュアケボノ、ありがとうございました!


昨日同様、えちぜん鉄道に乗車します。本日はまず永平寺を目指します。

福井駅に着きチケットを買おうとすると、フリーパスの案内が。そこには上の写真の通り「えちぜん鉄道1日乗車券+恐竜博物館入場券」のセット券が・・・!

本日東尋坊も行くため、1日でえちぜん鉄道を全線走破する私にとってお得なものだったので迷わず購入。気が付いてよかった。

福井駅から永平寺の最寄駅である永平寺口駅までは30分弱です。

でまあ、沙莉本(※)を読みながら色々調べていたんですけど、永平寺口駅から永平寺は7km近くあって、歩くと1時間以上しますと。それでいてバスは1時間に1本来るかどうか。というのが相まって、タイミング的に永平寺まで行って帰って来て、かつ再び列車に乗って恐竜博物館に12:30に到着するように工程を進めるのが結構難易度高いことが判明。

どうしたものか。とりあえず永平寺口駅で一旦降りて考える事に。この点フリーパスにしておいてよかった~。

(※)「沙莉本」については前編を参照して下さい。

着きました永平寺口駅。駅前に出てみると、まあこれは関東人感覚なんでホントすみませんって感じなんですけど、駅前にはなんも無くてびっくり。なんか幼稚園?みたいなものはありましたが、コンビニはおろか、小さな商店のひとつも無いのです。それはさておき、バスも次の便が来るのに20分以上かかる、都合よくタクシーもいない。タクシー配車アプリも対応エリア外。・・・と言うことでここで永平寺行きを諦めて次の列車で恐竜博物館のある勝山方面に進むことに。

今思うとタクシー呼ぶための電話が駅舎内にあってそれを使えばよかったなとか思いますが、無理して訪れて、30分も滞在できずに戻ってくるのは、テンポはいいかもしれないが、落ち着いて楽しめない気がしてしまい。。。ごめんね永平寺。

再びえちぜん鉄道に乗り込みます。永平寺口から恐竜博物館の最寄である勝山駅までは30分です。

乗り込んだ列車にはこれまで乗っていた列車とは異なり、運転士でも車掌でもない、ツアーガイドみたいな人が乗っており、なんかの案内をしておりました。観光客向けの取り組みなんでしょうか?
しかしこういうローカル電車の乗員として働くのも楽しそうです。私はあまり知らん人としゃべるのが向いていないので、できそうにない仕事ですけれども。

ツアーガイド的な人のことを調べてみたら「アテンダント」という、乗車券の販売・回収や観光・接続案内の車内アナウンス、高齢者などの乗降時のサポートを行う女性客室乗務員のことだったらしく、それを題材にした映画なんかもあるみたいです(下記リンク参照)。

勝山駅からはそのまま恐竜博物館への直行バスが出ていたので、それに乗り込み、やっとこさ、福井県立恐竜博物館に到着です!

小高い丘の上に白っぽいドーム型の建物が特徴的な当館。実はえちぜん鉄道に乗っている頃から遠くにその存在を確認できておりました。大きな施設。ここが東尋坊に並ぶ、福井県を代表する観光スポットでもあるのです。

早速中に入ってみます。

入口からいきなりこの写真の通り、長~いエスカレーターに乗って下のフロアを目指していきます。入口から印象的な造りで早くも楽しい感じです!エスカレーターを下っていった先に広がった景色は・・・?

どーん!どーん!どーん!!!

