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「完売御礼」は言いたいけれど目標にしてはいけないと思った
先日のイベントの興奮やら所感やら批評やら、参加された方々の意見に触れるなかで時折目にする「完売御礼」の文字。
私もイベント参加時に言いたいですよ、えぇ。
あ、一応、過去に持込分がイベント中に完売したことはあるんですけどね。
でも別に、特別嬉しいことには感じなかったんだよなぁ……?
なのになぜか、他の人の報告を見ていると「完売御礼」の文字が羨ましくなってしまう。
その謎に迫るため、アマゾンの奥地に行くことはしないけれど、何故なのか不思議に感じました。
イベント中、搬入した頒布物がすべてはけた時に使われる「完売御礼」
考えてみるとこれ、いくつかのパターンがあると思うんです。
1.今まで頒布してきたものの在庫が0になったパターン
何冊作ったかは人それぞれ、ジャンルによっても違うかと思いますが、過去に1回以上何らかの形で頒布してきて在庫が減り、とうとう0になって完売御礼。
頒布お疲れ様でした。
「もう残り少ないんで、在庫全部持ち込みます」
からの
「完売しました! ありがとうございます!」
ってヤツですね。
この完売を持って終売とするか、増刷してまた頒布するかもさまざまだと思います。
2.まだ在庫はあるけどイベント持込分が0になったパターン
「もっと持ち込んでおけば良かった! 来て下さったのにスミマセン!」ってタイプの完売御礼。
完売したのがイベントのどのタイミングだったかによりますが、頒布の機会損失と考えると、ちょっと切ない。
まぁ、でも、イベントで入手できなかった方は後日、別イベントで頒布があるかもですし、通販対応されるケースもあるでしょうし。
持込量の適正値って、なかなか読めないから難しいですね……。
たっぷり持ち込んで、1冊も出ずに搬出するのは、物理的にも精神的にもダメージ大きいですし。
3.イベント合わせの新刊で作った分が即日0になったパターン
何冊作ってるのか状況はさまざまですけれど、全量持ち込んで即日完売ってのは、嬉しい悲鳴ですね。
早い時間帯に完売したのなら、「もっと作っておけばよかった!」って、これまた悔しいかもしれません。
この他にもパターンはあるかもですが、とりあえず思いついたのはこの3つでした。
一応、どれも経験はある、といえばあります。
「1」は今年の文学フリマ大阪12にて、飲み過ぎてやらかした懺悔漫画『タヌキの懺悔 帰りの記憶がございません』のコピー本版が該当します。
5月の関西コミティア合わせで発行し、委託イベントにも出したのち、残り十数部を文フリに持ち込んだら完売したという流れです。
「2」は、初めて文学フリマに出店した、文学フリマ京都4でのこと。
『はなり亭で会いましょう』の初版20冊中10冊を持ち込んで完売しました。
何というか……今思うと、完全にビギナーズラックと配置に恵まれてたんだと思うんですが、天狗になるには十分でしたね。
「3」は文学フリマ京都6にて、Webライターやってる自分の話をエッセイ本(コピー本)にして出してみたら当日完売しました。
ただ、これ、そもそも10冊しか作ってなくて、うち1冊は見本誌コーナーに出してて、実質頒布したのは9冊でっていう……
いずれにせよ、10冊前後の持込で「完売御礼」なんですね、私の場合。
まぁ、それでも完売御礼は完売御礼なんですけれども……
完売御礼の文字を見ていると、数十冊、数百冊を1日に頒布している方もいらっしゃる。
なんでしょうか、このキモチ……。
自分も完売御礼してるはずなのに、完売御礼の喜びがいまひとつ感じられていません。
それどころか、はるかに多い冊数の完売御礼報告を見て、グギギとなる。
妬み? 悔しさ?
「完売御礼」したいだけなら、案外簡単にできるかもしれません。
発行部数や持込量を大幅に減らせば、狙ってできると思います。
極端な話、搬入を1冊ずつ(在庫があるにも関わらず)にすれば「イベント開始1時間で完売しました!」って状況を作るのは、そう難しくないかなと。
でも、それって、何をしにイベントに参加しているんだという話になるわけで……。
それこそ、完売したって、嬉しくない完売なんじゃないかなって思うんですね。
要は、今までに経験した完売御礼の完全下位互換というか劣化版というか……そんなん、つまんないですよね。
「完売御礼」は基本的に喜ばしいことだけれど、目標にするものではないなと思いました。
それに、イベントの途中で完売してしまったら、その後に来てくれた方にはお渡しできないわけですからね。
「私のところに真っ先にやって来ないあなたが悪いのよ! 最優先で来ない人に頒布するものはありません!」
っていうスタンスで活動するつもりはないので。
大本命のお目当てさんを見た後でも、ふらっときていただいて、何か気に入るものがあって、手に取ってもらえたらと思うので。
だから「完売御礼」は喜ばしい出来事であると同時に、機会損失や届けられなかった人が出てくる可能性を孕むものだと心に置いて、来年以降も活動していきたいと思います。
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