オンライン日本酒イベント「本金の会」と「会津地酒支援プロジェクト」をレポート
今年は軒並み「お酒イベント」「日本酒の会」が中止。一方でいくつかの会はオンラインに場を移して開催されているようです。今回は最近参加した2つのオンライン日本酒会の様子をレポートします。
本金酒造と地酒屋こだまのアットホームな飲み会
(こちら本金蔵元のご夫妻です。笑顔が素敵です)
「酒ぬのや本金酒造×地酒屋こだま オンライン酒の会」
長野の「酒ぬのや本金酒造」さんと大塚にある酒販店「地酒屋こだま」さんによるオンラインイベントです。
もともと児玉さん主催で毎年「本金の会」を行っていたそうで、今年はそのオンライン版。10年以上お酒の会をしてきた児玉さんにとって初のオンライン飲イベントだとか。
主催の児玉さんです。お酒は事前に受け取り(配送可)の本金4本(300ml)+乾杯酒。飲み切れるはずがない量(7合〜)でスタート。
こちらは蔵元ご夫婦。会は児玉さんが司会で事前の質問に答えていくスタイル。なので基本的に「視聴しながら飲み」ます。終始なごやかな雰囲気。
会のルールが、「最初は順番にタイミングを合わせて飲む(がまんできないひとは隠れて飲む)こと」。5種類のお酒を会の流れに合わせて順番に飲んでいきます。そうすることで、蔵元(造り手)と児玉さん(売り手)からの「お酒の意図、特徴」を聞きながら味わえます。
これは、なかなか贅沢なことです。
後半は蔵人の今井さんによる、バーチャル蔵見学。本金のお酒の考え、特徴を改めてじっくり紹介してくれます。
へー、こうやってチェックしているんだと思ったシーン。蔵元の宮坂さんは車椅子なので、いったいどうやってお酒を見ているんだろうと思っていたんです。
こちらがお酒セット。蔵元の奥様手作りというクラッカーがお酒にめちゃくちゃ合います。
「本金の会」は、「本金」というお酒をもっと好きになる会でした。お酒のなりたちや思いを聞きながら飲むと、知識ゼロよりもやっぱり「おいしく(わかった気分)」感じるものです。
(詳しい解説は蔵人の今井さんより)
40人以上のイベントでしたが、距離が近くてアットホーム。「お店で一緒に話した」に近い満足感がありました。
※ちなみに、2020年冬に本金さんにお邪魔しました。
会津オールスターと会える豪華イベント
続いては「会津地酒支援プロジェクト」の一環で開催されたオンライン酒の会。プロジェクト加盟蔵は以下。これらの代表の方と「飲める」のです。
花春酒造/名倉山酒造/辰泉酒造/榮川酒造/鶴乃江酒造/末廣酒造/髙橋庄作酒造/宮泉銘醸/山口(会州一)/磐梯酒造/稲川酒造店
福島県は全国新酒鑑評会で7年連続金賞数1位(2020年は結審中止)。つまりここの人たちは、日本酒業界のトップに君臨するスターたちです。
(司会はシンガーソングライターの氏家エイミーさん)
こちらも基本的には視聴参加です。しかし後半は2グループに分かれて別室にいき、ここで酒蔵の人が直接質問に直接答えてくれます。参加者は熱量の高い人が多く、かなり専門的な会話が飛び交っていました(新しいお米の品種など)。よく分からなくてもyoutube感覚で見られるのもオンラインのメリットです。
(冩樂の宮泉銘醸・宮森さんです)
なによりいいな、と感じたのは、会津の酒蔵の人たちのグルーブ感。競合他社であると同時に、同じチーム会津。実際によく一緒に飲むそうで、後半になってくると「宴会」のようなラフな雰囲気に。
(鶴乃江酒造の向井さんと稲川酒造店の塩谷さん。どうも声がかぶるなと思ったら、会津の同じ居酒屋の別室で飲んでいました。そして合流)
福島のお酒好きとしては「あ、この蔵のお酒とても上品だけど蔵元さんは豪快なんだな」とか「この蔵の人とこの蔵の人はずっとじゃれてる」とか思いながらお酒を飲むのはなかなか得難い体験でした。
そして、途中で気づきました、蔵の人たちすごいペースで飲むんですね。流石。
会州一(山口合名)の山口さん。ぐいぐいいきます。
飲み会というより大きめの「イベント」に参加したような感覚。そしてそのまま「酒蔵の人たちの打ち上げ(飲み会)」にお邪魔させていただいているような、得した気分。
福島のお酒って好きなんだよなーというざっくりした気持ちで参加しましたが、その印象がお酒の味だけではなく、人・雰囲気としても実感できた時間でした。
ちなみに昨年、福島のお酒イベントに参加しました。
オンラインは飲みすぎる
二日酔いになりました。オンライン飲みは飲みすぎるといいますが、本当にそうでした。
オンラインの会のいいところは、主催者からの発信をすべて受け取れるところだと思います。待ち時間や行列、ウロウロする時間がゼロ。
リアルのイベントなどであるこの隙間は、合計するとかなりの時間になっています。それがなく、参加中ずーっとお酒にあうアテ(情報・声・動画)を差し出してもらえるわけなので、そりゃあ飲みます。
一方で、いろいろな人が用意してくれた貴重な会を100%満喫しなければ、とも思います。なので飲みすぎたのは、楽しかった証拠です。
楽しい時間をありがとうございました。