古代へタイムスリップ!!といった感じ。
よくある恐竜の骨格模型に始まり、恐竜を再現した標本、恐竜が生きていた環境を再現した本格的なジオラマ、恐竜の生態や当時のことを詳細に記した展示・文献など、とにかく展示の多さがGOODなポイントです。

先ほど紹介したドーム型になっている建物の中がこの恐竜たちがいる空間でして、とても広いワンフロアの展示室になっています。さらに途中からスロープを伝って空間の上部に進むこととなり、この展示室の全体を上から眺める事もできたりします。

色々な恐竜の模型が並ぶ中でも大きくて迫力のあるものももちろん、恐竜らしくて良いです。が、それよりも私の推しは、子どもなのかそういう種類なのか分かりませんが小さい恐竜の模型です。小さいのがかわいい。やっぱかわいいが一番だよね。

館内の様子を動画でもどうぞ

さらに恐竜関連の展示の他には、「地球科学」や「生命の歴史」についての展示もありました。恐竜期以前の地球の生い立ちや環境の変化、それらの研究に挑んだ人間の歴史など・・・。個人的にはこちらのトピックの方が興味ありなので、食い入るように展示を閲覧しておりました。

特に興味深かった内容としては、恐竜が現在の世の中におらず、大昔に絶滅してしまった原因についてのハナシ。

隕石の衝突による説とかは唱えられているもの、実は恐竜が何故絶滅してしまったのかはよくわかっていないのだそうです。
仮に地球に隕石が落っこちてきたならば、逆に何故今人類を始め沢山の生物がまだ地球上に存在するのか、つまりは隕石衝突によって恐竜が絶滅するならば他の生物も絶滅するのでは?

・・・といった具合に、当たり前に恐竜は過去のモノとしている事が、実はミステリーな事だった。なんていうことも知れたりして大変おもろいです、恐竜博物館。(上記の内容が実際の展示の内容と違っていたらすみません。たしかそう書いてあった気がするっていう程度の記憶の粒度になっておりまして・・・。)

2階部分から展示室を見下ろすとこんな感じ

そして何と言っても、「見たことも無い生き物のことを、地中に埋まっていた骨の情報だけで、あらゆることを解明させ、キャラクターや映画をつくったり、こんなでっかい博物館をつくったりする人間の創造力や探求心」が一番すげぇなって感じました。
だってみんな本物の恐竜なんか見たこと無いんだよ?すごいよね。

館内には他にも以下のような施設がありました。

まずはカフェ、その名も「DINO CAFE」。恐竜にちなんだメニューやデザートを多数取り揃えておりました。私が訪れたのが昼過ぎだったこともありますが、やたら繁盛していました。待ち時間が結構あったため残念ながらお食事はできず。

それからあとはお土産ショップですね。こちらも恐竜を題材にした文房具やぬいぐるみから、ボードゲーム、知育教材、お菓子、Tシャツ、図鑑、アクセサリー・・・と様々なラインナップ。
私は親戚に献上するためのお菓子と恐竜柄のポーチを購入。旅の思い出とします。

あと顔ハメですね。ハメれば「福井の恐竜たちに会いました!」という台詞を吐けるようですが、さすがに1人で顔をハメる勇気はありませんでした。

こうして恐竜博物館を出た私。古代の世界やそれを追いかける人類のロマンを感じたところで、続いては東尋坊に向かいます。恐竜博物館がある福井の内陸部から沿岸部の突端に向けて大移動になります!ちょっと効率悪い!


②年末の夕暮れ、1人、東尋坊へ降り立つ

お昼の2時前、勝山駅から再びえち鉄に乗っていきます。かわいいフォルムをしていますよねこの列車。

ここでまあこれまで感じていたことを発表いたしますとですね、それは福井って電車で観光地まわるのあんま向いて無くね???ってことです(爆笑)。

このえちぜん鉄道に乗っていく観光もそれは素晴らしいもので、沿線の景色も綺麗だし、アテンダントさんがいる社内の雰囲気も落ち着いているし、時間がゆっくり流れていく感じも魅力的です。

しかしこれまで諦めてしまった、丸岡城、越前大野城、永平寺、そして恐竜博物館。すべて最寄駅から30分以上歩かなければならない場所にありまして、それでいて各公共交通機関は頻度が高い方でも30分に1本とかで、タイミングを見ないと乗りこなせないものばかり・・・。

これが地方の交通の常識であり、現実なのでありますが、電車でまわろうとすると時間がかかったり、選択肢が限られてしまうこともまた事実ではあります。

という訳で、まだこの紀行は終わっていませんが、先に今回の旅の結論を申し上げると、「福井を観光するなら、夏にレンタカーでせよ!」でした!!

