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走書コラム24:自分に挑戦(辛さ編)

「~編」と付けたものの、シリーズになるのかは不明である。

辛いものは苦手だと思っていたのだが…

ピリ辛系の刺激的な味がどうにも苦手で、長らく避けていたのだが、ここ最近、なんだかイケそうな気がしてきた。…とはいえ、辛さ=痛さであった経験もあり、なかなか思い切れず…七味も一味も避けてきたし、キムチも食べないようにしていたから、一体何から始めて良いのかわからなかった。

というか、ずっと避けてたのになんで辛いものに手を出そうとしたのかといえば、「ピリ辛は基本的にダメだけど、グリーンカレーのようなまろ辛(まろやか辛い)とか、麻婆豆腐のような旨辛は美味しいよな」と思っていて、よく考えれば私が忌避していたのは、やたらめったら辛くなるものをぶち込んだだけのヤバ辛だったのではないかという結論に達したのである。

味付けのエッセンスとして、適正な辛さであれば、美味しくいただけるのではないかと。

近所にできた四川旨辛麺が気になり始める

とはいえ、やはり辛さに対する恐怖心もあり、なかなか勇気が出なかった。
そんな折、近所に新しくできたお店が気になり始める…なかなか辛そうではあるのだが、美味しそうだし、ちょっと勇気を出してみようかと。

あ、ちなみにこちらのお店、辛いのが苦手な人にはタンメンや野菜炒め定食といったメニューも用意されている。…そっちにしようかなと、直前まで悩んでいた;

勇気を出して注文!

そしてついにお店に赴き、四川旨辛麺を注文した!

すると店主からは初めてのお客様は、辛さ半減~1/3で試すこともできますよ…と、アドバイスいただく。なんでも、レンゲに山盛り一杯くらいの一味を使うらしい。

……じゃぁ、初めてなので1/3で……

いきなりフルパワーに挑戦するほど、思い切れなかった……

実食、そして…

出てきた四川旨辛麺を、ドキドキしながら口に運んだ。

辛かった。

でも、美味しかった! イケる! 辛いけどクセになる感じで、刺激が心地よい!

イケそうだったので、追加で少し一味を足してもらいながら完食した。

血行も促進されたのか、指先まで温かくなってきたし…たまには辛いものを食べるのも良いものだ。

次は手加減なしで…?

というわけで、無事に四川旨辛麺(辛さ手加減モード)を完食。次は手加減なしの辛さも挑戦したいところだが、ほかのメニューも気になるのであった。

…というわけで、私は辛いものも美味しければ食べられるのだということが判明した。ダメなのはただ辛いだけの、辛み食材をめちゃくちゃに放り込んで、とにかく辛くするためだけに作られた料理だったのだ。テレビ番組などで取り上げられるような、完食できたら特典が付くような、これでもかと唐辛子を放り込んでいるものはとても食べる気になれないけれど…おいしさを構成する要素のひとつとして、適切な辛さを使った料理ならば、食べられる。

こうして味覚の幅は、年とともに広がっていくのかな? 二十歳になりたての頃はビールもあまり好きじゃなくて、コーヒーよりも紅茶党で。とりあえず苦いものも嫌がってた傾向にあるのだが、近年、苦みも美味しく感じるようになってきた。

ロジウラノさんは、改装工事もされるとかでちょっと長めのお休みに入られてしまったけれど、営業開始されたらまた足を運びたい。呑みにも使えそうなので、おつまみとお酒を楽しんだあと、シメに旨辛麺、でも良いかもしれない。

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読酌文庫/朔
果てしない自由の代償として、全て自己責任となる道を選んだ、哀れな化け狸。人里の暮らしは性に合わなかったのだ…。