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通いたい酒場【たちばな】。日本酒が美味しい地元の名店が復活(祖師ヶ谷大蔵)

東京、世田谷区、祖師ヶ谷大蔵駅南口の「たちばな」。大将と息子さんが並んでカウンターに立ち、新鮮な魚介と豊富なつまみ、おいしい日本酒を楽しめる「古き良き地元の名酒場」でした。

2021年、パンデミックの影響を受け、また世代交代のタイミングとあり、一時閉店。このたび、改修工事を終えて新生・たちばなが始動しました。

さっそく、新しくなったお店にお邪魔してきました。

印象が一変。入りやすくなった店構え

お店の前にはお祝いの花が並んでいました

正面はガラス張りで、明るい店内の様子がよく見えます。以前は「一見入りにくいけど独特の趣がある」外観でしたので、まさに一変しています。

以前の店構え。営業中です。

ぴかぴかの店内。なんといっても「明るい」です。

前のお店の様子

新・大将となった西川元気さんが「はじめての人でも入ってこれるお店にしたい」と話されていたことを思い出しました。こんな風に変わるのか。

こちらは、以前の大将と女将さん。再オープンで代替わりしましたが「お手伝い・見習い」としてお店に立っているそうです。「俺は古い人間だからさ、外から丸見えだとどうしても心配になっちゃうんだよ。これも時代だね」と楽しそうです。

「たちばな」はもともと、メニューが豊富で、飲み物もオールジャンル。「すべての人に対応する酒場」でした。今回の再オープンで「日本酒」「金宮」に特化するようになったそうです。

その名も「日本酒と金宮焼酎酒場 たちばな」です。

一方、「お刺身」をはじめとする海鮮料理は健在。「麻婆豆腐」や「ナポリタン」といった人気メニューも引き続き楽しめます。

新しいけど古い、「たちばな」独自の雰囲気

立ち席で飲みました。

「金宮」推しのようですので、最初の一杯はサワーで。
新しくなった店内ですが、よくみるとこの黒板、年季が入っています。前のお店のものを引き続きつかっているのです。

古い…

日本酒メニューも、使い込まれた昔のもののままです。このように、所々に前のお店の名残りが見られて楽しいです。古っぽく作るのではなくて、本当に古いものをそのまま使うというのは、この地で30年以上愛されてきた酒場だからできることなんだなと思います。

「本日の日本酒」はマスト

本日の日本酒500円。松盛の無濾過生原酒

そして、新・たちばなのメインの「日本酒」をいただきます。もともとここの日本酒が好きで通っていました。種類も豊富で、訪れるたびに変わる「その時々のお酒」をいただけるのが楽しいのです。

元気さんの奥様。新・女将さんです。
日本酒メニュー

日替わりの「本日の日本酒500円」はマストです。メニューには他にも有名・無名問わずさまざまな銘柄が載っています。頼んだことはないですが、十四代が半合が650円で飲めるというのもすごい。

刺身もり
上ミノの湯引き。地味ですが、お酒がすすみます。

オーダーメイドの「日本酒おまかせ」が楽しい

お店の奥にある冷蔵庫。

もうひとつ、たちばなでおすすめしたい日本酒が「飲み比べセット(3杯)」です。オーダーすると「どんなお酒がお好みですか?」と質問が。決まりきったセットではなく「好み」「気分」などをお伝えすると、大将の元気さんが選んでくれるのです。

今回は「おまかせ」でオーダー。「どれがいいかな〜」を冷蔵庫からいろいろ引っ張り出してくれます。「大久保さん(私)、○○飲んだことありますか?」の質問に「好きです!」と応えると「じゃあちょっと別のにしようかな…」。忙しいなか申し訳ないのですが、こうしたやりとりが前のお店の時から好きでした。

「月山」「栄光富士」「十勝」と、味のタイプの異なるものを選んでくださいました。特に「十勝」は、元気さんが北海道で発掘してきたおすすめのお酒とのこと。

「おお、セレクトできたか!」と、ひとりで楽しみながら、3種類をちびちび比較するのが、ここでの楽しみ方です。

常連さんもそれ以外も、等しく居心地がいい

カウンターには、以前からの常連さんたちで賑わっています。ガヤガヤした雰囲気、やっぱりいいものです。

かといって、常連さん以外が居心地悪いかというとそんなこともなく、ひとりで無言で飲んでも大丈夫です。

と、常連のおじさんひとりが「悪いね、若い客を立たせてしまって(私は立ち席でした)。俺先に帰るからさ、ほら、これあげる」と、栄養ドリンクとぼんち揚げをくれました。そうだ、僕は「たちばな」で「常連さんと話す楽しさ」を教えてもらったのでした。

追加で「金鼓」と「姿」を半合ずついただきます。先ほどの3本セットを選ぶときに迷われていたものでした。

新・大将の元気さん。

今回はプレオープンとあって、常連さんたちが続々と訪れ、さっと帰っていきます。「また来週くるよ、俺、ほかに行き場ねえから」とは先ほどのリポDのおじさん。

新しい内観と、年季の入った常連さんというコントラスト。

常連さんと一緒に飲んでもいいし、ひとり黙ってでもいいし、適度にちょっとだけ話すのもいい。そういう「楽しみ方の幅が広い」ところが心地いいです。

「通いたくなる」名酒場の空気は、新しい装いになってもしっかり残っていました。

ちなみに「やってます」看板も前のお店のときからありました。

また、通います。仕事終わりにふらっと、または「今日たちばなに行きたいから仕事早く終えよう」と足早に向かいます。

新「たちばな」さん、ごちそうさまでした。


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クリーミー大久保(日本酒)
もちろん、お酒を飲みます。