ただ、ただですね、私はそうやって列車やめておけ!みたいな口コミを垂らして、ただでさえ苦しい経営状況の中頑張っている地方鉄道の敵にはなりたくないので、ちゃんとえちぜん鉄道に乗って観光楽しめたぜ!ということをこの紀行文を通してちゃんとアピールしていきたいと思っています!もちろん本当に楽しいと思ってますよ!ただ、この観光中に、夏にレンタカーでまわればもっと色々行けたな!って思っただけです( ˘ω˘ )・・・はあ、伊藤沙莉かわいい(沙莉本を握りしめながら)。

気が付いたら東尋坊の最寄り駅である、三国港駅に到着していました。


三国港駅を降りてからの私のミッションは2つです。
ひとつはもちろん、福井県随一の観光地である東尋坊に向かうことです。そしてもうひとつが、海沿いに来たということで待ってました。ついに海鮮丼の出番です。海鮮を食らうというのはもう、私にとっては旅で宿を確保するよりも大切なことです。海鮮1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂なのです。

既に時刻がもう3時を迎える直前でしたので、まずは後者のミッションを果たします。向かったのは「食事処 田島」です。

入口の横には「海鮮丼」の垂れ幕・・・!期待大です。
入店し早速看板メニューのその名も「海鮮丼」を注文します。

はい優勝。はい最優秀賞。はいアカデミー賞。

このデカいパターンの生エビが4つ尾入っている海鮮丼なんか他に見た事ねえよ?あと当たり前みたいにウニも入っているし。なんなん?(感動を通り越してちょっと怒ってる)

いや~この為に旅行していると言っても過言ではないよね~。まあ都会で食う海鮮丼もいいけど、観光して色々見て回って疲れてとかやったあとに、自然に囲まれて食べる海の幸。

人口減少とか政治家の汚職とかで腐りきってて、これから生まれてくる子どもがかわいそうな国だけど、こんなに旨いもの食える日本に生まれてきてよかった~って思います(急にシビア)。

店内にはこの時間でも他にもお客さんが数名おりまして、別のカニを使った丼などを堪能していました。う~ん!次来たときはそれ食べたい!そんな気持ちを抑えつつ、日没するまでに東尋坊に向かいたいためお会計をします。ごちそうさまでした!


三国港駅まで戻って路線バスに乗り込みます。夕刻につき乗客は私だけでしたね。

東尋坊に近づくとゲートのようなものとともに”ようこそ東尋坊へ!”の文字。平日の夕方ではあるものの、福井随一の観光地である割にはとても寂れていて悲しい雰囲気を纏っていました。
このシチュエーション、年末の夕方、路線バスで、1人で東尋坊に向かっているの、それはもう人生に思い詰めて身投げをしようとしている姿に見えなくもない・・・という。
東尋坊的にはきっと身投げの話をされるのは嫌でしょうが、一時期そういうブラックな話題でも有名になっていた場所ですので、周りの人々からがこのような私のシチュエーション的に「おやっ?」と思われていたかもしれません。
まあ当時の私は旅の楽しさと先ほどの海鮮丼の幸福感の余韻に浸っており薄笑いの表情を浮かべていたので、周りの人には別の意味で「おやっ?」って思われていたかもしれません。

なんだかさみしい。。。

バス停・駐車場から東尋坊の崖のところまでは少しこのような通りを歩いていきます。

海が見えてきたらいよいよ東尋坊の展望台でございます!階段を下った先にある場所から景勝地・東尋坊を一望することができました。そしてこの旅で初めて見る日本海の海原でもあります。なんか急に小雨が降ってきた!

せっかくなので崖の突端部分まで歩いてみます。
展望台の先の岩場の部分には特に規制もされていないので、崖のスレスレまで自由に行くことができるのです。
本日は夕方であること、そして小雨も降っていることもあるので、岩場で足を滑らせないよう慎重に歩きます・・・。

この独特な東尋坊の崖のつくり、巨大な柱状の岩(柱状節理というらしい)が織り成す表情がなんとも美しい光景となっておりました。

いやーこの旅も、そして2021年ももう終わりますねー。黄昏です。黄昏ロマンスです。今年は色々ありました。自身のキャリアについて考えたり考えなかったりしている中で突然転職を決意し、前職を退職、そして怒涛の有休消化で旅も沢山出来ました。んでもって転職したと思ったら今までで最大の激務に襲われて、月残業80hとかになったり。。。そんな中で無事に1年走りきれたことも、やっぱり時たまの旅行のお陰でしょうか。

2022年もちゃんと働きつつ、自分の旅行の守備範囲を広げるというか、もと色々な場所に色々な経験をしに行きたいと思います!そして行動制限とかもろもろはよ無くなれ!

バス停まで戻って1枚。右に見えるのは「東尋坊タワー」というレトロな雰囲気の展望台。
三国港駅までのバスではまた1人だったのですが、運転手さんとおしゃべり。マイク越しの運転手と会話するのは不思議な体験でしたが、福井の魅力や美味しいお店のことを教えてくれました。降りるときには気を付けて!という言葉と共に飴をプレゼントしてくれて、福井の人の温かさに触れることもできました(^^)

さて、福井市内に戻ります。


時刻は20:00。実は福井市内に戻る前に、通り道にあわら温泉があったのでちゃっかりひとっ風呂浴びてきましたので時間がだいぶ進んでおります。

今回帰りは夜行バスでして、福井駅前を21:30に出発するとのこと。というわけで最後にお土産を買いつつ、ご飯を食べます。

福井駅前では意外とお土産屋さんが無いようで、夜の時間帯唯一見つけることができた「ハピリン」という複合施設の中にある物産館でたらふくお土産を購入しました。

さ~て最後の晩餐、何にするかと考えていると、赤い提灯が。
なるほど、観光地らしい飲食店も良いが、たまには街の温かみが感じされるような飲み屋で〆るのもいいか!という発想になり、提灯の下へ。すると簡単なメニュー表にはおでんがウリと言う文言が。師走の風で心も体も冷たくなってしまった怪しい旅客にはぴったりなメニュー!ということで赤提灯のお店「味処 おたん」へ入店。年末だからというのもありほぼ満席の店内でしたが、カウンター席に着くことができました。

そしておでんを適当にお願いして待っていると・・・

あ~いいっすねいいっすね、こういうのいいっすね!
私は酒があまり飲めないタチでして、こういうザ・飲み屋的なお店に入ることが結構珍しいのですが、それと同時にちょっと憧れでもあります。だってこういうところのおでんとか、ポテサラとか、絶対旨いじゃ~~ん。

出汁の効いたアツアツのおでんを頬張って、ポテサラで冷静になる。そして生涯で1~2回しか頼んだことの無い瓶ビールを嗜んでいきます。しぶ~~~。

結局このあとおでんを2回おかわりし、さらにお茶漬けまでいただき、飲み屋で食う量じゃねえとツッコまれそうになったところで店を出ました。これから夜行バスですけどちょっと食べ過ぎですね。しかし旅行なのでOKです!!

さ~~お迎えの夜行バスがやって参りました!これにて冬の福井旅は終わりです。正直永平寺や越前大野城、さらにはカニなどのグルメなど、まだまだ触れられなかった福井の魅力が沢山あると思います。

しかしそれは、大雪の影響がない、夏に、また訪れて楽しみたいと思います!!

夜行バスの車内で腹の中のおでんが暴れるのを感じながら、再びの福井訪問を誓って帰京するのでありました。


今回の諸経費


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